客観的には見れない時の対応策

公開日:2016/08/10

更新日:2019/04/03


こんにちは。

売上と社員のやる気を一度に伸ばす事を支援する
ウィズスマイル降旗(ふるはた)です。

リオ・オリンピックの試合結果が、
日々、報道されています。

メダルを取った競技。
十数年ぶりに入賞した競技。
ベスト4になってこれからメダルを狙う競技。

どの競技の選手のインタビューへの内容、
どれも「すごいなぁ」と思います。

心に迫ってくるし、
ちょっと目頭が熱くなることも。

それだけのものを、
みんな背負っていること、
それがどれだけ大変なのかを改めて感じます。

さて、本日は、

容易に客観的にはなれない。その時の対応方法

です。

以前、ある会社のシステム入れ替えの
お手伝いをした時のことです。

新しく入れ替えるシステムが必要とする機能を
あきらかにするために「要件定義」をおこないました。

経営業務に関係する部分について
検討をしたときのことです。

以前のシステムが、
経理業務に必要な帳票を出力していたので、
新システムでどこまで必要か、
確認するためのミーティングをしました。

そのお客様は、お金の出入りに関する業務の一部を、
外部に業務委託しており、
その担当者も同席してもらいました。

委託先の担当者に既存の帳票を洗い出してもらい、
さらに新システムになった場合にも、
経理業務で必要になる帳票を整理してもらいました。

ミーティングが始まり、
今後も必要な帳票ひとつひとつについて、
経理担当者に内容確認を始めました。

すると、お客様の経理担当者が、
「この帳票、何に使っているんでしたっけ?」
と業務委託先の担当者に尋ねるものがゾロゾロと出てきました。

業務委託先の担当者が言うには、
「その帳票で、私たちがチェックをしているんです。
だから帳票が必要なんです!」
との回答です。

「ちょっと待ってくださいね。

このミーティングは、
お客様の経理業務で必要な帳票はどれか、
その中身や出力タイミングを確認するためのものです。

この帳票は、御社の経理業務では、
使っていないということですか?」

「そうですね。私は使ったことはありません」
とお客様の経理担当者。

「この帳票は、委託先の業務チェックに
必要なものということですか?」

「そうです」と、
業務委託先の担当者が力強く答えました。

「だとすると、同じようなリストは、
新システムでは画面で見れますよ。

帳票で出す必要はないですよね。」

「そうはいっても、いままでこれでやってきたので、
帳票が出る方がやりやすいし、
今までのやり方でできるので。」

「今までと同じ帳票を出すことが、目的ではないですよね。

今までと同じ業務が実施できる、
今までの手間と同じかより簡単に、
ということではありませんか?」

「でも、、、
今までとやり方を変えるのは、、、」

まぁ、こんな「実のない議論」がしばし続きましたが、
結局、該当する帳票はなしに。

その後も、不要な帳票がゴロゴロ出てきました。

必要な帳票は、
業務委託先の担当者が出した帳票リストの
半分以下になりました。

問題、課題は、

客観的に見るほどよくわかる

ことは、あなたもよくご存知だと思います。

しかし、
なかなか客観的に見ることができません。
人は自分を中心に考えるものですから。

自分の立場からの視点を替えることが得意ではありませんから。

そして、自分の立場、
自分の利害からの考え、意見を言うので、

議論がかみ合いません。
対立します。
改善をすることができません。

で、「客観的に見るようにしましょう」、
などという気休めを言いたいわけじゃありません。

客観的に見るようにしましょうといっても、
簡単にはできないですから。

当事者同士で議論する限り、なにも変わりません。

だから、、、

客観的に状況を観ることができる人、
多くの場合、当事者ではなく第三者を活用しましょう。

そうすれば、先ほどの「要件定義」の時のように、

客観的に整理することができます。
単なる利害ではなく、本当に必要なことをできるようになります。

客観的に物事を見て解決したいと考えるなら、
当事者でなんとかしようとは、考えないことです。

当事者以外の力を活用する方が、
よほど早く、簡単に、効果のある状態にできますよ。

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