社員・スタッフの行動に違いが生じる原因

公開日:2019/05/20

更新日:2019/05/19


こんにちは。

売上と社員のやる気を一度に伸ばす事を支援する
ウィズスマイル降旗(ふるはた)です。

同じところで働いているのに、
社員やスタッフの行動に、
大きな違いが生じる原因を考えました。

業務を行うとき、
にも当てはまることです。

 

応対しない社員・スタッフ

先日、東京銀座のある有名百貨店の
紳士靴売り場に行きました。

紳士靴を売っているだけでなく、
修理に応じてくれたり、
お手入れ用品などが揃っているからです。

紳士靴の靴紐が必要になって、
以前こちらで購入したのですが、
合わないので交換が必要にりました。

フロアにたどり着き、
修理やお手入れ品を扱うカウンターに向かいました。

丁度、女性スタッフが、
カウンターの上に靴箱をいくつか積み上げ、
書類に記入をしています。

カウンターに近づくと、
その女性はチラッと私を見て、
また記入作業に戻りました。

他には、
背を向けて座って靴を磨く女性と、
ガラスで仕切られカウンター奥の部屋で、
修理作業をしている男性2名が
見えるだけです。

カウンターの女性スタッフが
対応してくれるのを
カウンター近くで私は立って待ちました。

私の後ろでは、
男性スタッフが、
声をかけるわけでもなく、
ウロウロしている気配が伝わってきます。

そんな状況が、数分近く続きました。

 

応対する社員・スタッフ

コーナーに入ってきた
若い女性スタッフが、
私に気づきました。

すぐに、
「お待たせいたしました」と。

そこで、事情を説明して、
交換してもらえる靴紐を
見つけてもらいました。

探す時になって、
先ほどの男性スタッフが、
探し出しましたけれどね。

今回は、商品の交換なので、
前回の支払いから返金が生じます。

女性スタッフは、
商品とレシートを手に、
「少々お待ちください」と、
別の場所にあるレジに行ってしまいました。

カウンターでは、
相変わらず女性スタッフが、
箱にガムテープを貼り、
書類を記入しています。

私はカンター近くに立ったまま、
手持ち無沙汰のまま、
立ち続けていました。

数分経ったところで、
別の女性スタッフが入って来て、
私に気づきました。

近づいてくると
「お時間かかると思いますので、
こちらにおかけになって
お待ちください」

と靴修理コーナーの入口脇にある
椅子に案内してくれました。

「ありがとう」とそこに座りました。

数分後、最初の女性スタッフが、
商品とお釣りを持って、
「大変お待たせしました」
と申し訳なさそうに戻って来ました。

「ありがとう。お世話様。」と
私は店を後にしました。

カウンターの女性は、
相変わらず、
靴箱と格闘をしていました。

この状況をあなたは、
どの様に感じるでしょうか?
どの様に考えるでしょうか?

 

ダメなスタッフ・社員?

実際に応対してくれたスタッフ。
待っている私を
椅子に誘導してくれたスタッフ。

どちらもありがたいと思いました。

適した商品を探してくれましたし、
座れたことで楽でしたから。

あの状況で、
よくぞ接客をしてくれたと思いました。

そもそもですが。

カウンターの女性スタッフや、
ウロウロしていた男性スタッフは、
何をどう考えているのでしょう、
と思ってしまいました。

この人たちは、
靴修理の専門スタッフで、
接客はしない役割なのかもしれません。

もしその様な役割分担ならば、
店頭に出てきてはダメでしょう。

ガラスで仕切られた
カウンター奥の作業部屋にこもって
修理作業だけをやってほしいものです。

百歩譲って、
その様な役割分担であっても、

お客様と対面する
店頭やカウンターにいるのならば、

「少々お待ちください」と声をかけるとか、
その後に別のスタッフに対応を依頼するとか、
何かしらの接客動作が必要になるでしょう。

 

社員・スタッフで異なる原因

この百貨店のその時間の
そのフロアの売り場。

お客様よりはるかに多いスタッフが、
溢れる様にいました。

スーツと制服ずくめのスタッフが、
売り場の前に、
ずらっと並んでいる様な光景でした。

お客様が少ないので、
少ないお客様に多くのスタッフが、
金魚のフンの様について回るか、

数人で集まって、
ニコニコしながら井戸端会議。

あるいは、店の前を、
熊の様にウロウロと歩く。

そんな光景ばかり。

百貨店や売り場として、
接客する様に、あるいは、
どの様な接客をするのか、
スタッフには伝えているでしょう。

それなのに、
なぜスタッフ毎に、
この様な差が生じるのでしょうか?

それは、
「接客しましょう」とか、
「お客様の満足を大事にしましょう」
と朝礼などで言っているだけだからだと、
想像できます。

「接客しましょう」
「お客様の満足を大事にしましょう」

言うのは簡単ですが、
どうやって実現するのかは、
聴いたスタッフの理解度で、
全く変わってしまいます。

総論賛成。
各論はわからないから、
自分の判断でやれることしかやらない。

この状態なのでしょう。

そしてこれからも、

カウンターにいた女性スタッフは、
いつまでたっても、
お客様に接客をせず、
修理靴の受付作業を優先するでしょうし、

男性スタッフは、
お客様に声をかけずに、
店内をウロウロするでしょう。

 

社員・スタッフの差を埋める

店頭に限らず、
同じ様なことが、
業務やお客様と接する時に、
発生していることが多いです。

やるべきことではなく、
社員やスタッフ個々人の
都合の良い解釈と判断で、

できることしかやらない状況が、
実に多くのところで発生しています。

この原因は、
接客をすることや、
お客様の満足を高めることが、

具体的にどの様なことなのかを、
明らかにしていないからです。

社内、社員で、
具体的な中身が、
共有できていないからです。

詳しい内容を共有できると、
社員やスタッフは、
ほぼ同じレベルの行動を
する様になります。

ここでの共有は、
決められたことだけを
決められた様に実行するという
マニュアル化とは異なります。

決められたことをやればOKではなく、
お客様に価値を
手に入れていただくために、

この部分の対応は必要だから、
それをまずやる様にする、
ということです。

やる様になると、
お客様に価値を手に入れていただくため、
さらにこんなことをやろうと、
社員やスタッフから出てくる様になります。

お客様が手にしたい価値、
その中身が詳しく明らかになり、

社員やスタッフが、
価値の実現に加わることで、

社員の行動レベルが、
同じ様に高まります。

マニュアル化の様に、
書かれていることをやればお終い、
ではなく、
行動内容がさらに詳しく、
高度になっていきます。

根本は、
お客様が求めている価値を
明らかにすることにあります。

あなたの事業では、
お客様が求める価値を、
明らかにしているでしょうか・

詳しく具体的になっているでしょうか?

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