社員をマネジメントするとは?

公開日:2019/08/01

更新日:2019/09/15


こんにちは。

売上と社員のやる気を一度に伸ばす事を支援する
ウィズスマイル降旗(ふるはた)です。

あなたが考える様に社員が動いてくれたら、
どんなにやりやすいか、
と考えたことがあるでしょうか?

あるいは、
社員をあなたの思い通りに動かしたい、
そうすれば、今よりもっと、
ドンドン成果が出るのに、
と考えたことがあるでしょうか?

このように考える社長さんは、
口には出さないものの、
少なくはないようです。

先日、ある後継者さんと話をしたときに、
社員のマネジメントの話が出ました。

一歩間違うと、
危険な内容を含んでいたので、
あなたと共有したいと思います。

(動画再生時間:12分04秒)

(BGMには、音楽素材MusMusの楽曲を使用しています)

 

マネジメントの語源

その後継者さんが言うには、

「今よりもっと成果を出したい。

それには、
ご自身、あるいは経営側が意図している様に
社員に行動してもらいたい」と考えている様です。

社員のマネジメントの仕方が重要だと
その後継者さんは考えていらして、

社員のマネジメントについて
教えて欲しいとの内容でした。

マネジメント。

よく聞き言葉だと思います。

しかし、この後継者さんの話を聞いていると、
私が理解しているマネジメントと
違う様に感じました。

そこで、マネジメントを
どの様な意味で使っているのか、
その後継者さんに尋ねて見ました。

マネジメントについて少しは勉強をされていて、

社長からも話をしてもらったその後継者さんが、
詳しく説明をしてくださいました。

まず、マネジメントの語源からです。

語源を聞いて、この後継者さんは、
マネジメントの内容がとてもイメージしやすかった
とおっしゃるのです。

あなたは、
マネジメントの語源をご存知でしょうか?

マネジメントの語源は、
ラテン語のマヌス、”manus”、手という意味だそうです。

イタリア語では、
これは”馬を操る”という意味があるそうです。

マネジメントの語源は、
”手”と”馬を操る”だそうです。

これを社長から説明された
この後継者さんは、

マネジメントは、
語源が”手”と”馬を操る”だから、
社員の動かし方なんだと、

「なるほど、だからマネジメントか!」
と思ったのだそうです。

 

操る様に動かす

マネジメントの語源が、”馬を操る”なので、

馬を思い通りに操り、乗りこなすことだと
この後継者さんは理解をし、

それだから、
思い通りに操ることが
”マネジメント”だと、
この後継者さんは理解したそうです。

馬を思い通りに操るのだとしたら、

そこまでになるには、
かなりの訓練と経験が必要になるでしょう。

同じ様に、
社員をマネジメントするとなると、
社員への対応に関して、
かなりの訓練が必要になるでしょう。

実際には、会社に入って、
そのうちに後輩ができて、
なんとなく彼らの面倒をみて、

そのうちリーダーとかに祭り上げられ、
それ程の訓練もなく、
このマネジメントの世界に入る、
というのが現実ではありませんか?

さらに、馬を操ったとしても、
実際には、思い通りには動かせないものです。

例えば、右に行かせるとか、
速足をさせることはできるでしょう。

しかし、騎手のあなたが、
どんなに馬で空を飛びたいと思っても、
馬に空を飛ばせることはできません。

思い通りに、
自由自在に操れるわけではありません。

この様にツッコんでみると後継者さんは、

別の語源である”手”ならば、
さして訓練もなく、思いのまま、
自由自在に操れるから、

だからやはりマネジメントは
思い通りに操る意味合いだと
説明をしてくれました。

しかし。

”手”ならば、
思い通りに操ることができるでしょうか?

本当に、手は、
あなたの思い通りに、
自由自在に動かせますか?

いかがでしょうか?

 

思い通りに、、、

指を握ることはできますが、
その指を手の甲側に
そり返すには限界があります。

あるいは。

小指や薬指を一本だけ動かそうとしても、
他の指が意に反して動いてしまいます。

これは思い通りに、自由自在に、
手を操っていると言えるでしょうか?

一応、限られた範囲内であれば、
思ったように動かすことはできます。

ということは。

自由自在に動かしている
と思っていますが、

実はこの制限された範囲の中
でのことですし、

本当に思い通りなのかというと、
そういうわけでないことがわかってきます。

それを言ってしまったら、
元も子もないと言う事はわかります。

しかし、これが事実です。

馬の場合も、手の場合も、
自由自在に、思った様には実際には動かせません。

ここに、
重要なポイントが隠されています。

自由自在や思い通りとは、
対極の認識かもしれませんが、

別の見方で考えると、
マネジメントの本質が見えてきます。

制限、制約がある中で”手”を動かし、
制限、制約があり、
動く範囲が決まっていますが、

それでも、いろいろ
器用な事ができます。

”思い通りにはならない中で
活かし切っていること”がわかります。

マネジメントの語源を考えると、
思い通り、自由自在に操る事ではなく、
思い通りにならない中で活かして使うことです。

 

社員のコントロール

自分自身の手。

自由自在、思い通りに
操ることはできません。

これは事実です。

自分自身の手でも、
思い通りには動かせません。

骨格構造上の制限とはいえ、
制約・制限がある中で、
私たちは手を上手く器用に使って、
いろいろなことをやっているわけです。

自分自身の身体さえも、
自分の思い通りになるとは限りません。

それならば、
自分とは異なる社員となると、
どうでしょうか?

もともとこの話は、
社員の動かし方、
社員のマネジメントについての話でした。

社員の動かし方、
社員のマネジメントとは、

社員をあなたの思い通りに操る、
というイメージを持つ方は少なくありません。

それは”社員を操縦する”ことになりませんか?

社員のマネジメントは、
社員の操縦法だと考えている方が、
実は多いです。

社員を操縦する事は、
社員をコントロールすることです。

マネジメントではなく、
コントロールです。

操る、操縦するとは、
対象の動きなどを制御すること、
コントロールです。

 

社員を管理する?

マネジメントというと、
日本語では管理と訳されます。

管理という言葉は、
統制という言葉と一緒に使われます。

統制、制御するイメージが強い様です。

そのためでしょうか、
管理職は何を管理するのか尋ねると、

社員・部下の行動を管理する、
と答えられる方がとても多いです。

ちょっと考えてみてください。

社員・部下の行動を管理することは、
社員・部下が、今どこで何をやっているか、
逐一わかっているということです。

それは可能でしょうか?

答えは明らかです。

無理です。
その様なことはできません。

管理することは、
本当にとても難しい、
手間のかかることです。

管理するとは、
社員・部下の行動管理ではなく、
仕事の状況管理をする意味合いです。

そしてマネジメントは、
操縦、コントロールとは異なります。

活かす、活用する意味合いが強い
と私は考えます。

活かす、活用することなので、
いろいろな制限・制約が
あって当たり前です。

制限・制約がある中で最大限に活用する、
活かせるように、

必要なものを引き出すことが
マネジメントです。

手の指が甲側に、
思い切り曲げられなくても、

その手・指を上手に使って、
器用にいろいろをやる私達のように、

社員からいろいろなことを引き出し、
それを活用すること、活かすことが
マネジメントです。

何をやるにしても、
自分の思い通りに全てがなる事は、
ほとんどありません。

制限・制約のある中で、
存在する機能を上手く活用する。

この能力が”マネジメント”です。

日頃、私達が陥っている考え、
”思い通りに操る”ことはコントロールです。

マネジメントとは大きく異なります。

 

では、実際に社員との対応において、
マネジメントをどのように考えたら
良いのでしょうか?

次回は、この点を考えます。

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