やる気を出させるには「レンガ積み職人」を思い出せ!

公開日:2013/12/26

更新日:2019/04/03


こんにちは。

売上と社員のやる気を一度に伸ばす事を支援する
ウィズスマイル降旗(ふるはた)です。

  • 社員のやる気が見えない。
  • 社員は言われたことしかやらない。
  • 社員に責任感がない。」

経営者のあなたも、
このようなことを口にしたこと、
思ったことが一度はあるのではないでしょうか?

3人の男の話

先日、ある経営者の方と、
以前から気になっているという、
ある寓話の話になりました。

その寓話は、
「3人のレンガ積み職人」の話です。
あなたも聴いたことがあると思います。

旅人が、ある町を通りかかりました。
汗を流してレンガを積んでいる職人に出会いました。

旅人がその職人に、
「何をしているのですか?」と尋ねました。

男は面倒くさそうに、
「ごらんの通りさ。
親方の命令で、レンガを積んでいるんだよ!」
とぶっきらぼうに答えました。

 

旅人が先に歩いていくと、二人目の男に会いました。

「何をしているのですか?」と、
旅人は同じように尋ねました。

二人目の男は、
「レンガを1個積むと10セントもらえるのさ。
生活をするために、
レンガを積んで壁を作っているんだよ」
と答えました。

 

旅人がさらに先へと歩いていくと、
三人目の男に出会いました。

旅人は、
「何をしているのですか?」と尋ねました。

「私はレンガを積んで、
ここに大聖堂を作っているのです。
大聖堂で多くの人が祝福を受け、
多くの人が救われるのです」と、
三人目の男は目を輝かせながら答えました。

およそこの様な内容の寓話です。

  • 仕事に自分としての価値を見出すことの重要性
  • 「やらされ仕事」から「自分からやる仕事」への転換の重要性
  • 「何を目的に仕事をしているか?」の意識の重要性

これらを示す話として、
この寓話が用いられることが少なくありません。

簡単に言ってしまえば、
モチベーションの問題だ!と。

「三番目の男のような意識を、
社員には持って欲しいと思っています。
しかし、なかなかそうなってはくれないですね」

以前からこの寓話が気になっている経営者の方は、
このように嘆きました。

 

意地悪な質問ですか?

この経営者の方に尋ねてみました。

「一人目の男のように、
命令をされて仕事をする社員は、
好きではないのですよね?」

『そりゃそうですよ。
社員自ら進んでやって欲しいですよ。』

「そうですか。
しかし、実際には、
目標を与えて、社員にそれを達成するように、
指示をし、命令をしていませんか?」

『えっ、そっ、それは・・・』

「二番目の男のように、
お金をもらえるから仕事をする社員は、
好きではないのですよね?」

『そっ、そうですね、、、
お金目当てで働かれてもねぇ~、、、』

「そうですよね。
実際には、経営者と役職者が作成した、
経営計画に基づく目標管理と、
目標達成に基づく人事考課を、
やられていませんか?」

『それは、そうですよ。それが何か?』

「考課の結果を、
昇給・昇格以外に用いていますか?

用いていないならば、
お金目当てで仕事をしろ!
二番目の男と同じになれ、
ということと同じではありませんか?」

『そっ、それは、、、』

「三番目の男のように、
高い理想・理念を、
社員にもって欲しいわけですよね。

仕事での理想、理念は、
社員一人ひとりが自分で考えるのですか?」

『それは、、、
そうなってしまいますねぇ。』

「チームやグループ、
組織として仕事に取り組むのに、
目指す理想や理念は、
社員が自分で勝手に考えて設定するのですね?」

『各人が勝手に設定というのは、
よろしくないと思いますけどね、、、』

「会社、事業としての理想、理念はあるのですよね。」

『えぇ、それはしっかりありますよ!』

「理念を実現するために、
三番目の男のように、
具体的な行動を社員はおこなっているでしょうか?」

『それは、、、行っているかといわれると、、、
うーん、、、』

 

反対のことをやっている!?

経営者の方を、
いじめているわけではありませんよ。

この経営者の方も、
この後の話をお聴きになって、
わかってくださいました。

経営者としては「好ましくない」と考えているのに、
実際におこなっている事柄は、
「好ましくない」事を、
増長している状況が少なくありません。

数え上げたらきりがないほど出てきますよ。

根本、本質まで深く考えましょう。
その上でどうするかを考えましょう。

この点を感じてほしいので、
あえて、経営者の方には、
意地悪に思える突っ込んだ質問をしました。

さらに、さらに、
次の考え、論調はおかしいと思いませんか?

社員は自分から考え、仕事に対応するものだ。
それが出来ていない社員たちがおかしい。
という考えです。

社員誰もが、
あなたの会社の仕事、業務を、
「最初から、好きで好きでたまりません!
やっているとやり甲斐を感じます!」
などと考えてやっているわけではありません。

  • 仕事にやり甲斐を感じる。
  • 仕事をやることに意欲を感じる。

その様な気持ちを、
社員自身が持てるようにすることが経営の役割
でもあります。

そのような感情を生み出す「場」を、
経営が作り出す必要があります。

その「場」として効果があるのは、
事業を通じてお客様に提供する「価値」を明らかにすること
です。

「価値」を明らかにすることは、
事業の理念、将来像、ビジョンを策定する機会であり、
それを実現するための、戦略・計画を作る場でもあります。

その「場」に社員が参加することです。

 

やる気を出させることは簡単

事業を通じて、
お客様に提供する「価値」を明らかにすること。

これはレンガ積み職人の寓話で、
三番目の男が言った
「多くの人が祝福を受け、
悲しみを払い、多くの人が救われる」
ということです。

これを実現することが、
寓話の中では大聖堂を作る事でした。

これを実現するために、
三人目の職人は目を輝かせ、
嬉々としてレンガを積んでいました。

事業の提供価値、理念、将来像、ビジョン、
戦略・計画を策定する場に社員がいること。

この過程で、
社員自身の考えが組み込まれ、
社員自身が作り上げたものになります。

これによって、
「やらされ仕事」が、
「自分の仕事」に転換します。

この2つの要素が混じり重なり合って、
仕事の中に社員自身の価値観が作り出されます。

経営者のあなたが必要だ、
と考えている社員のやる気。

あなたが「場」を用意することで、
実は容易に生み出すことができます。

今のあなたの会社の社員には、
「やる気」が芽ばえる場面がないだけなのです。

売上を増やす施策を次に検討するときには、
現場の社員を、
そのメンバーに組み込んでください。

その中で、
お客様に提供する「価値」の検討を
おこなってくださいね。

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