箇条書きはキケン!:思考の落とし穴(1)【「考え方」基礎講座】

こんにちは。

売上と社員のやる気を一度に伸ばす事を支援する
ウィズスマイル降旗(ふるはた)です。

今回から私たちが日頃おこなう、
考えること、思考において、

当たり前と思われているけれど、
危険をはらんでいる点
落とし穴に落ちやすい点を

「考え方」基礎講座として
複数回に渡ってあなたと共有します。

【今回の内容の動画】
(動画再生時間:11分4秒)

(BGMには、音楽素材MusMusの楽曲を使用しています)

 

思考、考えるとなると、
水平思考とか図解思考とか
システム思考、ロジカルシンキングなどなど
いろいろ方法があります。

これらの方法は
適したものを使えば良いのですが、

今回、取り上げる内容は、
ビジネス、経営、事業など
仕事を行う時に
考える際の基本に当たる内容です。

この点がわかる事で、
あなたが日頃考える事、
思考の精度と質が高まります。

決定する事にも
大きく影響を及ぼします。

逆に、今回取り上げる
基本部分を知らないと、

ロジカルシンキングなどの
思考方法を用いたとしても、
適切な答えを
導き出すことができません。

「考える」こと、
「考える」ときに
容易にハマる落とし穴と
その回避方法を
複数回にわたり取り上げます。

今回はその第一回目です。

 

考える、思考する

ビジネスだけではありませんが、
私たちは物事を考え、
決断をする事、決めることで
日々を過ごしています。

今日のランチ何を食べようか?

この辺りの場所でランチだから、
中華のこの店と
定食のあそことあそこがある。

「今日の腹具合と
昨日のランチ、朝食の中身、
午後の仕事を考えると、

今日は中華でコッテリの
ランチにしよう」
などと決めています。

同じ様に、というより、
ビジネスや業務では、
もっとシビアに考え、
決定をしていることでしょう。

あるテーマに関して、
原因を洗い出すとか、
今後の可能性を考え出す、

というような形で、
多くのことを考え出し、
整理をして、意思決定を
していることでしょう。

整理をする時に、
あなたはどのようにして
いるでしょうか?

多くの場合の整理方法が、
箇条書きにすることです。

項目ごとに番号を付けるとか、
「・(中黒点)」をつけるとか、
チェックマークにするとか、

表記のし方は様々ですが、
ほとんどの場合、
箇条書きにするでしょう。

箇条書きしたものを例えば、
提案資料に組み込む、
プレゼン資料に組み入れる、
ということをして、
説明に用いていると思います。

この箇条書きが、
内容を適切に理解をすることを
阻んでいるとしたら、
あなたはどう思うでしょうか?

 

「最初はこれ」程度

箇条書きが不適切な整理のために、
内容理解の阻害になる理由は

1)重要度の誤解
2)関係性の見落とし

この2点です。

1)重要度の誤解

例えばここに3つの項目が、
箇条書きで記されていたとしましょう。

番号が付けられていても良いですし、
番号ではなく、
中黒点やチェックマークが
ついているだけでも良いです。

「それはこの3項目、それぞれ、
◯◯、□□、△△の3項目です」
と説明をするでしょう。

聞いている側は、
この内容をどの様に
受け取るでしょうか?

聞いた後に、
どの様に理解するでしょうか?

 

3項目の中身が、
聞いている側に強烈に影響する内容
というわけではなく、

自分には関係がありそうだ、
重要なことのようだ
程度に聞いている側が
とらえていると、

多くの場合、
「3つポイントがあったな。
最初が◯◯だったな」
程度の理解です。

 

最初の印象

このことは、もう一点の認識を
聞く側にもたらします。

3つのうち最も重要なことが、
最初の項目のはずだと、
暗黙のうちに
認識するということです。

項目の内容に
インパクトがあるとか、

説明の仕方に
インパクトがあった、
ということよりも、

人は最初と最後のことを
強く印象づけられる
という特徴があるからです。

最後については、
インパクトがある様にしないと、
現実には意識に残りません。

最後に関する説明までの間に、
聞く気が失せているので、
ききながしてしまうからです。

それに対して、
最初の事柄は
印象に残り易いです。

例えば、
「理由は3つあります。
1番目の理由は◯◯です。
その中身は、、、」
と多くの場合、説明をするでしょう。

なにだろうか、
どのようなことだろうか、
と思って聞きはじめるので、

最初の事柄に
印象が強くなります。

 

重要とは限らない

では、実際に箇条書きを作る際、
どの様に作っているでしょうか。

出された意見を整理して、
重要だと思えることから、
順番に並べていると思います。

重要だと思える事項から
並べている点が
ある意味問題を引き起こします。

箇条書きをする中身を
それぞれよく吟味して、

その上で重要なことから
並べているわけではない、
並べているとは限らないからです。

考えた結果を
箇条書きにするときに、
意外と簡単にはまることが
この点です。

この部分をおろそかして、
「3項目しかないのに
社員は覚えていない」

などと文句を言っても
どうにもならないことです。

箇条書きにする項目があった時に、
どれがもっとも重要なのかを
よく考える必要があります。

考えた上で
箇条書きの順序を
考える必要があります。

 

関係があるのに同列

どれが最も重要なことなのか、
整理する事項の中で
充分検討する必要が
あるわけですが、

重要度だけではなく、
検討するべきことが
もう一点あります。

それが、
内容理解の阻害になる
理由の2点目、

「関係性の見落とし」
の観点です。

箇条書きの項目として
同列に並ぶ項目が、
実は関係性があったという点が
見落とされることです。

一方が他方に含まれる包含関係、
あるいは
一方が他方の原因、理由になる
因果関係にも関わらず、
同列に並んでいる場合もあります。

例えば、
ある事が実現できない時に、
その理由、原因として、

社員が取り組まない事と
社員への教育ができていない事が
同列で並ぶ様な場合です。

ある事が実現できない原因は、
社員が実行しない事であり、

その理由のひとつが、
社員への教育ができていない、
のような関係性に
本来はなるでしょう。

関心がないことならば、
「そんな事も挙げられるよね」
程度で聞き流しますが、

自分が関心がある事、
関係がある事の場合は、

本来同列にないものが
同列に並んでいると、
人は違和感を感じます。

「えっ、なんかおかしいよね。
なぜそうなるの?」

そこに関心が張り付いてしまうので、
それ以降の内容を聴き、
理解する事に集中できません。

理解が薄れてしまいます。

「何か理解できない」という
不信感を抱き続けます。

考え出された項目、
内容を表現する際、
私たちは直ぐに箇条書きにします。

中には、箇条書きにしないと
落ち着かない、という人も、
少なくありません。

もし箇条書きを用いるならば、
項目の並べ方は
よく検討する必要があります。

なんとなく大事そうだからとか、
早い段階で出てきた内容だから、

のような理由で、
順番に並べる事は
避けた方が好ましいです。

項目の関係を検討せずに、
箇条書きにする事は
避けた方が好ましいです。

箇条書きは、
整理し伝えるために、
簡単で効果があるように見えますが、
実際にはかなり難しい、
注意が必要な表記の方法です。

先ほど示した二つの観点から
必ずこの順番が適切なのか

この並び方は包含関係とか
因果関係を含んでいないのか
ということを検討してから、

その上で箇条書きを作ることが、
相手にも分かりやすく
伝わりやすくなります。

 

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