質問は簡単にできるけれど、本当はとても難しい

公開日:2019/05/16

更新日:2019/05/19


こんにちは。

売上と社員のやる気を一度に伸ばす事を支援する
ウィズスマイル降旗(ふるはた)です。

「チコちゃんに叱られる」というNHKの番組。

ご覧になったことがあるでしょうか?

たまたま先日、
観る機会がありました。

その時には、
スリッパと医者の白衣の話でした。

 

質問に答えたら叱られた!

チコちゃんが、お宅を訪問する
という寸劇から始まります。

玄関での挨拶の後、
お上り下さいとなり、
「スリッパをどうぞ」と若手俳優が勧めます。

「スリッパは知っていたのね。
じゃぁ、◯◯君、

スリッパってなんで履くの?」
とチコちゃんが質問します。

「えっ?なんでスリッパを履くか?
・・・
足の臭いがしない様にするとか」

「誰の足の臭いがするっていうのよ」
とチコちゃんの鋭いツッコミ。

街頭インタビューでも、
同様に足の臭い抑えとか、
寒くないようにとか、、、

「ボーッと生きてんじゃないわよ!」
とチコちゃんに叱られます。

「次は医者役に適した
今日のゲストは誰?」から始まり、
「なぜ医者は白衣を着るの?」
とチコちゃんが次のテーマの質問。

「それは、、、
血が飛んだ時に衣服が汚れないように」
とかなんとか、、、

「ボーッと生きてんじゃないわよ!」
とチコちゃんから厳しく再び叱られます。

 

質問の答え

答えを簡単に説明すると。

スリッパを履くのは、
土足で家に上がるため。

スリッパは日本で発明されたもの。

幕末から明治の初頭、
来日した外国人は、
寺や旅籠に宿泊したそうですが、

土足のまま家の中に上がってきたそうです。

こりゃたまらんということで、
外国人が靴のまま日本の家屋に上がれるように、

靴のカバーとして日本で考案されたものが
今のスリッパの大元とのこと。

医者が白衣を着るのは、
イメージチェンジを図ったから。

以前は経験をもとに治療をしてたので、
権威の象徴のように、
黒のフロックコートを着ていた。

しかし、科学が進歩し、
医療も科学知識をもとに
おこわなれるようになった。

そこで、
医療も科学に基づいている、
というイメージを世間に知らしめるため、

科学者が着ていた白衣を
医者も着るようになったそうです。

ここで、ちょっと待ったと
思ったわけです。

この答えならば、
質問が違うのではないかと。

スリッパはなぜ履くのか?
という質問ではなく、

スリッパはどうしてできたのか?とか、
スリッパを履くようになったのはなぜか
ではないかと。

同様に、医者が白衣を
着るようになったのはなぜか、
という質問ではないだろうかと。

なぜスリッパを履くのか?
なぜ白衣を着るのか?
という質問では、

スリッパや白衣着用の起源
に関する答えは、
なかなか出てこないだろうなと。

TVのバラエティ番組だし、
面白いからこれでいいのでしょうね。

 

質問がピンとこない

質問をする機会は、
経営、事業、日頃の業務では結構多いです。

質問をしても、
こちらが意図した回答が、
社員から返ってくることは、
実際には多くはありません。

ほとんどないといった方が
当たっているでしょう。

質問をする事は簡単なのですが、
適切な回答を得る事は、
実際にはかなり難しいです。

社員の回答に対して、
「ボーッと生きてんじゃないわよ!」
とは言わないでしょうが、

「違うんだよ!」と怒ってみたり、
「こういうことじゃないのか」と
答えを言い放ってしまったり、

なんてことが、
実際には少なくないものです。

そもそもですが、
「違うんだよ!」なんて怒られても、
社員からすればピンときません。

なんで怒られなきゃならないの、
なんて思っています。

「こうだろ」と言われた内容が、
正しいことであっても聞いちゃぁいません。

そんなことを言われたって、
なんて思っていることも少なくありません。

 

質問を重ねる

社員や相手から聞いているふりをするために
質問をしているのなら、以上、終了です。

今まで通り、お続けください。

フリ、格好ではなくて、
本当の状況や理由を明らかにするために
質問をしているのなら、

怒ったり、
あなたの持つ答えを言い放つなんて事は
もう止めましょう。

「ボーッと生きてんじゃないわよ!」
などとは言わずに、

スリッパの質問への答えが
「足の防寒でスリッパを履く」だったならば、

「そもそもスリッパは
どこでできたと思う?」とか、

「スリッパはいつ頃から
履くようになったと思う?」など、

相手が答えに近づけるように、
質問を変える必要があります。

例え答えがわかっていても、
答えを言わずに、
相手が答えを導き出せるような質問を
積み重ねます。

視点や観点を変えたり、
表現を変えたりして、

回答に近づける質問、
答えに気づける質問を積み重ねます。

簡単に質問をする事はできますが、
答えを導き出すための質問は
本当のところ容易ではありません。

頭を使って質問を考え、
表現を工夫し、
相手の答えを聴きながら、
次の質問を考えます。

質問はするのはとても簡単なことなのですが、
答えを導き出すための質問は、
とても難しいことです。

あなたは、社員や相手に
質問をする時、
答えを引き出そうと、

質問の中身や表現を気にかけ、
何度も聞き出すための質問を
し続けているでしょうか?

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