事業承継の計画は「中身」がズレています

公開日:2015/05/13

更新日:2019/04/14


こんにちは。

売上と社員のやる気を一度に伸ばす事を支援する
ウィズスマイル降旗(ふるはた)です。

事業承継をこれからする場合、
実際に社長の座を後継者に譲る「Xデー」は、
3年先、5年先、10年先でしょう。

「Xデー」までの期間を、
どのように過ごすかで、
事業承継の成否が決まるとも言えますよね。

入学試験の結果が、
それまでの受験勉強の成果、
結果なのと同じです。

この長い期間。
どのように過ごすか、となると、
行き当たりバッタリで、、、
なんてことではもったいないです。

成果も手に入れにくいでしょう。

ですから、
事業承継の話になると、
「計画を作ってそれに沿って進めましょう」
ということに必ずなります。

その計画書、サンプルでもいいですよ、
見たことがありますか?

1年目。
社長が遺言書を作成。後継者はある部門の長。
暦年贈与を始める。

2年目。
名義株の整理。

4年目。
後継者を取締役に選任。

6年目。
後継者を本社管理部長に就ける。

こんな内容が、表形式で記載されている。
これが多くの場合の事業承継の計画書です。

ゴールは、
社長の座が譲られる「Xデー」です。

だから、
「Xデー」を目指した計画書しか作れません。

それも仕方がないです。

今まで「事業承継」の分野で、
社長を支援してきたのは、
税理士、会計士、弁護士の方達ですから。

経営についての知識はあっても、
支援できるだけの経験があるわけでは、
ありませんからね。

支援できるのは、相続、財務、法務の観点。
その視点、観点で、
事業承継を捉えています。

そして、社長の座が無事交代すれば、
それまでの支援の費用を回収して終わりです。

でもちょっと待ってくださいね。

相続、財務、法務の中身は確かに重要です。
なくていいわけではありません。

 

しかし、、、

 

これでは、事業承継の1/3ぐらいの領域しか、
カバーしていないです。

事業承継で最も重要なこと。

それは、
事業、会社が後継者の代になっても続くこと。

事業、会社が成長し、発展すること。

売り上げ、利益が拡大し、
経営者だけでなく、従業員、取引先にも還元され、
関係者が意欲をもって仕事をするようになること。

経営の大半は、
事業をどのように運営し、
成長させるのか、ということでしょう。
事業承継でもポイントは同じ観点です。

そして、これは事業家、経営者の視点です。

相続、財務、法務の観点も、
この事業家、経営者の視点を実現するために、
必要な一項目に過ぎません。

だから、この事業家、経営者の視点で、
後継者に経営権を譲ることが、
「事業承継」だと考えています。

この点を考えれば、
「事業承継」の根本は、
別の見方になるでしょう。

将来にわたって事業、会社を、継続し成長するために、
どのように後継者に引き継ぐのか?
後継者はどのように引き取るのか?
ということになると思いませんか。

この点で考えると、
「事業承継」という社長の交代は、
継続し成長する事業を作り上げる過程での、
ある一コマですよね。

「事業承継」でのポイントは、

「事業、会社を将来、どのような姿にするのか?」
を明らかにして、その実現に向けた活動を、
現社長と後継者で作り上げることです。

その過程で社長が交代する、
というイベントがあるだけのことです。

「事業承継」の計画は、
社長が交代する「Xデー」がゴールの計画書でなく、
その先まで見据えた「事業計画書」です。

その計画書の項目の中に、
社長が交代することに向けて、
誰が何をどうするのか、という中身を組み込みます。

「事業をどのように展開するのか」
を考えた時に、
いつ社長が交代すると適切なのかという点が、
「事業承継」として認識されるだけのことです。

事業を引き継ぐ、引き受ける。
事業の将来に向けて企業活動をする中の、
一コマが社長の交代。

この考え方がないと、
事業承継後に、大塚家具のようにもめます。

後継者の代になって、
事業が芳しくなく成ります。

後継者は、継いでは見たものの、
「継がざるおえなかったから(嫌々)ついだだけ」
なんてことを言うようになります。

こんな事業承継を、あなたは望むでしょうか?

それとも、

事業、会社の将来に向けて、
現社長と後継者がともに目指す過程で、
社長の交代がなされることを望むでしょうか?

答えは明らかだと思います。

その答えを実現するためには、
「事業承継」に関する考え方を、
税理士、会計士、弁護士による考え方から、
今回お伝えした「事業家の考え方」に変えましょう。

無料レポート