施策の実施が成果にならない決定的2つの理由:社長の経営講座

こんにちは。

売上と社員のやる気を一度に伸ばす事を支援する
ウィズスマイル降旗(ふるはた)です。

今回は経営や事業の成果、
結果につながる施策。

これをやるためには、
どのような観点に気をつけたら良いのかを
あなたと共有します。

今まで経営、事業の中で成果を出すためには、
どの様な観点で「目的」を作り、
どの様な観点で「目標」に落とし込み、
さらにそれぞれの目標を
年度計画や事業計画、経営計画などの「計画」に
どの様に反映させるのか。

その時にどの様な観点が必要なのかを
あなたと共有をしてきました。

今回はこの「計画」の中にあるそれぞれの項目。

例えば、
”営業力を強化する時にはこの様なことをやる。”

”この様な状態で営業ができるようにする。”

”この様にして仕組みを作る”という様な内容。

それぞれを具体的に実際に行うための「施策。」

これをどの様な観点で作ると成果、結果につながるのか
ということをあなたと共有します。

動画時間20分1秒

施策とは何か?

ではまず最初に、
「施策」とは何か、です。

辞書やウェブで調べていただくと、
一般的な辞書の定義は
「政治家や行政が計画を実地に行うこと。
 またその実地に行う計画そのもの」
と定義をされています。

したがって「施策」は
実際に行うための策、その内容です。

これを経営、事業に当てはめると、
まず「目的」があり、
この目的に達するために
どの様な段階を経るのかという意味での
「目標」があります。

このそれぞれの段階の「目標」を
実現するためにどの様な観点で何をやるのか
という具体的な中身として計画ができてきます。

この計画の具体的な中身、
”この様なことをやる。”
”この様な状態にする。”
”この様な仕組みにする。”

この様なそれぞれの中身を本当に実際にやる。
具体的に実現する。
そのためには何をするのか。

この中身を計画し、実行できるようにしたもの。

これが「施策」です。

仕込まれた二つの理由

ということは、
計画を実現するための
具体的に実施、行動する中身、
内容があるということです。

しかし、実際に計画を作り、
施策に落とし込み、
それぞれの担当者が施策を実施するわけですが、
施策をやってもなかなか成果、結果につながらない。

ここでの成果、結果は、
施策としての成果、結果が出ることは当然ですが、
その施策を実施することで計画が実現できる。

さらには「目標」達成につながるのかとなると
そこはなかなかハッキリしない。
不確かだ。
実際にはつながっていないと思う。

この様なことが少なくありません。

この成果、結果に
施策がつながらない理由は2つあります。

「施策」をやっても
 経営や事業の成果、結果につながらないのは
 うまくいかない2つの理由が
 施策を作る段階で組み込まれているからです。

その2つの理由は何かです。

まず理由の一つ目。

この施策が計画の内容を実現する施策なのか
という観点が明確ではないことです。

そして理由の二つ目。

これは施策の評価方法を定めていないことです。

施策結果から改善?

ではまず最初の理由。

計画の内容を実現する「施策」なのかどうか
明確ではない点から説明をします。

多くの施策には、
当然、具体的に実施すること、
行動する中身が書かれています。

いつこの様な事をやるとか、
この様な検討をしようとか、
この様なことに実際に取り組むなどが
書かれています。

実施すれば経営、事業における
成果、結果につながるはずです。

しかし、何かうまくいっていない
という状況になっているわけです。

それはなぜかというと、
施策を考えた後、あるいは検討中に、
実施した施策の結果が
その大元になっている
「計画」の中身を実現するのか。

この点を検証していない場合が多いです。

「計画の中身はこれだ。
 だからこれを施策としてやる」

という一方通行の考え方をし、
検討している場合が多いからです。

計画の中身がこれだ。
だからこれをやる。
やった結果はこうなる。
この結果は、計画のこの部分を
確かに実現することになっている。

このことを確認しているか
となるとどうでしょうか。

考え方としては、
「計画」から考えている施策だから、
この施策の内容を実施した結果は
計画の中身を満たしているはずだ
と考えていることが少なくありません。

しかし、これは本当なのか?ということです。

例えば、
営業で売上げを伸ばすために
営業のアポの電話をかける回数を増やそう
という施策を考えたとします。

この施策を実施すると
営業のアポをするための
電話の件数が増えた。

しかし、売上は一向に伸びていない
という現実に直面します。

そうすると、
売上が伸びないのはどうもおかしい
ということになります。

そして、電話をかける回数をもっと増やせとか、
もっと多くのお客様になる候補を見つけ出して、
そこに電話をしてアポの電話回数を増やすとか、
一つのお客様に電話をかける回数を増やす。

改善と称して、この様な事を行います。

もっと検討しておくこと

ここで疑問になる点は、
電話の回数が増えると売上が伸びるのか
という関係性です。

逆から考えると
この関係性が実は成り立たないことに
気が付かれると思います。

電話の回数が増えたから
売上が伸びるのかと言うと
必ずしもそうではないということです。

電話の回数と売上が比例していないので、
施策を考える時に
もっと検討をしなければならないこと。

施策の中身として検討すべきことが
見えてくるわけです。

例えば、どの様なお客様に電話をするのか。
どの様なお客様に電話をするから
売上が増える可能性が出てくるのか。

この様なことを
検討する必要性もあります。

営業する対象、例えば、
商品・サービスは何にするのか。

複数の商品やサービスを持っている時には、
まず最初に何をアピールしたら
売上につながる可能性が高まるのか。

この様な検討も必要になります。

現実には関係していない!?

さらには、営業のアポの電話で良いのだろうか、
という観点もあります。

いきなり売込みで売れるのか
という検討も必要になります。

営業のアポどりの電話が効果があるのか。

それとも、もっと違った形で
お客様とコンタクトをすることが良いのか。

この様な検討が必要になります。

これに関して、実際にあった話です。

例えば、
「商品の案内をしたいから
 セミナーに是非参加をしてください。」

あるいは、
「製品、サービスを紹介したいので
 アポイントメントを取らせてください。」

この様な営業電話を
実際に行なっていた会社があります。

商品を売るためのセミナーに来てくださいとか、
商品・サービスの説明をさせてほしいから
時間を取ってください、
という営業電話をした時には
アポイントメントが全く取れませんでした。

ところが別のアプローチで電話したところ、
お客様とコンタクトができ、
アポイントが取れてそこから先の商談につながる
ということができたケースがあります。

何をアピールするのかということが、
結構重要になるということです。

さらに言うと、
本当に電話をすることが良いのか。

別のコンタクト方法が良いのではないか。

この様な検討も本来は必要になります。

さらには、”電話だけ”という
この一つの方法に注力するのか。

あるいは、他の方法とミックスをして
使い分けるとか組み合わせることも
必要なのではないか
という検討もするべきだ。

この様なことがわかってきます。

両方向から考える

「計画」がこの様になっているからこの「施策。」

この様な一方向だけではなく、
この「施策」をやると結果としてこうなる。

この結果は本来の「計画」の
どの内容を本当に実現するのか。
本当に実現できるのか。

この様な点を検証する必要が
あるということです。

「計画」から「施策」への
一方向の考え方だけではなく、
「計画」から「施策。」
施策結果から計画実現の検証という
この両方向で検討する必要があります。

ほとんどの場合、これをやっていません。

この「計画」だからこの「施策」という
一方向の考え方だけで施策を考え、
実施しています。

ですから、計画自体が
実現できているかどうか分からない。

計画自体が実現できているのか
分からないので、
「目標」が達成できているのか。

更には本来の「目的」が
達成できているのか。

「目的」達成につながっているのか。

この様なことが分からない状況が
続いてしまう訳です。

これが、施策をやってやっても
結果、成果につながらない理由の一つ目です。

二つの意味合い

施策を行っても
成果、結果につながらない理由の二つ目。

これは施策の評価方法を
事前に定めていないことです。

評価方法という時には
その意味合いは二つあります。

一つは、施策の結果として
何を使い、どの様な方法で評価をするのかという
具体的な中身や方法が決まっていないことです。

何を使い評価をするのかというのは、
評価指標を何にするのかということです。

例として、
先ほどのアポイントの電話の話の場合は、
簡単に言うと”お客様に電話をした回数。

これで評価をする”というようなことを
意味しています。

では、どの様な方法でというのは、
評価指標としている値の
集め方をどうするのかということです。

例えば、先ほどの様に
お客様に電話をした回数を
評価の指標とするならば、

電話をした回数は
どこからどうやって集めるのか
という点が一つありますし、

集めた回数をどの様にして
評価の指標に変換するのか。

例えば、集めた回数の値を
そのまま使うのか。

あるいはそれを、
一週間という期間で
平均した値を使うのか。

一週間の累積の
電話回数を使うのか。

色々な見方がある訳です。

それをどうするのかを
決めているのかということです。

「施策」を実施する前に
定めていない場合が非常に多いです。

この様な施策をやると決めていても、
この施策の結果を
どういう形で評価をするのかを
決めていないということです。

判断できない

決めていないので
施策を実施したとしても
評価をするための指標が集められない。

あるいは、
集める仕掛けがないので
実施した結果はあるけれども、
それを評価できない
ということになります。

先ほどの例では、
電話をかけるだけかけた。

でもその回数が
うまく集められなかった。

この様なことになってしまう訳です。

そうすると
(施策の)評価ができないので、
雰囲気で評価をするとか
漠然とした評価を行うことになります。

その結果、
その施策を続けるのか、

それとも止めるのか、
判断できません。

(施策を)改善するのか
改善しないのか。

これを判断することも
できないことになります。

その結果、
よく分からないまま
何となくその施策を
続けることになります。

何となく施策を続けるので、
効果が出てるのか
どうかもよく分からないですし、
何も変えられないし、
何も変わらない状況になってしまう訳です。

合格?不合格?

一番目の観点が、
評価する具体的な内容、
中身を決めていないことです。

二番目は評価ができたとして、
この評価した結果を
どの基準値を基に判断するのか。

要は、その施策を
続けるとかやめるとか。

改善するとか再検討するとか。

この様な評価の基準を
どの様に定めるのか。

この点が
決まっていないことです。

そうすると、指標を
うまく集め、評価をしたとしても
評価ができないことになります。

ここで結果を
どの基準値によって評価をするのか
ということです。

評価指標の結果を判断する基準は何かです。

例えば、先ほどの電話回数の話でしたら、
一週間で80コールをして
例えばアポイントが5件が取れたら
一応その施策は合格だと考えるのか。

あるいは
一週間で80コールしても
アポイントが5件未満なら、
電話方法や電話の中身などを再検討する。

要は施策自体を
再検討する必要性がある、
という判断をするのか。

あるいは、一週間で
80コールをして
アポイントが2件も取れない。

2件未満ならば施策の実施そのもの、
電話内容を変えて続けるとか、
電話する施策そのものを止める。

この様な検討をする。

この様な基準を事前に
決めておく必要があります。

施策を実施し、評価した結果、
その数値を見てから
これからどうしようかと
考えることではないです。

この判断基準がない。

事前に決めていないので
結果が分かったとしても
現実的に評価ができません。

先ほどの電話の例でしたら、
一週間に80コールをして
何件かアポイントがとれたとしても、
その結果を良しとできるのか。

もっと改善をしなければ
いけないと見るのか。

この施策をやめて、
他のことを考えた方が良い。
この様に考えるのか。

この判断ができないわけです。

判断ができないということは、
この施策自体を実施した結果が
良い結果、好ましい結果なのか。

このことがわからないので、
そのまま続けるとか
改善が必要なのか分からない状況のまま
その施策を「結果が出るからやろう」と
続けてしまう訳です。

続けるわけなので
先ほどの一番目のケースと同じように、
一番目のどの様に評価するのか
その具体的な中身、方法を
決めていない場合と同様に、

施策をやるので結果が出るけれども
続けるのかどうか。

改善するのかどうか。

この様なことがよく分からないまま
結果が出るから何となく続けよう
ということをやってしまいがちです。

その結果、
効果が出ないし
何も変えられないし、
何も変わらない状況に
なってしまう訳です。

取り除くこと

今ご説明をしたように
施策を実施しても
経営、事業の成果、結果につながらない。

あるいは、
つながっているように感じられない。

その理由は説明したように二つあります。

一つ目が、計画の内容を実現する施策なのか。
施策をやった結果は本当に計画のこの部分を
実現しているのかという
検証がないことです。

この施策を行った結果を
どうやって評価するのか
定めていないことが二点目でした。

したがって、施策を実施し、
経営、事業における
成果、結果に具体的に結び付けることを
実現するためには、

今回お伝えした二つの理由、
この部分を解消すれば良いわけです。

ですから、
施策を考える時には
計画からどの様な施策を
やると良いかを考えるわけですが、

この施策をやった結果は
どの様なことが実現でき、
どの様な状態になり、
それが計画のこの部分を
確かに実現している。

この検証が必要です。

施策をやる前には
この施策をどの様に評価をするのか。

どの様な値やどの様な状況を用いて
評価するのか。

その評価の結果を
どの様な基準を基に判断するのか。

うまくいってるとか、
改善をするとか止めるという様な判断を
どういう基準で行うのか。

この様な事を事前に定めた上で
「施策」に取り組むことが
必要になります。

多くの場合、
この観点がないので、
「計画」から「施策」を考え、
この様な事をやろうと決めて
直ぐに実行してしまうので
結果は出ます。

施策を実施するので、
結果は出るとは思いますが、
この結果が本当に計画、
あるいは目的、目標で
考えているところに
つながっているのかよく分からないし、

結果は出るけれども
この施策をそのまま続けて良いのか。
改善した方が良いのかも
よく分からないという状況で、
時間だけが過ぎてしまっています。

今日お伝えした二つの観点。

この点を是非、
施策をやる時には組み込むように
考えてみてください。

そうすれば、
あなたが取り組む施策が「計画」、
更には「目的」、「目標」の
この部分を実現していること。

あるいは、
この部分の実現には
まだここが足りない
という様なことが
はっきり見えてくる
という状況になります。

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