事業での「価値」のヒント

公開日:2018/11/21

更新日:2019/03/07


こんにちは。

売上と社員のやる気を一度に伸ばす事を支援する
ウィズスマイル降旗(ふるはた)です。

今までなかった鍋の〆

今回は、
「ローソンさん、やるなぁ」です。

最近、TV CMでよく流れている、
ローソンの「鍋〆」セット。

鍋料理の楽しみの一つは最後の〆。

雑炊とか、うどんとか、ラーメンとかで、
もう一味、味わうというもの。

以前から、コンビニでは、
鍋の個食用の商品がありました。

豆乳鍋とか、キムチ鍋とか。

鍋の具材が入っていて、
鍋としてだけ楽しむものでした。

最後の〆は無し。

うどん入りチゲ鍋、
なんてものもありましたが、
最初からうどんが入っていました。

あるいは、

家で食べるときに自分で用意する。

と言っても、
雑炊、うどんを入れて熱々を、

というよりは、
白米を用意して、
一緒に食べるぐらいでしょう。

商品開発の観点からのもの

今回、提供を始めた鍋〆セットは、
具材の入った鍋と別に、

卵雑炊、あるいは、うどんが、
鍋の具材とは別に同梱されています。

最初に〆ても、
途中で鍋に入れて〆ても、
最後に〆ても、
お好きな時に味わって!

と3つのタイミングを
CMで示しています。

正直どのタイミングでも良いのですが。(笑

食べる人の好みで、
色々な食べ方ができますね。

鍋と〆の組み合わせは、
食べる側にとっては、
ちょっと嬉しいと思います。

お客様にとってこの様な商品は、
鍋を楽しむ観点では、
便利で都合が良いし、
手間がかからず重宝ですね。

ただし。

今回の場合は、
商品開発として
行われているでしょうから、

本質・根本では、
「価値」の実現とは、
ズレてしまいますけどね。

「事業の価値」として分かり易いけれど・・・

しかし。

「価値」を実現する際、
商品・サービスの具体的実現を
イメージする観点で見ると、

”わかりやすい”例になると思います。

消費者にとっては、
鍋の商品を購入したとき、

「〆は無いよね」
「コンビニでは、〆は手に入らないよね」
「自分で準備するしか無いよね。面倒臭いなぁ」

諦めていたことが実現する
のですから、

鍋を自宅で楽しむという「価値」の一部は、
実現しようとしている、
と考える事ができますね。

「家庭で鍋を一人でも手軽に味わえる」
と考えると、
他にも提供できるものがある、
という事にも気づくようになります。

それを商品に組み込むのか、
サービスとして提供するのか、
は、どのような事業の仕組みなのか、
によって変わってきます。

今回は、コンビニなので、
商品の中に組み込むというのが、
もっとも端的に容易に実現できる事、
と言えます。

そのため、商品開発の中に、
組み込まれてしまっていますけれどね。

「事業の価値」を考えるきっかけ

今回以外に、どの様な形で、
商品が構成され、
サービスが提供されるようになるのか。

あるいは、
今までの商品が、
どの様に改良されるのか。

商品だけでなく、
他のサービスなどの部分が、
どの様に変わるのか。

商品開発は、商品の提供ですが、

「価値」の提供は、
商品・サービスを含む、
全体を通じての事柄
です。

単独の商品だけでなく、
事業として全体の中に、
個々の中身が現れてきます。

「事業の価値」と商品開発との違い

そして。

今回の鍋〆セットがヒットすれば、

他のコンビニ各社も、
似たような商品を出してくるでしょう。

マネをするのは、当然でしょうから。

その時、どう対応するのか。

ここにも、
商品開発と「価値」提供の差が現れてきます。

似た様な商品を各社が提供して、
おにぎりの場合と同じ様な、
種類と価格の競争になるならば、

それは「商品開発」の観点だった、
マネされて過当競争になって当然、
という事ができるでしょう。

商品内容の構成や、
サービス提供の部分に、
違いが現れてきたとしたら、

「価値」の観点に、
そのコンビニチェーンは気づいた、
と言えるでしょうね。

単独の商品、
例えば、今回の鍋〆セット
だけでなく、

周辺も含めて見ると、
「価値」提供の実現なのか、
商品開発なのか、

その違い、差が見えてきます。

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