決断しても成果を手にできない理由:社長の経営講座

こんにちは。

売上と社員のやる気を一度に伸ばす事を支援する
ウィズスマイル降旗(ふるはた)です。

新しいことをやろう!
改善して良くしよう!

経営、事業だけでなく、
日頃の生活をしていても、
この様に考えることは少なくありません。

この様に考えるのですが、
実際に新しいことをやり、
改善をして成果を得る、
ということはなかなか実現できません。

なぜならば。

新しいことや改善による成果を
実勢に手に入れるためには、
新しいことをやる、
改善するという行動をする必要があります。

しかし。

ほとんどの場合、
新しいことをおこなうこと、
改善することが必要だと
強く考えたとしても、

実際に行動を起こすことは
まずありません。

行動を起こさないので、
行動の結果である成果を
手にすることができないわけです。

なぜ行動を
私たちは起こさないのでしょうか。

実際に行動し、成果を手にするポイントを
今回はあなたと共有します。

【今回の内容の動画】(動画再生時間:15分52秒)

ヒーローは勝つけれど

TVドラマや映画、
小説の世界では、
常に善が勝ちます。

善を貫くヒーローが
常に最後は悪に打ち勝ちます。

ルーク・スカイオォーカーが
ダース・ベイダー、
帝国の皇帝に打ち勝ち、
反乱軍が帝国軍に勝利する
スターウオーズ然り。

ウルトラマンが善のヒーローとして、
日本で暴れまわる宇宙怪獣を
必ず最後はスペシウム光線で倒す。

仮面ライダーや
ゴレンジャーを始めとした
戦隊モノの善のヒーローが、

悪事を働く怪人やショッカーを
最後には倒すもの然り。

半沢直樹が、虐げられ
苦しみながらも、
善のヒーローとして
最後には悪事を暴く。

取引などで虐げられながら、
最後は成功を手にする
下町ロケットの町工場などなど。

このパターンは
あらゆる所で出てきます。

私たち自身が、
「最後に善は悪に勝つ」
という展開を好む傾向があります。

このストーリー展開は、
ヒットの定石なので、
誰もがこの様な展開を
組み込んたストーリーを
展開するのです。

しかし。

悪い事柄は善よりも強い、
ネガティブな物事は
ポジティブな物事より
強く影響することが
心理学的には明らかなのです。

ネガティブを受け取る脳

人は、ポジティブな事があっても、
それを素直に受け入れません。

実際にはネガティブな事に
ポジティブなことより
さらにより強く反応します。

良いこと、
ポジティブなことであっても、
ネガティブな面に目を向けます。

「◯◯をやると成果が出る」
という情報を手にしても、

「そうかもしれないけれど、
 ◯◯をやると、
 ××の悪い影響があるかもしれない」
と考え始めます。

「良いことなのかもしないけれど、
 私がやるとこんな悪いことが
 もしかしたら起きるかもしれない」
と不安になります。

「それをやると、
 私の場合、こんな大変なことが
 起きるのではないか」
と心配をし始めます。

あなたにも経験や
思い当たることがあると思います。

ネガティブなことを考えることが
良い悪いではなく、

人の脳はそもそも悪いこと、
ネガティブなことに
強く反応する様にできている、
ということなのでしょう。

おそらくですが、
ネガティブな情報の方が、
人の生命に関わる可能性が極めて高い
と脳がとらえているからでしょう。

例えば。

あなたの会社の現金が、
来月底をつくかもしれないという
ネガティブな事柄は、

先月より現金が50%増えるという
ポジティブな事柄よりも
会社の先行き、

もう少し言い換えると
生命への影響が極めて大きいと
脳がとらえるからでしょう。

ネガテイブな状況、情報を
事前にキャッチして、警戒し、
対応する準備をすることで

生き残ろうとする
生命の本能的な部分なのでしょう。

失敗をしたらどうしよう

あなたが新しいこと、
改善をしようとするときに、
実際の行動に移れない原因が、

ポジティブな事柄より、
ネガティブな面に反応し、
ネガティブな事柄を
とらえることにあります。

「新しいことに取り組み
 失敗をしたらどうしよう。」

「改善をしても
 結果が出なかったら
 どうしよう。」

「これをやるのは
 大変なことなのではないのか?」

「今までやったことがないから、
 できるかどうか不安だ。」

常に私たちは、
最初にこの様に考え始めます。

ネガティブな事柄を
いくつもあげては、
次々と並べ始めます。

このネガティブな事柄は、
対象の事柄に対する
「問題点」と考えています。

問題点は早い段階で
できるだけたくさん明らかにして、
対策を講じておく必要がある、
と教わっているので、
なおさらネガティブな事柄を
次々に考え、並べ始めます。

心配、不安だから

ネガティブな事柄は
まだ発生すらしておらず、
頭の中で起きるだろうと
考えているだけの事柄です。

実際に起こる確率は、
30%かもしれないし、
10%かもしれないし、
全く起こらないかもしれません。

どのくらいの確率で
実際に起きるのか
全くわかりません。

しかし。

「ほぼ間違いなく起きる事象だ」
と私たちの脳は捉えています。

「起きたらどうしよう」
と起きる仮定として
考えてはいますが、

実際には
「ほぼ間違いなく起きる」と
脳はとらえているので
私たちは不安が沸き起こり、
心配になります。

不安、心配があるので、
実際の行動に躊躇します。

行動することを先延ばしにします。

「もし悪い状況が起きたら、
 困るよね」という
もっともらしい言い訳を並べて、
行動せずにいます。

そしていつの間にか、
行動しないことが良いこと
のように考え始めます。

悪いことが起きないから
よかったじゃないかと
考え始めます。

他の事柄への対応が発生したこと
にかこつけて、やらずに放置します。

そしていつの間にか、
行動しないままに、
やろうとしていたたことを
忘れ去ります。

あるいは。

「問題がある」
「心配、不安を解消する必要がある」と、
実施内容をより詳しく
検討しようとします。

より良い実行計画、
より完璧で問題が生じない内容を
作り出そうとします。

時間をかけて検討を繰り返しますが、
検討すればするほど、
新たな問題点を見つけ出し、

その内容への対応をしようとして
検討の時間ばかりが増えていきます。

そのうちに、
見つけ出した問題点があまりに多い、
問題点の解決が難しい、
という様な状況に陥り、
解決策がないまま放置されます。

どちらの場合も、
新しいことや改善は
実施されることはなく、
放置され、忘れ去られます。

発生して初めて

新しいことや改善が
実行されない最大の原因は、

脳が捉えたそのままに
ネガティブな事柄、
問題点にばかり注目するからです。

ネガティブな事柄、
問題点を見つけ出し、
その対応策を講じてから
実行しようと考えるからです。

ビジネススキルの世界では、
「問題解決技法」とか
「問題解決スキル」
というものがあるので、

問題点を明らかにして
その問題点を解決しようとします。

これはこれで必要なのですが、
「問題、問題点」とは、
目の前で不具合が
既に発生している事柄、
事象のことです。

先ほどの様に、
「うまくいかなかったら」とか、
「大変なのだろう」とか、
「できるかどうか」という様な
これから発生するだろう
仮定の事柄は

問題でもなければ、
問題点でもありません。

なぜなら。

説明するまでもなく、
発生するかどうかは
まだわからない事柄、
事象だからです。

私たち自身が
「発生するよ!
 やばいよ!問題だよ!」
と勝手にとらえているだけです。

実際に行動したら
うまくいくかもしれません。
大変ではないかもしれません。
できちゃうかもしれません。

もちろん。

うまくいかないかもしれません。
大変かもしれないし、
うまくできなかもしれません。

しかし。

そのうまくいかない、
大変な状況になったときに、
初めてネガティブな状況が
生じたのであり、

その状況になった時に、
その事柄、事象が問題、
問題点になるだけです。

適切な原因か?

さらに。

ネガティブなことや
問題、問題点が生じていないのに、

不安、心配、問題だととらえて
対応を検討したとしても、
その内容が適切とは限りません。

問題、問題点が生じたときには、
その原因を洗い出して、
対応策を検討します。

当たり前のことです。

しかし。

まだ発生していない
ネガティブな事柄。

「うまくいかなかったら」とか、
「大変なのだろう」とか、
「できるかどうか」という、

まだやっていな事柄に対して、
その原因を探ったとして
どうなるでしょうか?

出てくる原因は、
頭で考えた机上の想定原因です。

本当にそれが原因なのか、
というとどうでしょうか?

その原因から導き出す
対応策は適切でしょうか?

その対応策は、
うまくいかないことを取り除き、
大変さの解消や
できる様になることを
実現するでしょうか?

答えは明らかでしょう。

繰り返し

新しいことをやろう。
改善をしよう。

これらのことが必要だ
と判断したのならば、
まずは実行できる内容を検討して、
すぐに実行することです。

「うまくいかなかったら」とか、
「大変なのだろう」とか、
「できるかどうか」などと

ネガティブな事柄、
まだ起きていないことに不安、
心配を抱いたとしても、
まずは実施することです。

何も取り掛からないうちに、
実行した時の経緯や結果を
どんなに不安に思い心配をしても、
そこからは何も得られません。

「実行しない」という結果が
手に入るだけです。

しかし。

少しでもやり始めれば、
実行をするならば、
実行の経緯と結果がわかります。

実行することで明らかになる事柄から
次に実行を進めるための検討をします。

そしてその検討内容を
実行に反映して、
さらに実施をします。

この繰り返しです。

新しいこと、改善が必要だ
と判断したのならば、
すぐに実行します。

実行したらその結果を明らかにして、
さらに実行し成果に
つなげるための検討をします。

その内容を次の実行内容に反映して、
そして実行します。

これを繰り返すから、
新しいこと、改善内容が
実際に実行されます。
実行され続けます。

実行され続けるので、
成果がでます。
成果が出る様になります。

やってすぐに大きな成果が出る、
という様なことは
ほとんどありません。

実行を続けることで
小さな成果を積み重ねます。

その結果、大きな成果を
手にすることができます。

だからこそ。

新しいこと、改善を行うことが必要だ
と判断したのならば、
すぐに実行します。

実行しては結果を見て、
次の実行につなげる様に
検討を加え改善し、
それを実行します。

この繰り返しを
地道におこなうことです。

すでにあなたも気づかれた様に、
地道に繰り返す内容は、
一般にいわれるPDCAサイルクを
どんどん回すことです。

ただし、一般に言われる
PDCAサイクルのやり方では、
実際にはあまりうまくいきません。

PDCAに関しては、
ここで取り上げると長くなるので、
また機会を改めてお伝えしますね。

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