「人が足りない!」その原因とは?

公開日:2019/07/08

更新日:2020/07/01


こんにちは。

売上と社員のやる気を一度に伸ばす事を支援する
ウィズスマイル降旗(ふるはた)です。

ある社長とお話をした時のことです。

「やらなければならないことが
いろいろ山積みだけれど、
如何せん、人がいなくて」
とその社長がおっしゃいます。

ご自身の会社に人材がいない、
とおっしゃる方は少なくないですし、
悩まれている方も多いことでしょう。

今回は、会社に人材がいない状況の
根本の原因と解決方法についてです。

(動画再生時間:10分55秒)

(BGMには、音楽素材MusMusの楽曲を使用しています)

慢性的な人不足

「人がいない」という時の
いない、足りないというのは、
頭数のことでしょうか?

それとも、
スキルを持った人材が
足りないということでしょうか?

まず、この二つの観点があります。

大抵n場合、
どちらも足りていない、
とお答えになる場合が多いです。

この社長の方も、
頭数もスキルのある人材も、
共に足りていないとの認識でした。

頭数については、
派遣さんやパートさんで補うことは
できないわけではありません。

実際にこの社長さんは、
派遣さん、パートさんで
社員の作業負荷を減らして、
人の不足をなんとかしよう
としていらっしゃいました。

しかし。

派遣さんやパートさんが
なかなか定着しないので、
結果的に人不足に陥っていました。

さらに。

派遣さんやパートさんを入れて、
作業負荷を下げているはずなのに、

すぐに同じ部署で、
人が不足する状況が生じているとのことなのです。

慢性的な人不足状態だと
この社長は嘆いていらっしゃいました。

 

人が育たない

もう一方の、
スキルのある人材がいない点に
ついてです。

スキルのある人材が今いない、
今、採用ができない、
という直近の問題と、

将来のことを考えると、
社内で育って欲しいと
思っているけれど、

社内で育たない、
社内で育てられないという
二つの観点があります。

どちらも重要と考えているけれど、
実際には何をどうやれば良いのか
わからずにいる、
というのが正直なところでは
ないでしょうか?

 

人の問題は関係している

直近の問題として、
今、人が足りないこと
スキルのある人がいないこと、
という2つの問題点、

長期的な視点として、
社内で人が育たない

という問題点があります。

人に関しては、
この3つの問題点を抱えている場合が、
非常に多いです。

どのように対応するかというと、

直近の2つの問題と
長期的な問題を別々に考え、

採用に力を入れるとか、

外部研修などを活用して、
若手や中堅の社員育成に取り組むとか、

それぞれに対策を講じることが
少なくありません。

ただし、
あまり効果が出ている
とは言えない状況です。

今回の社長の場合も、
いろいろやっているけれど、
状況は良くならずに
悩んでいたわけです。

直近の2つの問題と、
長期的な1つの問題、
この3つの問題は、
それぞれが実は深く関連しています。

3つ問題点が、
それぞれ個別に
結果を導き出しているのではなく、
相互に関係しています。

 

採用以前の原因

最初に人が足りない点についてです。

この点について、
先ほどの社長さんにいくつか質問をして、
根本となる原因を明らかにしました。

まず。

人が足りないという業務領域について、
「どのような業務を
どのような手順で行なっているのか
教えてください」
とお願いしたとしたら、

わかりやすく説明できる資料、
ドキュメントや書類があるでしょうか?

このような質問をすると、
「必要なスキルとか社員の構成とか、
人材に関する質問かと思った」と
大抵の方は驚かれますが、

人の過不足と関係ある重要な点です。

この社長さんは、
「手順書は最近整備したので、
それを読んでもらえれば解ると思うよ」と
おっしゃいました。

次の質問は、
「その手順書は
どのようにして整備をしたのか」です。

社長さんがおっしゃるには、
各部署毎に、自部門で
実際にやっている業務内容を
手順書あるいは業務マニュアルとして
書き出してもらったとのことです。

次の質問です。

では、部門間の業務の関係や、
一連の業務の流れが解る様な資料が、
一緒に作成されているでしょうか?

業務プロセスの全体の流れ
を図解したものが、
これに当てはまるものです。

このようなものは、
整理されていませんでした。

業務の全体の流れが
整理されていないので、

部門内の業務は整理できても、
会社全体としての業務の整理や
部門間での業務の整理、
過不足の調整はできません。

では、

作成した手順書の内容をもとに、
業務の抜けや漏れのチェックをして、

仕事のやり方の無駄を取り除くとか、
追加や修正をしたのかとなると
どうでしょうか?

この会社の場合は、
手順書として部門が作ったままでした。

部門内で手順書にした業務は、
通常行っているおおよその業務に
対応はしていると思います。

ただし、
例外事象が発生した時の処理、
障害対応、回復を行うための
判断基準や対応ルールが

明確に決まっているのか、
手順書に書かれているのか、
となると、
その様なことはないことが多いです。

手順書を作ることでさえ
面倒臭いので、
作って形を整えることが精一杯。

それ以上に例外事象まで対応する
などということには
手が回らないというのが現実です。

 

業務を移せない原因

手順書は会社に言われて作ったけれど、
それは形だけで、
業務内容の見直しも
十分とは言えないですし、

ルールなども整理されず、
業務は実は担当者に依存している、
仕事が人についている可能性が高いです。

仕事が人につくと、
他の人に業務を任せられないので、
今担当している社員の仕事は、
増えて行くばかりです。

派遣さんやパートさんが来ても、
教える余裕がないですし、
ルールなどが明確ではないので、
教えることができません。

派遣さんが入るから、
その人に業務を教えて、
仕事を移しなさいと指示をしても、

教えている時間がない、
と言われることも少なくありません。

教えるとなっても、
例外の事柄などは、
その事象が起きないと、
教えることができない状況です。

教えることに手間がかかるので、
他の人に教えきれません。

教わる側も、
事象が発生した時に
その都度説明をしてもらわないと
わからない状況です。

いつまで経っても独り立ちできず、
先輩の業務負荷は減りません。

そのため、
派遣さんやパートさんを入れて
人数を揃えても、

その部署の人不足は一向に解消しない、
という状況が続きます。

 

人不足解消だけではない

会社としての業務プロセスを整理する。
個別の業務の内容を整理する。

手間がかかって面倒くさい、
と思うかもしれません。

全体の業務プロセスを明らかにして、
個々の業務の内容を整理すれば、

業務の過不足を整備し、
無駄を取り除き、
業務の質を高めることができると同時に、

教える事が楽になるので、
業務が人につかずに、
他に人に業務を教えて、
移すことが容易にできます。

そうなれば、
人が足りないという問題の多くを
解消することができます。

さらに、業務プロセスや
業務内容がわかることで、
スキルを高める助けになりますし、
人を育てる要素の一つにもなります。

人が足りない原因が、
スキルや人の育成にも
関係してくることが分かります。

 

もう一つおまけです。

本論から外れるので、
ここで詳しくは触れませんが、

業務プロセスや
この部分の業務の中身
というものが明らかになると、

仕事を引き継ぐことができるだけなく、
業務の質がさらに高くなり、

さらには、
組織の構築や
事業の拡張の際にも役立つので、
一石二鳥だけではなく、
一石三鳥にも四鳥にもなります。

あなたの会社では
業務全体の流れを明らかにして、
整理をしているでしょうか?

部門間の業務の調整や
過不足の検討を行っているでしょうか?

部門の中の業務のプロセスを明らかにして
処理のルールですとか
例外への対応といった内容を
明らかにしているでしょうか?

このような業務の整備を
しているでしょうか?

いかがですか?

 

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