退職は採用時に決まっている!人の採用と育成(10)

こんにちは。

売上と社員のやる気を一度に伸ばす事を支援する
ウィズスマイル降旗(ふるはた)です。

本日の内容は、
社員を活かし、
辞める社員を減らす二番目の観点です。

辞める社員を減らす
一番目の観点については、
前回お伝えした内容、

【参照記事】
辞める社員を減らす:人の採用と育成(9)
参照動画(あるいは次の画像をクリック:14分24秒)

に記載したので、
そちらをご覧になってください。

話を本日の内容に戻しましょう。

【今回の内容の動画】(動画再生時間:14分24秒)

(BGMには、音楽素材MusMusの楽曲を使用しています)

 

重要な事実

あなたの会社では、

  • 創業10年近いのに、社員の勤続年数が数年。
  • 何人も採用しているのに、同じ以上の人数が辞めていった。
  • 活躍を期待していた社員が去っていった。
  • 採用したけど、思ったような働き、成果がない 。

このような状況に、
陥っているかもしれません。

この中の一つでも
今の状況を変えたいと
思ったことがあなたにもあると思います。

人材紹介会社を替えてみたり、
紹介会社を増やしてみたり、
面接する役職者を替えたり、
いろいろやってきたと思いますが、
思ったような成果に
つながっていないのではありませんか?

どこに課題があるのか。
どこに注力するのか。

この点がわかれば、
今の状況を変えることができます。

採用に関わるほとんどの人が
気づいていない、

あるいは、例えわかっていても
全く手をくださいない点があります。

その人材を活かせるか
あるいは飼い殺しにしてしまうかは、
採用時点で決まっています。

このことに気づいていません。
気づいたとしても
対応しよう、
手を下そうとはしません。

 

合意できた気分

採用面接を行うと、
求める人材に関して業務領域の

経験がある(らしい)
実績がある(らしい)
能力がある(ように見える)

という点を評価します。

さらに、

人柄が良い(ように感じる)

というようなことを、
1時間程度の面接を数回行い、
評価ができたと考えています。

その評価によって
採用するかどうかの判断を行い、
求職者を選び、
採用する、しないを決めているでしょう。

どのように働いてもらうのか
という求人内容については、

「ざっくりこんな感じの仕事です」

程度の内容を説明しています。

そして、求職者との間で
仕事内容についても
合意できた気持ちになっています。

 

話が違う

実際に採用に至ると、
入社日こそ人事的手続きをして、

社内で入社の案内をして、
本人に自己紹介をさせるとか、

業務で関係する部署に
紹介して回ることをします。

それ以降は、

採用し終えたのでそれっきり。
あとは本人任せ、上司任せ

です。

当初の仕事が進んでもいないうちに、
面接時に出てもいなかった業務を
その人に割り当てます。

そのうちに、

会社の都合を盾に
辞令を出し異動させる、
新たな仕事を付与する。

こんなことではないでしょうか。

その結果、
採用された人からすると、

入社時と話が違う

面接時に期待されたことと
違う仕事ばかりだ

と感じる様になります。

 

採用しただけ

それでも業務だし、
自分でできるから対応はします。

この様な状態になると、
採用された人は、

このままで自分はこの会社でどうなるのか?

このままでだと、
自分の能力は発揮できるのか?

自分が希望したことは
この先少なからずできるのだろうか?

という疑問を持つ様になります。

場合によると、
上司などに質問を
ぶつけることもあるでしょう。

とは言っても、
理解できる様な応対はないものです。

納得できる、ではなく、
理解できる内容が
帰ってくることはありません。

経営陣や会社が、
その人のことを考えて
採用をしたとか、

仕事を割り振る様なことは
していないからです。

ほとんどが、
会社の都合、経営・事業の都合で
その人の能力がその時必要だ
と感じたから、

その人を採用しただけのこと
だからです。

 

私でなくても

この様な状況が続くことで、
採用された人は

「本当にこの会社に
自分は必要なのだろうか?」

と考える様になります。

「私の能力ではなくても、
できる人はいるよね」
と考えるからです。

誤解していただきないので
補足をしておきますが、

その人の自分の能力への
おごりとか変なプライドではなく、

自分はこの様な能力や知見があり、
それをこの会社のある部分で活かせる、
活かして欲しいとの話が面接であり、
入社をしてきたからです。

他の仕事をやることが嫌だとか、
どうだとうことではなく、

本来期待された仕事に注力し、
成果を出せる、出したい
と考えていたので、

期待された仕事に注力し、
それ以外の仕事もやる
ということならば、
力を発揮しようとするでしょう。

しかし、
期待された部分が薄まり、
他の仕事への比重が高まるとき、

その仕事が自分の能力や
知見、特徴が、
特に顕著に影響することでなければ、

「私ではなくても、
他にできる人はいるよね」
と考えることは避けられない、
ということです。

 

もったいない状況

この様な状態になると、
採用された人は、

「自分の能力を発揮できる会社が
他にあるのではないか?」

と考える様になります。

「できる人」と
一般に認められる人の場合、
この傾向は強くなる可能性が高いです。

「できる人」なので、
他の会社でも必要だと
評価されることが極めて多いので、

結局、採用された社員の多くが、
その会社を辞めて去っていきます。

この様な状況で去らない社員は、

言われたことをそこそここなして、
とりあえず在籍するだけのことです。

採用時は「できる人」だったとしても、
その時点では、
できる状況からは
程遠くなっていることでしょう。

中途採用で「できる人」だった人材が、
結局は会社を去っていくことを
私自身、たくさん見てきました。

辞めることになった
ご本人にとってというより、
会社にとってもったいないことだ
と思いました。

 

設定すること

採用した人が、
特に「できる人」だった人材が、
しばらく経つと
結局はやめてしまうことが
なぜ起きるのでしょうか?

そして、
それが繰り返されるのでしょうか?

その理由、原因は、
採用の最初が手抜きだからです。

そのために、
時間と費用をかけて
採用に漕ぎ着けた人材なのに、
結局辞められてしまう
という代償を払うことになります。

この状況を避けるためには
一体どうしたらよいでしょうか?

それには。

採用する前に、

対象となる仕事、業務の領域
立場と役割
仕事・業務内容
必要と考える能力・素養
仕事のやり方
期待する成果、実現すること
人・社員として期待すること
会社のとして成長を期待すること

を詳しく明らかにします。

その上で、
実際の採用活動に取り掛かります。

募集方法や、
募集後の書類審査や
面接でどの様な点を評価するのか、
ということを設定してます。

「そんなことは時間がかかる。
面倒臭い。」

多くの会社がこのように考え、
何もせずに、
なんとなくこんな人が欲しい、

この業務、
例えば「営業ができる人が欲しい」
と採用を始めます。

今まで通りのざっくり内容で
面接を繰り返します。

そして莫大な採用募集の費用と
面接などに役職者を駆り出す時間を
かけたにも関わらず、

結局、採用した人材の流出を
繰り返しています。

 

仕事のキャリア

もう一点。

面接などを行う際に、
求人側の会社が
ほとんど気にしていない点があります。

それは、
求職者がどの様な仕事を求め、
どの様なキャリアを描いているのか、
という点です。

先ほど、求職者が採用後の対応で、
どの様に感じているのかを
お伝えしました。

「本当にこの会社に
自分は必要なのだろうか?」であり、

「私の能力ではなくても、
他にできる人はいるよね」
と考える点です。

この様に考える人は、
自分の仕事上のキャリアを持ち、
それを実現するための
仕事や経験ができる場を
求めていることが少なくありません。

特に「できる人」には多いことです。

「できる人」を活かすためには、
あなたの会社で働くことで、

その人が描く
仕事のキャリアが実現できる、
実現に近づく、

ということがその人に必要なことは、
お分りいただけると思います。

ということは、

面接の際には、
その人の仕事のキャリア
に関する希望を
よく聴きだすことが必要です。

その上で、
あなたの会社で働くことで、
その人の仕事のキャリアを
実現できる、実現に近づくことを
明示する必要があります。

当然、入社後も、
その人の仕事のキャリアと
関連づけて、
仕事を割り振る必要があります。

その上で、
他の仕事にも注力してもらう、
ということをしなければなりません。

入社したから、
採用したから、
あとは、会社の都合で
業務を割り振りやらせればよい、
などと考えるから、

採用した「できる人」は
結局辞めてしまうのです。

会社も採用した人も、
それぞれにプラスが生じる様に
働く状況を作り出す必要があります。

今回お伝えした2つの点は、
どちらも採用を決定する前に
やっておかなければならないことです。

書類審査・面接する人の、
なんとなくの感覚での判断、
「良さそうな人だから」という
漠然とした評価での採用を
もう辞めませんか?

会社の都合だけで採用するのではなく、
採用される人の仕事のキャリアにも
プラスがある様に、
仕事を明らかにする必要があります。

採用した社員が、
「できる人」として能力を発揮し、
あなたの会社に
プラスをもたらすのか。

それとも、
入社後、しばらくして
結局去ってしまうのか。

あるいは、
「できる人」だったのが、
普通の社員になってしまうのか。

それは、
採用以前に決まっている、
ということです。

今ままでの採用方法では、
今まで同じことを繰り返すだけだ
ということです。

もうそろそろ、
この状況を変えませんか?

せっかく採用した「できる人」が
能力を発揮できずに、
会社を去る状況を変えませんか?

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