ルール、決まり事、標準が守られない理由:社長の経営講座

こんにちは。

売上と社員のやる気を一度に伸ばす事を支援する
ウィズスマイル降旗(ふるはた)です。

会社内には、
守るべきルール、決まり事、
標準作業の様なものが
多くあります。

守るべき事柄ですが、
多くのことが
意外にも守られていません。

【今回の内容の動画】(動画再生時間:15分51秒)

例えば、
「標準作業」というものがあります。

誰もがその作業に従事する際には、
「標準作業」で定められた内容を
守る必要があります。

それによって、
ミス、間違いを避ける、
発生しない様にしています。

現実はどうかというと、
「標準作業」全て、
あるいはその中身の一部は、
実行されず、守られていません。

ほとんど場合は、
この様な状況が起こっています。

守るべきことなのに、
なぜ守られないのか。

今回はその理由の
大きな要素の一つと、
どの様な観点で解決するのかを
あなたと共有します。

作業ミスが減少しない!

ある通販系の物流倉庫での実話です。

お客様の注文ごとに、
保管棚から商品を取り出し、
注文ごとのコンテナに入れています。

この作業を
”商品をピックする”と呼びます。

ピック作業をそれ自体を”ピッキング”、
ピッキングする人を”ピッカー”
と呼ぶことも少なくありません。

一人のピッカーが、
複数の注文のケースをカートに積んで、
複数のお客様の注文品を
保管棚から取っては
該当する注文のコンテナに入れます。

この倉庫で問題になっていたのは、
一人のお客様から
同一商品の注文が複数あった時に、
間違いが生じる比率が
一向に低くならないことでした。

本来はピックする商品数に
間違いがあってはなりません。

発生率はゼロであるべきです。

ゼロに近づけるために、
作業の手順や作業の仕方を変え、
手順書としてピックする人に配布し、
再トレーニングを行っています。

しかし、どうしても発生率が
ゼロ点数パーセントから
減らすことができずにいました。

「標準作業」と定める

棚からピックする商品数は
スキャナーが画面に指示表示をします。

該当の棚から
表示された商品数を取り出します。

それをスキャナーが指示する
該当のコンテナに、
数を数えながら入れます。

入れたのち、
ケース内の該当商品の数を
もう一度数えます。

そしてスキャナーに
コンテナに入れた商品数を入力。

注文数とコンテナに入れた
商品数が一致すると
次の注文の商品のピック作業に
移ることができます。

ここまで手間をかけるようにし、
この内容を「標準作業」と定めました。

そしてこの「標準作業」が
実際に行われていることを、
ピック作業者毎に
その人の実作業をチェックして
確かめる様にしています。

やってくれているんですね!

この倉庫でピック作業を行う人、
小林さん(仮名)がいます。

ピック作業に長く従事していますが、
今までピック作業のミスを
指摘されたことがない人です。

小林さんが、このチェックを受けました。

以前、チェックを受けた時に、
商品をコンテナに複数個入れた後、
コンテナ内の該当商品数を数える様、

そしてそれが「標準作業」だと
注意を受けたことがありました。

小林さんは、複数個の商品を入れた後、
コンテナ内の該当商品を目視で数え直し、
スキャナーに商品数を
入力する様にしていました。

今回チェックを受けたところ、
チェックをしたトレーナーから

「コンテナに複数の商品を入れた後、
 もう一度数えてください。
 それが標準作業ですから」
と指摘、注意を受けました。

それ以外の作業内容は、
「標準作業」に沿っている
というフィードバックでした。

小林さん自身は、
コンテナに入れた後に
目視で数を数え直しているので、
トレーナーに質問をしました。

「コンテナに入れた後に、
 私は数え直しを
 しているつもりですが。
 
トレーナーさんは
「えぇ〜。
 さっき数えていなかったですよ」
と返答。

小林さんは複数商品を
数えながらコンテナに入れ、
その後目視で数えています。

2〜3個程度を目視で数えるならば、
瞬間的な作業です。

「数えていない」、
「コンテナに商品を入れた後、
 直ぐにスキャナーに数の入力をやった」と
取られる程度の時間です。

「数え方が良くない
 ということでしょうか?

 コンテナに手を入れて数える
 という様なことを
 やった方が良いということですか?」
と小林さんは尋ねました。

「手を入れるとかではなくて、
 数えることが標準作業ですから」
ととレーナさんの語気が荒くなりました。

ただここでトレーナーさん、
ハタと気づいた様です。

言葉を続ける事をやめて、
ちょっと考え始めました。

少し間があってから、
元の穏やかな口調に戻って、
「例えばですが、、、

 ”指差し”とかしてもらえると
 良いかと思います」と
返答しました。

「わかりました。
 では、”指差し”をしながら
 コンテナの中の商品を
 数える様にします」
と小林さんは返事をしました。

トレーナーがチェックを終えて
その場を去りました。

小林さんはそれ以降のピック作業では
コンテナに入れた複数商品を
指差しをしながら数を確認をして、
スキャナーに数の入力をする様にしました。

半日以上が経って、
小林さんがピック作業をして、
複数商品を数える
”指差し確認”をしていると、

丁度チェックをしたトレーナが
そのそばを通りかかりました。

「小林さん!
 ”指差し確認”を
 してくれているんですね。
 ありがとうございます」と
声を弾ませながら去って行きました。

手順は必要不可欠

今回の「標準作業」の
具体的な手順ややり方が
適切かどうかは
一旦脇においてください。

その上で、「標準作業」として
作業者に公開する要素としての
過不足を考えてみてください。

”標準作業”としての
手順を示せば十分なのか?
という事です。

今回の複数商品の場合。

棚から商品を
指示された複数個取り出す。

数えながらコンテナに入れる。

コンテナ内の複数個の該当商品の
数を数える。

コンテナ内の該当商品数を
スキャナーに入力する。

という手順です。

ここで足りていない部分は、
小林さんの質問に対して
トレーナーが詰まった部分、
しばし考えた部分です。

コンテナ内の商品数を数える、
その数え方が定まっていない、
という点です。

「標準作業」として定める
ということは、

作業の手順が
定まっていること。

これは必要不可欠です。

手順がバラバラになれば、
何が標準であるのか
わからなくなってしまいます。

不足していること

それと同時に、
もう一つ定めておくことがあります。

それは、
操作や作業の仕方、
その具体的な動作内容です。

手順に示すことで、
誰もがほぼ同じ動作をする、
というものは、
手順を定めることで十分です。

例えば。

棚から商品を取り出す。

この場合、
商品を手にとって
棚から出すでしょう。

誰もが同じ動作をします。

商品の大きさや個数で、
棚から取る動作が
片手で行うか、
両手で取るかの違いです。

足で商品を取る人は
まずいないでしょう。

あるいは、
目で商品を見ると、
動かすことができる、
棚から商品が出せる
というわけではありません。

誰が見ても、
商品をとっていることが
わかる動作を誰もが行います。

ゆえに、手順を示せば
実施しているかどうかは
直ぐにわかります。

同じ様に数えながら、
コンテナに商品を入れる場合も、

”数えながら”となれば
手に取った商品を
一点一点コンテナに入れるでしょう。

”数えながら”がなければ、
棚から取り出した複数商品を
片手で持ったまま
コンテナに一度に入れるでしょう。

数えずに、まとめて入れる
ということになり、
これは「標準作業」違反と
チェックをすれば
直ぐにわかります。

しかし、
コンテナ内の商品を数える、
となると、やり方は様々です。

小林さんの様に
目視で数えられれてしまう場合
があります。

人によっては、
コンテナ内の該当商品に
手を触れることで
数える人もいるでしょう。

トレーナーが指摘した様に、
指差しをして
数える人もいるでしょう。

やり方がいろいろある、
という場合は、
そのやり方を定めなければ
「標準作業」にはできない、
ということです。

そもそも、コンテナ内の
該当商品の数を数えない、
というのは問題外です。

この場合は、
操作、動作ではなく、
手順そのものをやらない
という「標準作業」違反ですので。

標準作業をやらなくなる

「標準作業」の様に、
誰もが行うべき「標準」にする、
ということは、

手順だけでなく
操作、動作も、
誰もが同じことを行う
ということです。

「標準作業」にするということは、
誰もが同じ操作、動作を
行う様に具体的定められ、
それが明らかにされている、
ということです。

今回の場合、
小林さんの質問に対して、
トレーナーは、

具体的な操作、例えば、
指差しで確認する、

あるいは、
コンテナ内の商品に手を添えて、
商品の数を数えることが
「標準作業」だと
言える必要がありました。

百歩譲って、
「標準作業」の動作、操作が
明確に言えなかったとしても、

「私は指差ししながら
数を数えて確認している」と
即答できる必要があります。

これが即答できない、
即答できなかったという
今回の様な場合、

「「標準作業」と言いながら
 「標準作業」じゃないよね」、
と言われた側は思います。

「そこは適当でいいんじゃん」
となります。

そして、トレーナーの
勝手な感性でチェックしている
と取られます。

さらに。

「標準作業」として定まっている
とわかっていても、
その手順部分はやらなくなります。

なぜなら。

例えば、小林さんの様に、
作業のチェックを受けて

「コンテナ内の商品を
 数えることが標準作業なので
 それをやってください」と
指摘をされたとします。

指摘をされても、
やり方がわからないので、
実際にはやらない、
できないからです。

これが、
「”指差し確認”をして
 数を数えることが「標準作業」です」
と言われば、

あとはやるか、やらないか、
というだけです。

そしてやらなければ、
その作業者は「標準作業」違反
というだけの評価です。

「標準作業」に不可欠なこと

今回は「標準作業」として
内容を取り上げ、
実話に基づきあなたと
内容を共有しました。

これは”作業”に限ったこと
ではありません。

社内のルール、決まり事に
全て当てはまることです。

「標準作業」だけでなく、
社内のルール、
決まり事であっても、

手順だけでなく、
そこでの操作、動作は
誰もが同じ様にできる様に定め、
社内に明らかにします。

誰もが同じ手順に従い、
同じ操作、動作を行える様に
なっていることが必須です。

この動作、操作の部分が、
具体的に定められていない。

これによって、
ルール、決まり事、
「標準作業」の様な事柄が、

なんとなく実行されていながら、
中身がない、
守られない状態になっています。

もし今、ルール、決まり事、
あるいは標準作業が
想定通りに実施されない、
守られていないならば、

内容に関する操作、動作の
具体的な中身が

明らかになっているのか、
整っているのか、
知らしめているのか、
確認してみてください。

操作、動作の部分を見直すことで、
守られることは
現実には少なくありません。

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