こんにちは。
売上と社員のやる気を一度に伸ばす事を支援する
ウィズスマイル降旗(ふるはた)です。
こんにちは。
売上と社員のやる気を一度に伸ばす事を支援する
ウィズスマイル降旗(ふるはた)です。
先日、知人の社長さんと話しをしていたときのことです。
社長:そうだ、いい機会だから、
ちょっと質問しておきたいんですけれど、
よろしいでしょうか?
降旗:なんでしょうか?
社長:ちょっとわからなくなったんですけれど、、、
経営戦略ってありますよね。
この「戦略」をどのように理解したらいいのか、
わからなくなってしまったんですよ。
戦術との関係もあやふやですし。
降旗:それは、悩ましいことですよね。
社長:これがはっきりしないと、
経営戦略も事業戦略も、
どう考えたらいいのか、よくわからないですし、、、
降旗:ネットなどで、調べてみましたか?
社長:ググってみたんですけどね、、、
(社長はメモ帳を見ながら、、、)
「戦略は大局的視点とかマクロで、戦術は局地的、ミクロ」
ということらしいです。
「個別の戦闘が優位になるように全体を指導する術策が戦略で、
戦術は戦闘部隊を指揮統制する術策のこと」ですって。
「経営では、上層部の経営陣が策定するのが戦略で、
戦略を受けて個々の現場が策定するのが戦術」、
と書いてありました。
降旗:ありがちな説明ですね。
社長:理屈はそうなのでしょうが、
大局・マクロと極地・ミクロの線引きはどうやるのでしょう??
作る人によって戦略と戦術に区別されるというのは、
実際、何を作ると戦略なんでしょうね?
よくわからないんですよ。
降旗:そうですよね。
漠然とした説明で、よくわからないですよね。
社長:そうなんですよ。
経営では、戦略と戦術はどう考えたらよいの?
戦略と戦術では、検討する中身は同じなのでしょうか?
違うのは、詳細度だけなのでしょうか?」
降旗:山のように疑問が出てきたってわけですね?
社長:そうなんですよ。
調べれば調べるほど、
なんかわからなくなってしまうんです。
いい機会だから、質問をしておこうと思いまして、、、
降旗:なるほど。では、、、
不思議に思いませんか?
社長:えっ?何が不思議なんでしょうか?
降旗:戦略という言葉があふれかえっていますよね。
経営戦略、事業戦略だけでなく、
販売戦略に営業戦略、
マーケティング戦略にコミュニケーション戦略、
物流戦略にメディア戦略、人事戦略、、、
社長:確かに。なんとか戦略というのは多いですね。
降旗:でしょう?
なんとか戦術というのを聞いたことありますか?
社長:あっ、戦術のほうですか?
なんとか戦術というのは、
ほとんど聞いたことないですね。
降旗:不思議でしょう?
戦略は語るけれど、
戦術としては誰も語らないのですね。
社長:確かに、不思議ですね。
降旗:戦略と戦術が明確に区別できていないので、
戦術に当たることを、
なんとか戦略と言っているんですね。
『○○戦略』というと、
高尚に聞こえるし、格好がいいですからね。
あなたは、経営における「戦略」「戦術」を、
区別できますか?
この区別と違いがわからないから、
検討してできあがる、
経営戦略・経営計画がグズグズになるのです。
苦労して作っても、
むなしく、役に立っていないなぁと、感じるのです。
戦略の重要な要素は、
ゴールを明らかにし、
ゴールに辿り着く経路と通過点(あるいはマイルストーン)、
スケジュールを設定することです。
「戦略」の発祥元、戦争で考えると、
を決めることです。
このゴール設定に際し、
通常は複数のゴールが考えられます。
戦略を検討する際には、
複数のゴールから目指すゴールをひとつに選び、
しぼり込む必要があります。
戦略を実行する「資源」には、
常に限りがあるからです。
複数のゴールに、一度にたどり着ければ最高です。
たくさんの結果を一度に手にできるわけですから。
現実には、投入できる資源では、
一度にたくさんのゴールを手にすることは、
困難な場合がほとんどです。
限られた資源を有効に活用し、
最大限の効果を得るためにどうするか?
どのゴールにたどり着けば、
最大の効果・成果を得られるのか?
このことを考え、決めます。
ゴールが定まったとしても、
辿り着く経路、通過点が複数考えられます。
投入できる資源を考えた場合、
どの経路からも進み、
全ての通過点を経てゴールにたどり着くことは、
容易なことではありません。
というより、通常、不可能です。
経路も通過点も、
絞り込み、選ぶ必要があります。
ゴール、経路、通過点を選ぶ際に、
トレードオフ(二律背反)、
に対する決断が発生します。
戦略の検討は、
このように選択を繰り返すことです。
これは「やること」と「やらないこと」を、
明確に区別することを意味します。
皆さんが良く聴く「あれ!」です。
「あれ!」とは、
「選択と集中」の事です。
経営あるいは事業を対象に、
やること、やらないことを検討し、
明確にした結果が、
「事業戦略・経営戦略」に相当します。
「やること」と「やらないこと」を選ぶとは、
経営資源の配分をおこなう事でもあります。
今やっているけれど、
今後「やめること」から、
どれだけの資源を引き剥がせるのか。
そこからどれくらいの資源を、
「やること」に投入することができるのか。
この過程は「戦略の検討」の最終段階です。
「戦略」は「経営資源」と強烈に関係した事項です。
「戦略」は「資源配分」と密接につながるので、
戦略を実現することができます。
単に「理論・理屈」を並べた戦略は、
実行のための資源が手当てできず、
おこなわれることがありません。
実行したとしても、
立ち行かなくなってしまいます。
戦略の説明で、
ミクロ、マクロを論じている限り、
戦略を検討することはできませんよ。
ミクロとマクロの線引き、どこで区分けするのか、
わからないからです。
その結果が、
なんでも「戦略」といえばよい、
という風潮を生み出し、
なんとか戦略が世の中にあふれかえっています。
戦略の核は、
選択肢の中からゴールを定め、
ゴールに至る経路と通過点(あるいはマイルストーン)を定め、
それを実現するための資源を配分することにあります。
あなたの会社の、
経営戦略、事業戦略を振り返ってください。
「あれをやる、これをやる」と、
イッパイ書いてあるでしょう。
では、、、
「これはやらない」
「これは(徐々に)手を引く」という事項が検討され、
戦略の中に記載されているでしょうか?
やることについて、
どのくらいの資源を割くか検討しているでしょうか?
「やらない」「手を引く」部分から、
どのくらいの資源を他へ回すか、検討しているでしょうか?
このような内容が、
経営戦略・経営計画の策定に関する、
セミナーやビジネス書で見たことがありません!
こんなことはお構いなしです。
ゴールだけが掲げられ、
ゴールへ至る経路や通過点(あるいはマイルストーン)は不明。
あとは実行時に考えてね、
と放り投げている戦略が少なくありません。
多くの会社が手にしている経営戦略、事業戦略。
作った効果を、感じていない経営者の方。
少なくありません。
それは、
戦略の意味、戦略の本質、戦略の要素、
を知らずに作っているからです。
今回お伝えした内容で、
経営戦略、事業戦略を検討すると、
今までとは全く異なる戦略の中身を、
あなたは目にすることになりますよ。