戦略・計画について言わなければならない事

公開日:2015/12/15

更新日:2019/04/06


こんにちは。

売上と社員のやる気を一度に伸ばす事を支援する
ウィズスマイル降旗(ふるはた)です。

「トレードオフ」

聞いたことがあると思います。
経営戦略、経営計画に携わると、よく聞く言葉です。

トレードオフ:
「あっちを立てればこっちが立たず」、
「一方を追求すれば他方を犠牲にせざるを得ない」
という二律背反の状態・関係のこと

経営では、トレードオフは必ず出てきます。
だからこそ、経営者・社長、後継者のあなたは、
腹を括って、ハッキリ言う必要があります。

トレードオフとは経営では、
こちらを追求すれば、
他方を犠牲にせざるお得ない状況です。

経営は、常にこの状況に置かれています。

経営資源には限りがあるからです。
お金に限らず、人もモノも常に潤沢とは限りません。

どちらかと言えば、常に不足している、
こちらの方が当たっているでしょう。

資源に限りがあるので、
あれもこれも、
なんでもできるわけには行きません。

「それぞれの事柄に資源を分けて投入すれば良いじゃない。
そうすれば、あれもこれも、そこそこできるよ。」
と言う人がいるかもしれませんね。

しかし、一般の戦略でも、
戦力の逐次投入(少しずつ戦場に投入する)は、
戦略の失敗につながることは良く知られています。

限りある資源が前提で策定される戦略では、
トレードオフ、すなわち、
重要であることを実現するために、
他の事の実施を犠牲にしなければなりません

経営でも「これをやる!」と決めたら、
人員も資源もお金も一気に投入して、
施策をガーッとやってしまいましょう。

それが終わってから、
次に「やる!」と決めたことに、
また人員等の経営資源を一気に投入して、
ガーッとやってしまう。

経営における戦略の実現や計画の実施は、
このように一気にやるような状況にしないと、
実は結果がついてこないです。

そこそこの資源投入でいろいろな事に取り組むと、
結局そこそこのレベルまでしか到達しないし進みません。

そうやっている内に、

  • 成果が出ずに飽きる
  • 事業の時期を逸する
  • 熱が冷める

ことになって、やがて有耶無耶になってしまいます。

経営戦略では、
経営上、重要な事を実現するために、
経営資源を集中し、
他の事には経営資源を極力割かないようにします。

このことを経営では意思決定する必要があります。

「AもBも注力してやる!」ではなく、
「Aはやる、しかしBは今はやらない!」
あるいは、
「Aはやる、しかしBは今まで通り普通にやる!」と、
ハッキリ意思決定をおこなうことが、
社長には必須です。

はっきり社員に言わないと、
「やってはいけないこと」が
社員にはわからないからです。

言わないでいると、
後回しにすることに社員は熱を挙げるからです。

やらなくて良いことを、今までやってきたからと、
そのままやり続けようとするからです。

「Aの実現に向けて取り組みなさい!」と指示しても、
「Bもできるようにしておこう」、
あるいは「Bも一緒にやっておこう」と、
社員が余計な作業をおこなってしまいかねないからです。

これではトレードオフになっていません。

経営者であるあなたが、
悩んでやっと下した「トレードオフ」の意思決定が水の泡です。

あなたは、社員に向かって、
取り組むべき事と、今は取り組まない事を、
明確に伝えきてきたでしょうか?

社員は、経営者が「やらない!」と決めたことに、
取り組むような事はをしてはいないでしょうか。

 

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