社員に考え行動させる方法(1):マネジメント基礎講座

こんにちは。

売上と社員のやる気を一度に伸ばす事を支援する
ウィズスマイル降旗(ふるはた)です。

人を動かすには、
「心理操作は悪で、説得は『善』だ」、
と唱える心理学者もいるようですが、

心理操作はもってのほかですが、
説得したからといって、人は行動はしません。

(動画再生時間:11分08秒)

(BGMには、音楽素材MusMusの楽曲を使用しています)

あなた自身も、社員を説得したことが
少なからずあると思います。

説得された社員が、
自ら考え行動したという経験が
あなたにあったでしょうか?

説得によって社員が自ら行動した
自ら考え積極的に行動した
という経験をお持ちの方は、
多くはないと思います。

実際に説得して
説得されたとしても、
社員は自らは行動しません。

人が自ら行動するには、
3つの要素が揃うことが重要、必要なことを

前回、子供の習い事を例に
あなたと共有しました。

他の場合、ケースであっても、
3つの要素がどうなのか、
揃っているかどうかを洗い出すと、

この3つの要素の重要性が
お分かりいただけると思います。

今回は、この3つの要素を
社員を対象にしたときに揃える方法について、
あなたと共有します。

 

要素を揃える順番

最初に、
社員が行動するために
揃える必要がある3つの要素を
おさらいをしておきましょう。

3つの要素は、

  1. 事業、仕事をこれからどうやっていくのかのような行動の対象となることを社員が自分で考え出していること
  2. 考え出した中身に取り組む事が、社員自身にっとて重要だと理解できること
  3. 先々取り組めば良いではなく、今すぐに取り組むことが必要だと社員が認識できること

でした。

見ていただければ
お分かりいただけると思いますが、

この3つの要素は、
この順番で揃う必要があります。

例えば、3の今やらなければ、
ということをどんなに認識しても、
自分に重要だと分かっていなければ行動しません。

自分に重要だとと分かっていても、
やることがわからなければ行動しません。

やることを自分で考え出すので、
その重要性を理解することができます。

重要だとわかった上で、
それがいつ実現することが
自分にプラスに働くのか、
大きくプラスになるのかわかるので、

今すぐやる必要があると
認識できるようになります。

1 → 2 → 3の順番で
3つの要素が揃うことがとても重要です。

 

機会を設ける

3つの要素を揃える順番が
お分かりいただいたと思うので、

次に、実際にどのような取り組みで
この3つの要素を揃えるのか、
本題に入りましょう。

まず1つ目の要素、

  1. 事業、仕事をこれからどうやっていくのかのような行動の対象となることを社員が自分で考え出していること

への取り組みです。

簡単に言うと、
事業や業務、仕事のこれから、事業の将来について、
社員自身が考えれば
この状況は作り出すことができます。

しかし。

あなたも良くお分かりように、
「これからの事業、業務、仕事の
将来について考えてください」
と社員に言ったとしても、

社員が自分たちで考え、
内容を整理して進言する、
などということは起きません。

強制的に考える「場・機会」を
会社側が設ける必要があります。

 

社内に明らかにする

この様にお話をすると、
主だった役職者を選び、

「事業、業務、仕事の将来について
考えて整理して報告しなさい」
とやるケースが多いです。

この様なことをやっても、
今までつくってきた内容に
毛の生えた程度のものを整理して、

一応言われた活動はしましたとして、
それでお茶を濁すのが関の山です。

当然のことですが、
3つの要素の2、3の要素の実現
にはつながりません。

メンバーを選んで、
実施を彼らに任せるから、

彼らは手を抜き、
さも検討したようにして
お茶を濁します。

社員で考えることを実施すること自体に、
会社側が強制力を働かせます。

例えば、毎週木曜日の午前中を
事業、業務、仕事の将来について
検討する時間にする、
の様に決めることです。

もちろん、実施する日時は、
参加者の都合に合わせて
参加者に決めさせて構いませんが、

その日時を明らかにし、
社長のあなたに報告をさせ、
会社としてオープンにし認めます。

検討の実施日時を認めるので、
間違っても、
「何の打ち合わせをやっているんだ!」とか、
「打ち合わせなんかやっていずに仕事をしろ」
「その日時には、こっちをやってくれ!」
などとは口が裂けても言ってはいけません。

あなたは笑うかもしれませんが、

認めておきながら、
いざ打ち合わせをやっていると、
先ほど様な身も蓋もないことを
言い放つ方は実際には少なくありません。

この点はご注意ください。

 

実施をコントロール

実施日時を決めたので、
次には、決めた日時での打合せを
必ず実施させることです。

それには、実施した内容を
報告させることです。

  • どんな事を検討したのか。
  • どこまで進んだのか。
  • 次はどの様な事を検討するのか。
  • 困っていることが何かあるのか。
  • 誰が参加し、誰が積極的に取り組んでいるか。

この様な事を報告させます。

適当な打合せでは、
この様な事は報告できません。

やらずに報告をすれば、
すぐ先にボロが出るものです。

実施したことの報告をさせれば、
社長のあなた自身が、

検討の進み具合い、
次の検討内容、
参加者の状況がわかります。

検討するテーマや課題を
加えることができます。

検討で困っていることがあれば、
助け舟を出すこともできます。

 

実施と検討で使い分ける

検討内容そのものについては、
別に発表・報告の機会をハッキリと設けるので、

日頃の報告では
検討内容については、
細かく報告させたり、

指示すること、
社長自身の意見を言う事は
避けた方が良いです。

細かく報告する事で、
社長の顔色を伺ったり、
忖度すること、

あるいは、社長の意見を
意図して無理に組み込むことが
発生しかねないからです。

善い意味でも悪い意味でも、
検討内容を歪めてしまう可能性が
高くなるからです。

「社員が考える」という1)の要素を
妨げてしまうからです。

検討する打合せの実施を
コントロールしながら、
検討自体は社員に任せます。

この点を明確に使い分けます。

社内での検討の多くが
上手く進まない、
内容が芳しくない原因。

それは、実施することと
検討の内容について、
お伝えした様に、
対応を使い分けないからです。

実施することも
検討する具体的な内容も
参加する社員に任せ放しにするか、

実施することも
検討する内容の詳細にも口を挟み、
コントロールしようとするか、

どちらか一方の対応をするから
うまくいきません。

打合せを実施することと
打合せのテーマや課題などへの対応と

テーマ、課題の検討の詳しい中身への対応を
先ほどお伝えした様に使い分けてください。

打合せの実施、
検討テーマや課題の内容、
大きな方向性は
強制力を働かせてコントロールします。

しかし、検討内容の
細かい中身、詳しい中身については
参加する社員に任せます。

困っているところだけに
助け舟をだします。

この様に対応することで、
3つの要素のうちの1)の要素の実現に
近づくことができます。

 

但し、もう一点、
この1の要素を実現する時に
阻害する要因になり、
実現に強く影響する点があります。

それは、
検討をおこなうメンバーについてです。

検討を行うメンバーについて、
注意をしなければならない点を
次回、あなたと共有します。

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