社長が言ってはいけない言葉も使い方で変わる:社長の経営講座

こんにちは。

売上と社員のやる気を一度に伸ばす事を支援する
ウィズスマイル降旗(ふるはた)です。

「頑張れ!」
「頑張ろう!」

この言葉が社長、
経営者の口から出ると
社員はやる気が削がれるのでした。

この点については前回の
「社長のあなたのその言葉が社員のやる気を削ぐ」
という中でお伝えをしました。

とはいえ、
「頑張れ!」、「頑張ろう!」と言う言葉。

意味合いからすると悪いことばかりではなく、
使うことに意味がある場合も少なくありません。

今回は、「頑張れ!」、「頑張ろう!」を
どの様に使うと、
社員がシラけたりすることなく、
逆に社員の意欲を引き出すことができるのか、
その点をあなたと共有します。

鼓舞する意味合い

「頑張れ!」
「頑張ろう!」

この言葉には、
「今の状況では充分ではない。
 だからもう少し力を出して
 目指す状況にたどり着こう!」

このような状況を
鼓舞する意味合いがあると思います。

「頑張れ!」
「頑張ろう!」という言葉。

これをそのまま用いると
”今の状況では足りない”という
現状を否定することになってしまいます。

それがあるので
「頑張れ!」
「頑張ろう!」と言うと
社員は”現状否定されている”と感じるので

”やる気が出ない”
ということになります。

とはいえこの言葉、
「頑張れ!」「頑張ろう!」を
使う場面はあります。

今より何とかしなければならない状況が
事業や業務、仕事の中には
存在するからです。

ではこの「頑張れ!」、「頑張ろう!」を
どのように使うか?です。

この使い方によって
社員のやる気が
出ない状況にすることもできますし、

社員のやる気を引き出す状況に
つなげることもできるからです。

普段使うタイミング

「頑張れ!」、「頑張ろう!」を
話の中のどのような場面で
あなたは使っているでしょうか?

どのような話の流れの中で
「頑張れ!」、「頑張ろう!」という言葉を
発しているでしょうか?

社員へ話をする時に、
会社や事業の状況、今月の方針、
今後の展開などを
お話しされてると思います。

その話の中では
「頑張れ!」とか「頑張ろう!」とは
あまり言わないと思います。

会社の状況や今後の目標、
今後の展開等々の話の後には、
連絡事項があったり
その他に伝えなければならない事を
お話しされていると思います。

では、話の流れの中で
いつ、「頑張れ!」、「頑張ろう!」と
あなたは使ってるでしょうか?

話の終わり、
全体への話の最後に
「今月も頑張ろう!」とか
「今月も頑張りましょう!」
のような使い方を

しているということが少なくない、
逆に多いのではないかと思います。

このような話の流れの中で
当たり前のように「頑張れ!」、
「頑張ろう!」を使っていることが
少なくないと思います。

実はこの使い方なので
社員のやる気が
削がれてしまうわけです。


社員はわからない!

どこが適切ではないのでしょうか?

どのように「頑張れ!」、
「頑張ろう!」と使うと
実際のところ効果のある、
適切な使い方になるのでしょうか?

この点を
明らかにするためにも
逆の立場、社員として「頑張れ!」、
「頑張ろう!」という言葉を
話の最後に聞いた場合を
想像してみてください。

会社の事業の状況、
今月の方針、今後の展開を
社長、経営者の方から
伝えられるわけです。

この内容は会社や部門など
組織全体に対する話になります。

しかしその中では
特に「頑張れ!」、「頑張ろう!」
というような話はないわけです。

そして、伝えなければいけない全体の話、
それぞれの項目が終わった最後に

「今月も頑張ろう!」とか
「今月も頑張りましょう!」
というような掛け声として
発せられるわけです。

この状況での「頑張れ!」、
「頑張りましょう!」は、
社員それぞれが「仕事で頑張ろう!」と
言っているわけですよね。

社員の方達は
それぞれ何を頑張れば良いのでしょうか?

今月の方針、今後の展開に沿って
社員それぞれが「頑張れ!」、
「頑張ろう!」ということなのでしょうか?

社長、経営者から
社員に伝えられる全体の話の中では
今月の会社、事業としての方針や
今後の展開、
会社、部門全体としての話が
ほとんどだったわけです。

個々の社員の仕事には
分解されているわけではありません。

この状況で個々の社員が
「何について頑張るのか」
社員それぞれが理解することが
できるでしょうか?

会社や事業部門に関する全体の話から
社員それぞれが
自分に当てはまる部分を汲み取って、
自分で考えて「頑張れ!」、
「頑張ろう!」ということ
なのでしょうか?

今後の方針や展開と
社員自身の仕事の内容を
瞬間的に関連付ける。

その仕事の
どこについて頑張るのかを
社員自らが瞬間的に考える、
ということなのでしょうか?

この状況。

もしあなたが社員だったら
どう思うでしょうか?

「頑張ろう!」と言われると
「何を頑張るのか?」と思う社員は
少なくないです。

私も同じように
社員の立場ならば、
同じように「何を頑張るのか?」
と感じます。

何を頑張るのか
はっきりしないので、
「頑張れ!」の意味は
社員には伝わらないということになります。

「また空元気でなんか言っている」とか、
「同じことの繰り返しで
 虚しく聞こえる」と
社員は感じているだけです。

それで、「頑張ろう!」、
「頑張らなきゃ!」なんてことは思いません。

それがシラっとした雰囲気とか
やる気がない状況とか
腰を引いてしまう
という状況になるわけです。

”あの言葉”の上手な使い方

「頑張ろう!」、「頑張れ!」は、
全社員や複数の社員に向けて話をする時は、
あまり使わない方が良い言葉だ
ということです。

使えば使うほど
聞いている社員はやる気が出ないで
シラケていきます。

「社長や経営者は、
 うえは、社員、現場のこと
 ちっとも分かっていない」
と感じるだけです。

「頑張ろう!」、「頑張れ!」と言われても
”頑張る内容”が分からないから
そうなってしまうわけです。

では、「頑張れ!」、
「頑張ろう!」という言葉は
どのように使えば良いのでしょうか?

社員個々人と話をする時に
「頑張れ!」、「頑張ろう!」
という言葉を使う、

というのが
適切な使い方になります。

社員個々人として
何を業務の中で
どのようにやるのか。

どのようなゴールを目指すのか。

今の仕事との優先順位を含めて
明らかにしていきます。

その上で
「このゴール達成を一緒に頑張ろう!」
と伝えるわけです。

この使い方をすると
今の状況に満足せず、
さらに上を目指すという

「頑張れ!」、「頑張ろう!」の意味合いが
社員に伝わるわけです。

社員に伝わりますし、
社員自身が自分の仕事、業務の中で

何をどのようにしたら良いのか。

その時にどのようなゴールを目指すから
この仕事をやるのか。

そしてその時に仕事の優先順位を
どのようにつけていったら良いのか、
ということが理解、納得できた上での
「頑張れ!」、「頑張ろう!」だから、

今の状況から
もう少し力を発揮して行こう
ということにつながりやすい
ということになるわけです。

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