辞める社員を減らす:人の採用と育成(9)

こんにちは。

売上と社員のやる気を一度に伸ばす事を支援する
ウィズスマイル降旗(ふるはた)です。

人の採用と育成に関するシリーズの
今回は第9回目です。

「うちの会社には人材がいない!」

多くの社長、経営者の方が頭を悩ませる
経営上の問題、重要な課題の一つです。

会社、事業が伸びている時に、
人が足りない、
伸びていく際の人材がいない、
ということならば、

この「人の採用と育成」のシリーズで
今まであなたにお伝えしてきた内容に
取り組むことで、

人の採用に関する状況は
変えることができます。

しかし。

「人材がいない」
「人が足りない」の原因が、

辞める社員が少なくなく、
その状態で採用もままならない、
のだとしたら、
状況は大きく変わってしまいます。

【今回の内容の動画】(動画再生時間:13分03秒)

(BGMには、音楽素材MusMusの楽曲を使用しています)

 

そもそも辞める社員を減らさないと、
いくら採用しても追いつかず、
いつまでたっても
「人材がいない」
「人が足りない」状況を
変えることができません。

今回の内容は、
あなたの会社から辞める社員を
減らすための内容です。

 

これからも変わらない

退職をする社員に、
「新たな勤め先でも力を発揮してください」
などということを送る
社長、経営者の方が、
意外にも少なくありません。

「他社で活躍できる人材を
送り出すことができて、
当社としても喜ばしいことだ」
と喜ぶ社長、経営者の方も
少なくありません。

正直に言います。

残っている社員向け、
対外的な言葉として言っている
ということはある
かもしれませんが、

こんなことを言っているから、
いつまで経っても、
あなたの会社から
辞める人が絶えません。

社員の勤続年数が、
一桁の前半(数年から5年程度)から、
いつまで経っても
長くなることはありません。

”会社・事業にとって必要だ!”
”この領域は任せたい!”
”右腕として活躍して欲しい”

と思っていた社員が、
突然、辞めることから
これからも逃れられません。

社員が辞める状況は、
何一つ変わることはありません。

 

意欲があった人

ちょっと考えてください。

自ら辞めることを選んだ社員。

あなたの会社に採用された時から
あなたの会社を辞めると
決めていたのでしょうか?

もちろん、中には、
いずれ独立したいとか、
起業したいと考えている人はいます。

しかし、彼らも、
あなたの会社を辞めるときは、
独立、起業するのであって、
他の会社に転職しようと
考えていたわけではありません。

あなたの会社に採用された時は、
あなたの会社で
働く気持ちがありました。

あなたの会社で一所懸命にやり、
成果、結果を出そうと
考えた人が多かったはずです。

もちろん、とりあえず入社して
給与をもらえれば、
という人もいない訳ではないでしょう。

しかし、十分に検討して
採用を決めているならば、
一所懸命にやろう、
会社に貢献しようという人が
多かったはずです。

 

入社後に変化した

それにもかかわらず、
あなたの会社に入り、
働き始めてから、

その気持ちが失せたことで
結果として会社を辞める、
他の会社へ転職する
ということになったわけです。

あなたの会社・事業では、
自分の力を発揮できない、
自分の将来の居場所がない、
と社員自身が考えたわけです。

あなたの会社で
働くことによって、
社員の気持ちが入社当初から
大きく変わってしまった
ということです。

その社員への
あなたの会社の対応によって、

「社員の働く意欲が失せた!」

ということだと思いませんか?

「他社で活躍できる人材を輩出できた」
のではなく、
「私の会社ではできる人を活かせなかった」
なのです。

「勤め先でも力を発揮してください」
ではなく、
「当社で力が発揮できる状況にできず、
残念です。力及ばす申し訳ない」
なのです。

残る社員向けであっても、
対外的であっても、
この様なことを表明している以外の
何物でもありません。

 

退職者は減らない

あなたの会社に入社したのち、
あなたの会社の対応によって、
その社員の働く意欲が失せた!

というこの部分を解消しなければ、
社員の退職を減らすことは難しいです。

ということは、
社員の勤続年数が、
今より長くなることはありません。

社員の退職が少なくない会社は、
入社後にその社員の働く意欲が失せた!
この部分を見て見ぬ振りをします。

そして、辞めた人の代わりを
探すことに躍起になります。

その結果。

例え採用できたとしても、
あなたの会社の
社員への対応状況が
今までと何も変わらないので、

しばらくすれば、
社員は意欲をなくし、
結果として会社を辞めます。
転職します。

人が足りなくなるので、
またまた採用に躍起になります。

採用募集広告を出し、
面接に手間暇をかけ、
そして採用できず時間が経つ。

あるいは、採用できても、
しばらくすると人が辞める。

この繰り返しです。

費用もかかる上に、
貴重な人材、
できる人は会社に残りません。

このようなことを、
延々と繰り返しています。

 

聴き出し整理すること

これでは社員が退職する、
転職していくことを
止めることはできません。

社員が辞めることが起きないように、
辞める社員が減る様に
手を打つことです。

それには、
辞めた社員の上司、部下、同僚から、
詳しく次のような点を聴き出すことです。

辞める本人から聴くことができれば
それに越したことはないのですが、
なかなか難しいです。

辞める社員は、
社長や役員や上層部の役職者、
人事部門の人間には、

なかなか本当のことを
話してはくれないからです。

言う必要がないですし、
言ったところで自分には関係ないですし、
言うことで気分が悪くなることも
少なからず起きるからです。

部下や上司、同僚から聴きだす内容は、

  • なぜ仕事への意欲をなくしたのか。
  • なぜ自分の居場所がないと感じたのか。
  • なぜ辞めることを選択したのか。

です。

ただし、
この内容をストレートに聞いても、
部下や上司や同僚も
答えられないので、
質問、尋ね方には工夫が必要です。

その人の行動や発言に
変化が現れているでしょうから、
そのキッカケが何で
いつだったのか。

その時、辞めることになった人は、
どの様なことを言っていたのか。
どの様な考えだったのか。

その人はどの様な行動をして、
結果、会社はどの様に対応したのか。

この様なことを聞き出して、
先ほどの内容に当てはめて
整理し直すことです。

この点がわかると、
今後、どの様な対応が求められるのか
と言うことがわかってきます。

必要な対応を講じることで、
次に辞める人を
出さない様にできます。

 

できる人を増やしたいならば

しかし。

多くの場合、本当の辞めた理由、
その人が意欲をなくした原因を
明らかにすることをしません。

例えやったとしても、
明らかになった原因の
対策を講じることをやりません。

理由は簡単です。

聞き出し整理し、
明らかにすることが
面倒だからです。

実施して明らかになった原因が、
社長、経営者、役員などにとって
耳に痛いことが少なくないので、
触れられたくないからです。

辞める側の社員に
全く問題がないとは言いませんが、

社員が辞める原因の多くは、
会社側、社長を含む経営陣に
ある事が少なくないからです。

社員への日頃の応対の仕方。
日頃の社員とのコミュニケーションの有無。
社員への仕事の与え方。
社員の意見の扱い方。

この様な事が
社員が辞める原因に
大きく影響している事が
少なくありません。

これらを改善することは、
自分達の考え、行動を
変えることにつながります。、

必ずしも気分の良いこと、
取り組み易いことではありません。

だから、痛みが伴うので、
やりたくないし、
やらずに済ませてしまいたい。

代わりに人を採用すれば、
それで済むじゃないか、
ということになります。

その結果、

社員が辞職の意向を表明する。

予想していなかったので焦る。

人の採用に注力する。

なんとか社員を採用する。

突然、社員が退職を表明する。

予想しておらず焦る。

・・・・・

ということを繰り返します。

そして、「できる人」ほど、
さっさと見切りをつけて辞めます。

「できる人」なので、
他社でも欲しい人材だからです。

そうやって、
「できる人」は一向に定着せず、

いつまで経っても、
「人が足りない」
「採用してもすぐ辞めてしまう」
「できる人がちっともいない」
の状態があなたの会社に続きます。

社員が辞めた時に、
どのような理由があったのか、
あなたは調べたことがあるでしょうか。
把握しようとしたことがあるでしょうか。

ほとんどの経営者・社長が、
このようなことを気にしません。

どれほど無駄なことを繰り返しているのか。
会社・事業を大きくすることに、
差し障りがあるのか。

少し考えれば、すぐに分かることです。

そろそろ、
見てみないふりをすることを止めましょう。

原因を真摯に捉えて、
解決策を講じ、
社員が辞めることを減らしましょう。

「できる社員」が
残る会社にしましょう。

それが、会社経営・事業の成長に、
結果として大きく寄与します。

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