社長が作り出す”可哀想な社員”:社長の経営講座

こんにちは。

売上と社員のやる気を一度に伸ばす事を支援する
ウィズスマイル降旗(ふるはた)です。

私の知人が最近体験した話。

知人は、定年退職後、
継続雇用をしていましたが、
介護があり昨年職を離れました。

「介護だけというのもなぁ」
と思っていたら、

経験を経営に活かせる様に、
会社とマッチングをする
サービスがあることを知り、
登録したそうです。

最近、関西とか北陸方面で、
企業の社長と面談の機会があり、
その時の体験話をしてくれました。

事前に担当営業から、
「◯◯さんのご経歴を見て、
先方の社長が是非お会いしたい、
とのことなので、
日程を調整してほしい」
と連絡があったそうです。

OKの返事をすると、
先方の会社のHPや、
ヒアリングした課題・問題が、
メールで送られてくるそうです。

面談の当日、
少し早く担当営業と会って、
事前に打ち合わせをします。

入手1年目の若手で、
一人で営業しているとか。

先方の会社を訪問し、
40歳の三代目社長と
面談になったそうです。

若い営業が、
面談の流れを説明。

最初に、40歳の社長に、
会社の説明をお願いすると、

「◯◯さんには申し訳ないけれど、
今回の事には
前向きじゃないので、

会社の説明とか、
課題の説明と言われてもねぇ」
と言われたそうです。

知人は、
”えっ、会いたいって
話だったけれど、
全く逆じゃないか”
と思ったそうですよ。

その後、知人が仕切って、
なんとか課題を聞き出して、

社長が気づいていないだろう
注意点などをお伝えして、
1時間近い面談を終えたそうです。

若い営業は、面談後、
社長から話を聞くとのことで、

知人はそこで解放されて、
あとは勝手にお帰りください、
だそうです。

東京から
片道4時間近くかけて訪問。

午前中の結構早い時間の訪問で、
かなり早起きをしたり、
交通機関が動かないうちの移動。

折角だから、
少し観光でもしよう
と思ったけれど、

交通の便も良くなく、
結局、単に往復しただけだったと、
知人はこぼしていました。

知人が言うには、それまでに
会った営業は若い人ばかり。

毎度、対応の内容は、
今回とほぼ同じだったそうです。

これじゃ、
とてつもない労力の割に、
契約が取れないよ。

無駄ばかり、って事だね
と知人。

この状況、この対応、
あなたはどんな風に思いますか?

  • ヒアリングできていないじゃないか。
  • 社長の意向もつかめていないじゃないか。
  • ひどい営業だよね。

そうなんですけれどね。

今回のことに、
知人と私は二人とも、
同じ感想を持ちました。

「残念。可哀想だよね」と。

誰が可哀想かというと、
それは若い営業さん達です。

営業のやり方、手順だけを
最初に教育されて、
あとは一人で
放り出されるのでしょう。

業務を知っているわけでも、
業界がわかっているわけでも、
経営のことを知っているわけでも、
経理や財務、人事や
システムのことを
知っているわけでもありません。

それで社長の悩みや
経営の課題を聞き出し、

それを解決できそうな人材を
マッチングするなんて、
簡単にできることではありません。

知人が言うには、
「業務の効率化を図りたい、
との課題があると言うので、

 

どの業務?と営業に尋ねても、
”経験もないので
良くわからないし、

ヒアリングが
できていないと思います”、
と返答されて
何にも言えなかったよ」と。

例えば、
手慣れた先輩営業と一緒に回って、
どうやって聴きだすとか、
どうやって詳しくするとか、
を学べるのならば良いでしょうが、

何もできないうちに、
一人でやらせるのですから。

しかも相手にしているのは、
自分より年上の経営者や後継者。

同行して紹介する相手は、
経験豊富な、はるか年上の方ばかり。

この様な営業の対応をしていれば、
「何をやっているんだ!」とか、
「話が違うじゃ無いか!」とか、

怒鳴りつけられることだって、
少なくないでしょう。

このままで年を重ねたら、
どんな営業になっちゃうんだろうね。

それを考えると可哀想だよね。

何かの時に”おかしい”と
気づくことがあれば、
転職することになるだろうし、

最初の会社は、
残念な就職だったと
なるんじゃ無いの?」
と知人と二人で
気が重くなったわけです。

ほとんどの企業が、
新たに社員を迎えても、
このマッチング会社の様に、
育てることをしません

新入社員なら最初の研修だけ。
あとは現場で身につけろ、です。

確かに現場で身につける、
体験して身につける、
ということはあります。

ただ、この営業さん達の様に、
知らない事ばかりで
現場に放り込んだら、

なにをどう勉強するかも、
ちっともわからないまま
です。

体験をしても、
それを活かす、身につける、
なんてことにはなりません。

これで仕事へのやる気が、
出るでしょうか?

この状況で、
「3年以内に
新入社員の3割が辞める。
(大卒新入社員の
3年以内の離職率は31.8%
(平成27年就職者の統計調査))

若い者の事はわからない」
などと言っているわけです。

ズレているな、と思います。

たとえ大卒であっても、
入社したばかりで、
あなたの事業の面白さが、
わかるでしょうか。

事業での仕事のやり方が、
わかるでしょうか。

その事業の行う意義や意味が、
わかるでしょうか。

言われたからその仕事をやる。
怒られるのが嫌だから仕事をやる。

今までと同じ様にやっていると、
この状況からは、
そう簡単に抜け出せないものです。

この仕事をやる必要がある。
実現する意味がある。
実現に私が関与できる。関与したい。

それには、
このこと、この知識、
これができることが必要だ。

そうやってわかるから、
自分で勉強もするし、
身につけようとするし、

仕事に一所懸命に取り組もう、
とするのだと思うのです。

さて。

今回の話には、
まだ、残念で可哀想な方がいます。

本人はそんなこと、
多分これっぽちも
思っていないでしょうから、
益々可哀想だなと思います。

その方とは、、、

長くなってしまいました。
もう一人の方については、
次のメルマガでお話ししますね。

 

無料レポート