「傾聴」なんかぶっとばせ!:社長の経営講座

公開日:2021/07/21

更新日:2021/07/20


こんにちは。

売上と社員のやる気を一度に伸ばす事を支援する
ウィズスマイル降旗(ふるはた)です。

コミュニケーションの中で
「傾聴する」ということを
よく耳にすると思います。

今回はビジネスの中の
コミュニケーションにおいて

この「傾聴する」という点を
あなたと一緒に考えてみたいと思います。

元々の意味と使い場所

ビジネスにおける
この「傾聴」というのは

相手の言うことを「熱心に聞く、よく聞く」
という意味で用いられることが
多いと思います。

この「傾聴」という言葉は
そもそもどのような領域で使われていた言葉か
ご存知でしょうか?

「傾聴」は元々
カウンセリングの世界で使われた言葉です。

その意味合いは、
問題を抱えているその人自身が
その人自身を取り巻く
人間関係について

理解を深めながら
自らが問題解決に取り組むこと、

及びそのような場のことを
指しています。

「傾聴」という
カウンセリングの世界の話を

ビジネスの世界に
誰かが持ち込んだ
ということなのです。

やっちゃいられない!

このカウンセリングにおける
「傾聴」の考え方を
そのままビジネスに用いると
どうなるでしょうか?

先ほどの「傾聴」の定義から考えると
社員の悩み、
社員を取り巻く
人間関係について聞き出し、

社員自らが問題解決に
取り組むようにすること
というようになると思います。

ということは、
ビジネスの世界で
「傾聴」を行うことは

社員の悩みを
聞かなきゃいけない
ということになります。

正直言うと
”そんな傾聴、ビジネスでは
やってられないぜ!”
ということになると思います。

ビジネスにおける
「傾聴」の内容を考えた時に
私自身はこのように思いました。

ちょっと違うのでは?

ビジネスシーンで
日頃用いられる「傾聴」は、

相手の言うことを真剣に聞く、よく聞く
という意味合いで用いられることが
非常に多いと思います。

実際、ビジネスにおける
コミュニケーションでは

社員の話を十分に聞く前に、
自分の考えを
伝えてしまう上司の姿が
例として示されることが多く、

実際にそのような場面が
非常に多いわけです。

ビジネスシーンで
日頃用いられる「傾聴」は、
これらを踏まえた上で、

相手の言うことを真剣に聞く、
よく聞くという意味合いで
用いられています。

ですから、体を前のめりに
するようにして、
相手に関心を持って
社員の言うことを
十分に聞きましょう!
よく聞きましょう

という解決策として
示されているわけです。

そもそもの「傾聴」と
ちょっと違う!
と感じませんか?

仕事のことが知りたい!

経営者や上司が
社員から聞きたいということは、

今、社員が担当してる
仕事の状況がどうなっているのか?

仕事を進める上で問題はないのか?

予定通り仕事が進むのか?

というようなことだと思います。

社員の悩みとはちょっと違います。

社員の悩みは悩みであっても
仕事の上での悩み、
仕事を進める上での悩みを

「傾聴」という形、
場によって聞き出したい、
ということです。

経営者、上司が聞き出したい仕事について
まず今の状況に関する情報を
得ることから始めなければ

このビジネスにおける
傾聴にはつながらない
ということがいえます。

セットになること

ここまで考えると
仕事で成果、結果を出すために
社長、経営者のあなた、上司のあなたが

カウンセリングのような
世界で使われている
「傾聴する」という方法は
適切なやり方なのだろうか?
という疑問が湧いてきませんか?

いかがですか?

冷静に考えると
いきなり社員の意見に
傾聴することではないということが
お分かりいただけると思います。

社長、経営者のあなた、
上司のあなたが知りたいことを
社員に最初に言ってもらう。

報告してもらうことから
始まらなければならない
ということです。

そのためには、
適切な質問をすること。

それがビジネスにおける
コミュニケーションで「傾聴」で、
成果を出すための最初の行動になる
ということです。

社長、経営者のあなた、
上司のあなたから
相手である社員に質問をして、

その上で相手の社員の返答を
よく聞く、傾聴する
ということなのです。

ビジネスの
コミュニケーションにおいては、
質問と傾聴はセットだ
ということです。

質問か傾聴の
どちらか一方で事足りる
ということはありません

効果のある質問をして、
その回答をよく聴く
ということなのです。

さらに、その相手からの内容を
よく聞くことをもとにして、
さらに突っ込んだ質問をして、
さらに、そこからくる回答を傾聴する。

ビジネスでは、
この質問と傾聴を
繰返し繰返し行うことが
コミュニケーションの中では
必要だということなのです。

実際にビジネスシーンで
成果を出す「傾聴」は、
質問とセットにしている「傾聴」でしかありません。

質問は「傾聴」に
大きな影響を及ぼします。

適切な質問をするから
適切な回答を得て、
それを「傾聴する」ことができます。

そしてその「傾聴」を通じて適切な回答を
あなた自身が
手に入れることができ、この点が分かった上で
コミュニケーションを行うと

社員が自ら考え、
その結果を行動につなげるということが
容易にできるようになる
という構造になっているわけです。

「傾聴」の使い方

整理をしておきましょう。

質問と「傾聴」を
セットにして使うと
社員とのコミュニケーションの質と
時間と効果が変わります。

コミュニケーションの内容が濃くなり、
時間は総体的に短くなります。

質問の効果で部下が自ら考え
自分で決めて言うようになり、

その結果として実際の行動に
コミュニケーションの中身が
反映されることになります。

「傾聴」だけを用いるよりも
その効果は段違いです。

ですから、相手である社員に
まず最初に適切な質問をします。

質問の内容は、
あなたが気になっている仕事に関して
今の状況、状態を
社員に言わせる、回答させる質問
である必要があります。

その時に、
一度に全部を言わせる
と言う必要はありません。

社員からの回答をもとにして、
さらに詳しく聞き出す
質問をすれば良いというだけです。

そのために質問をする
ということでしかありません。

そして質問をして
その回答を「傾聴」をします。

社員の回答を「傾聴」して、
何をどのように考えたら良いのか。

どうしたら
できるようになるのか
というような質問をさらに重ねていく
ということが、

ビジネスにおける
コミュニケーションの形なわけです。

社員からの回答をもとに
さらに突っ込んだ質問をしていく
ということです。

「こういうやり方があるけれど、
 あなたの仕事に当てはめると
 どうなるだろうか?」
というような質問も効果があります。

純粋に状態、状況を聞き出すための質問。

そしてその回答を「傾聴。」

考え方や行動を応用するための質問。

それに対する社員の考えを「傾聴」する。

これを使い分けながら
質問と「傾聴」を
繰り返すということです。

ビジネスにおけるコミュニケーションでは
まず質問から始める必要がある
ということです。

そしてその質問に対する回答を
よく聴く「傾聴」をし、
そこからまた次の質問をし、
その回答を「傾聴」する。

この繰り返しを積み上げていく。

それによってコミュニケーションの中身が
結果として相手である社員の行動につながる
という構造になっているわけです。

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