後継者は『覚悟』なんかできない!

公開日:2015/02/05

更新日:2019/04/13


こんにちは。

売上と社員のやる気を一度に伸ばす事を支援する
ウィズスマイル降旗(ふるはた)です。

後継者のことで悩み、
心配を抱えている方は少なくありません。

「後継者候補の息子が、
継ぐ気がないようで、、、」

「継がせたいけれど、
後継者が継ぐ気持ちになっていない」

そして、多くの経営者さんが、
継ぎのような言葉を口にします。

「後継者が、
会社を継ぐ覚悟ができていないんです」

「後継者が継ぐ覚悟をしてくれれば、
事業承継を進められるのに」と。

ちょっと待って下さい。

事業承継についてアドバイスをする、
多くの税理士、会計士、弁護士の先生、
コンサルタントの方たちは、
「後継者に、経営を継ぐ覚悟が必要だ」
の類いのこと言います。

これ、
事業を継いだことのない人の言うことです。

あるいは、
仕方なく継ぐことになって、
でも、なんとかできた人だけが言うことです。

「覚悟ができない」理由がわからないと、
「後継者には覚悟が必要だ!」
とお経のように唱えるだけで、
何も進めることはできません。

後継者に「覚悟」を持ってもらうことには、
つながりません。

で、、、

そもそも、私は、
「覚悟をする」
という言葉の使い方が嫌いです。

後継者には『決意』も『覚悟』も不要】(2014/12/24)
クリスマスイブの日のブログに書きましたが、
「覚悟」という言葉の意味は悲壮です。

覚悟というのは、
危険なこと、不利なこと、困難なことを予想して、
それを受けとめる心構えをする

あるいは、

きたるべきつらい事態を、
避けられないものとして、
あきらめること。観念すること

です。

あなたは進んで、
危険なこと、不利なこと、困難なこと、辛いことを、
引き受けよう、って思いますか?

それには、心のなかでの、
かなりの理由が必要だと思いますよ。

時代劇で、
何らかの事情で切腹のお沙汰を待つ、
腹を切る事を覚悟している、
武士が描かれることがあります。

その武士にとって受け入れざる追えない、
「殿」、「お家」への何らかの忠誠心として、
ある時は非道とも思える切腹を受け入れる、
という覚悟をしていると思います。

その根底には、「武士道」という、
精神的支柱がある場合が少なく無いでしょう。

だからこそ、「覚悟」できると思います。

振り返って、、、

事業を引継ぐ候補の後継者、
息子さんやお婿さん、親族、従業員は、
「武士道」を身につけるように、
育てられてきたでしょうか?

そんなことは、ほぼ無いと思います。

その状況で、
危険、不利、困難、辛く苦しいことを、
引き受けるだけの避けられない理由が、
後継者にはあるのでしょうか?

息子だから。
婿だから。

これって、大した理由にはなりません。

現実に、
息子さんでも、
後継者にならない、継がない人は、
多くいるわけです。

息子で継がなかったからといって、
周囲の人の噂話のねたになるぐらいです。

正直に言って、
「覚悟」なんかできないのです。

事業を継ぐ「覚悟」があるから、
後継者になれるわけでは無いと思います。

万が一「覚悟」しようと思っても、
後継者には、
経営・事業を運営する自信がないです。

経営・事業をやっていける自信が、
大した経験もないなか、
最初からあるというのは、
自信過剰というやつだと思いませんか?

現社長のあなたが継がせようとする事業。

これを後継者が継いだとして先はあるのでしょうか?

食っていくことに汲々とする、
なんてことは無いのでしょうか?

確約はできないでしょうね。

確約はできないですが、
事業の将来に、希望も期待も、
見えなかったとしたら、
進んで引き受けようと思うでしょうか?

自信がない。
将来に希望も期待も見えない。

この状況で、

事業を継ぐ覚悟をしろ!

という方が、無理難題というものです。

後継者向けの塾や講座を、
受講した後継者の声を見ると、
「覚悟することの重要性がわかった」
なんて言葉が書かれています。

重要性はわかっても、
実際に覚悟するまでになっているのか?
と思ってしまいます。

どうも「覚悟」となると、
重く重くなってしまいます。

「覚悟」とういうより、
「決断する」という方が、
適切だと思います。

しかし、

「覚悟」というか「決断する」には、
後継者が事業承継することに抱いている、
自信がない、
将来の期待、希望が見えない、
という不安、悩みを、
解消する必要があります。

不安、悩みを解消する。

後継者本人では、
解消することはできません。

知識も、知見も、経験も、
そんなにはないことが少なくないからです。

知識や経験があったとしても、
学ぶ時間や、それに必要な費用のやりくりは、
できないことが少なくないからです。

後継者が抱える悩みや不安を、
学びの時間や費用などを解消できるのは、
現在の経営者の方だけです。

しかし、どうやって解消するのでしょうか?
その点は、次の後継者に必要な『自信』とは何か?にて。

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