事業承継の後に重要なこと

公開日:2015/04/20

更新日:2019/04/14


こんにちは。

売上と社員のやる気を一度に伸ばす事を支援する
ウィズスマイル降旗(ふるはた)です。

朝の情報番組をチラッと見ていたら、
「大塚家具」のセールの話が、
取り上げられていました。

セール初日には社長が店頭で挨拶。

スタッフは入口に一列に並んで、
お客様をお出迎え。

社長が並んで待っていただろう来場者に、
一人一人一輪の花をプレゼント。

店内のコンセプトは、
くつろぎと安らぎ、、、でしたっけ、、、

観葉植物などがふんだんに配置され、
会員制を進めていた時の受付も取り除かれ、

店のスタッフは、
以前の会員制のマンツーマンスタイルから、
つかず離れず、
求められたら接客をするスタイルに。

最大50%引きのセール商品が並ぶ店内は明るく
(以前の映像となんら変わりませんが、
リポーターはそんなことはお構いなしに話し)、
入りやすい雰囲気だとか。

成約するとプレゼントされる、
ブーケ用の花も店内に用意されています。

セールス初日の来店数が1万人だったとか。

店内を接客のため、
小走りでスタッフが駆け抜ける様子が、
映し出されていました。

株主総会での決着に至る、
親子ゲンカのなかで出てきた「セール」ですから、
当然、マスコミに取り上げられますし、
それを目当てに来店されるお客様も、
いらしたことでしょう。

これを目的に親子ゲンカを、
マスコミの面前でやったのではないかという、
うがった見方もあるほどでしたから。(笑

親子ゲンカをして、
世間に醜態をさらし、
イメージが悪くなった、
ということはあるかもしれませんが、
一応、事業承継には決着がつきました。

社内的には「ノーサイド」にしたとか、
実際には粛清がおこなわれたとか、
本当かどうかは別にして、
収束の方向に向かっていくのでしょう。

ゴタゴタしたとはいえ、
経営権の移行はできたということで、
事業承継としてはなんとかなった、
ということになのでしょう。

そして、しばらくすると、
マスコミからは忘れられるでしょうね。
親が再度、決起しない限りは。

ただですね、、、

報道して欲しいのは、
今回のセールの話より、
数年後の「大塚家具」の状況でしょう。

事業承継によって、
経営、事業を引き継ぎ継続、成長することです。

正直に言うと、
事業承継時のゴタゴタはない方がよいのですが、
結論から言うと、どうでもいいんです。

お話としては、
公開親子ゲンカは面白いですよ。

親子ゲンカの報道を見ながら、
「なにをやっているんだか」
と思った方も少なくないと思いますから。(笑

事業承継時のゴタゴタは、
今回の株主総会で決着がついたように、
法、ルールの中で片付くものです。

法やルールで決着がつかないことが、
経営と事業の継続と成長の部分です。

経営権がどうだとか、
株の相続や集約がどうだとか、
これを機に資本を増やすとかという話は、
事業承継時にほぼ決着がつく話です。

どんな形であれ決着がつくことです。
今回の大塚家具のように。

その決着の形が、
良いとか悪いではありません。

その時、良い悪いなんてことは、
どうでも良いことです。

経営、事業、会社が存続し、
成長したかどうかで評価されるものだ
と思いますよ。

その観点では、
事業承継した時点ではなにもわからない
なにも評価できないですから。

もし、多少なりとも評価できるとしたら、
経営者と後継者が、
同じ事業の将来像を共有し、
その実現を目指しているかどうか
という状態だと思います。

目指している事業の将来像が、
魅力があり、成長が期待できる中身かどうか、
ということだと思います。

「大塚家具」のこの一連の騒動は、
単に、経営権が移動しただけ、
その際に、株主を巻き込んだ騒動だった、
ということだと思います。

現社長になったからといって、
魅力ある事業の将来が描かれているか、
というと、そのようには見えないでしょう。

販売の仕方を変えたという、
販売方法の変化だけですからね。

1年後、数年後、
大塚家具がどうなっているのか。

マスコミには、
その点を冷静に取材して欲しいなぁ、
なんて思ってしまうのですね。

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