事業承継の鍵を握る人物

公開日:2015/01/30

更新日:2019/04/13


こんにちは。

売上と社員のやる気を一度に伸ばす事を支援する
ウィズスマイル降旗(ふるはた)です。

事業承継をこれから迎える時、
事業承継の鍵を握る人物は誰でしょうか?

「そりゃ、後継者さ。
後継者がこれから事業を継ぐのだから、
後継者がキーマンだし、
後継者が事業承継の主役だよ。」

このようにおっしゃる経営者の方、
いらっしゃるでしょうね。

事業承継に携わるコンサルや士業の先生方でも、
このようにおっしゃる方多いですね。

確かに、後継者は重要です。

後継者がいて、その後継者が、
経営、事業運営を引継ぐだけの状態にあって、
引き継いだあとも、
経営・事業を成長させるだけの能力を、
身につけている。

このように後継者が成長していることは、
確かに重要でしょう。

後継者自身が成長できるかどうか、
という部分は、
後継者自身に関わっていますから、
その点からも、後継者が重要です。

後継者は重要ですが、
事業承継の成否の鍵をに握る人物なのでしょうか?

いつ頃をめどに事業承継をするのか?

これを言い出し、
行動する引き金を引くのは、
後継者でしょうか?

普通は今の経営者、
現社長が考え、決め、
社内や後継者に話を始めます。

後継者を誰にするのか、
という議論や打診、決定は、
後継者が言い始めるのでしょうか?

これもやはり、
現経営者が引き金を引くでしょう。

  • 今の経営をどのように引継ぐのか?
  • どのような状態にして引継ぐことを考えているのか?

これは、後継者が考えることでしょうか?

引き継いだあとの姿を、
どのように考えているのか?

事業の形、やり方は?
経営、組織、社員の状態は?
取引先との関係は?

このようなことは、
後継者だけに任せて、
考え、実行すればよいのでしょうか?

事業承継を受け、
その後の経営をおこなうのは、
確かに後継者でしょう。

事業承継後に経営に元経営者が介入すると、
成果がでにくい、
ということは調査でもわかっています。

しかし、事業承継以前については、
現在の経営者が鍵を握る人物です。

現経営者が、今までのことを振り返り、
これからの経営・事業のことを考え、
事業承継という引継ぎ作業を、
どのようにやるのか考える必要があります。

後継者の息子が、
あなたの会社で働いていたとしても、
経営者になるために、
わからないこと、
知りたいこと、
は山のようにありますよ。

おやじは、どのような事を考え、
今の事業の形をやっているのか?

おやじは、会社・事業を、
どのような姿にしたいと考えているのか?

そもそも、おやじは、
この事業を引き継がせたいのか?

それとも、親父の代で終わって良いのか?
赤の他人に継がせたいのか?

後継者からすれば、
わからないから不安だし、
知っていれば事業承継後の経営に役立つし、
自分自身の学びに活かすこともできるでしょう。

ちょっと考えてみてくださいね。

以前、ミステリートレイン
という企画が流行りました。

ツアー募集の段階では、
行き先がわかりません。

集まって、列車に乗って、
よくわからないまま目的に連れて行かれる。

これはこれで、
イベントとしては面白いでしょうね。

しかし、もし、
あなたが移動しようと思った時、
突然目隠しをされ、
どこかに連れて行かれ、
行き先もよくわからない列車の前で、
目隠しをはずされ、乗せられたら。

あなたはどんな気持ちでしょうか?

不安ですよね。
楽しむどころのことではないですよね。

行き先は北なのに、
あなたは薄着かもしれません。
となると、寒さで風邪をひき、
大変なことになるかも。

正直、
「やってらんねー」だと思います。

もし現経営者が鍵握る人物として、
事業承継を仕切らなければ、
乗って良いのかすらよくわからないミステリートレインに、
まさに乗せられているのが後継者ということになります。

行き先もよくわからないミステリートレインに、
乗車する様な事業承継。
あなたはやりたいですか?

自分の息子を、
ミステリートレインに乗せたいですか?

ハッキリと、
旅行の目的地、行程を示せる、
良質のツアーに企画できるのは、
後継者ではなく、
現在の経営者のあなたです。

経営者が動き出さない限り、
なにも動き出さないでしょう。

後継者は重要ですが、
事業承継の成否の鍵を握る人物は、
誰がなんといっても、

現在の経営者

です。

現在の経営者の考え、行動次第で、
事業承継の行く末が、
決まってしまうと言っても、
言い過ぎではないと考えています。

現経営者の考え方の一つひとつ。
現経営者の行動の一つひとつ。

これらで全てが決まるぐらい、
重要なことだと思います。

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