社員にその言葉は伝わらない!

公開日:2019/07/23

更新日:2019/08/20


こんにちは。

売上と社員のやる気を一度に伸ばす事を支援する
ウィズスマイル降旗(ふるはた)です。

社員に何かを伝える時に、
良かれと思って使っている言葉が、
社員をしらけさせたり、
聞く社員の熱を冷めさせることがある、

あるいは、
仕事を混乱させて、
よい状況に結果としてならないことがあります。

この様なことを引き起こしているのに、
それと知らずに良かれと思って、
よく使っている言葉・単語が
いくつかあることを前回お伝えしました。

参照:
社員に言ってはいけない、使ってはいけない言葉

動画は画像をクリック

今回はその続きです。

(動画再生時間:10分52秒)

(BGMには、音楽素材MusMusの楽曲を使用しています)

 

コミュニケーションというと、

  • 相手の話を聞くとか、
  • 相手の目を見るとか、
  • 身振り手振りをするとか、
  • 相手と話すリズム、スピード感を合わせる

というテクニックが多いですが、

どのような言葉、
単語を使っているのか、という点も
実はとても重要です。

というより、
どのような言葉を使っているのかのほうが
相手に話の中身を伝え、
行動してもらう時には重要になることが多いです。

前回は、
好ましくない、使わない方がいい言葉として

がんばろう、がんばれという
がんばるに類する言葉を説明しました。

今回は、他にも
使わない方が好ましい言葉についてです。

 

よく使う言葉ですが・・・

他にどのような言葉があるかですが、
”○○をやる、○○をやりましょう”という時に、
多くの方が無意識で言う言葉です。

私も時々使ってしまうので、
注意をしなければと思っているほど、
無意識に、よく使う言葉です。

特に職位が上に行くと
好んで使うことが多いようです。

あるいは、
政治家さんは結構好きで多く使っています。

答弁とかインタビューなどで、
”○○についてはホニャララとチェックしたい”

の様に使っているケースを
よくテレビなどで開くこと、
見る機会が多いと思います。

このホニャララに当てはまる言葉です。

何か思い当たる単語があるでしょうか?

◯◯についてホニャララとチェックしたい、
◯◯についてはホニャララと取り組みたい、
と言う時に、このホニャララに当てはまる単語です。

それは、
”キチッと”とか”キチンと”という言葉。

”キチッと○○をやる”とか、
”キチンと○○をやりましょう”と言いませんか?
政治家がよく言っているのを
聞いたことがありませんか?

”キチッと”、”キチンと”だけでなく、
同じ意味合いで使う”ちゃんと”も
使わない方が好ましい言葉です。

 

本人もわかっていない!?

”キチッと”、”キチンと”、
”ちゃんと”を使いたい意味合いは、
わからない訳ではありません。

この言葉を使うとシラケるのは、
”キチッと”、”キチンと”、”ちゃんと”やる
ということが、

何を指しているのか、
使って言っている方も、
聞いている方もわかっていないからです。

なんとなくだけど、
はいと答えておけば、
それで話が済むと
聞いている側は思っているので、

それで「はい」と答えているだけです。

キチッと、キチンと、チャンと
使った側、言った方は、

キチッと、きちんと、ちゃんとと言うことで、
言うべきことは伝えた、
伝わったと満足しているだけです。

あなたが、
”キチンと○○を実行してください”
と社員に言ったとします。

”キチンと○○を実行した結果”が、
どのような状況、状態なのか、
相手の社員は解っているでしょうか?

解っているはずだと
考えられるかもしれません。

しかし、どの様にわかっているのかを
確認したことがあるでしょうか?

さらに少し突っ込んだ質問をすると、、、

”キチンと○○を実行する”と言ったあなたが、
”キチンと○○を実行した結果”を
ハッキリと解っているのか?ということです。

言っているあなた本人は、
自分ではわかっているはずだと
答えられるでしょう。

しかし。

もしハッキリとわかっているならば、
”○○を実行して、□□、△△の状態にしよう”と
具体的に言えば良いのです。

実際には、
”キチンと○○を実行した結果”が
ハッキリ分かっていないので、

”キチンと”、”キチッと”、”ちゃんと”というような
抽象的な言葉で表現することで
済ませているということです。

厳しい表現ですが、
結果について誤魔化しているということです。

 

何も変わらない!

では、”キチンと”という抽象的な言葉で言われた社員は、
ハッキリとわかるのかと言うと、

想像はするかもしれませんが、
実際のところはハッキリとはわかりません。

当然と言えば当然ですね。

言っている方もよくわからないのですから、
言われている方がわかるわけがありません。

”キチンと”、”キチッと”、”ちゃんと”
と言われた社員は、
社長や上司の言うことがよくわからない”
となるので、

今までと同じ様に行動します。
同じ様な結果を出すだけです。

だから何も変わりません。

本当に伝えて、
行動してほしいと考えるならば、

先ほどお伝えした様に、
”○○を実行して、□□、△△の状態にしよう”と
具体的に、ハッキリと、
社員に解る様に言うことです。

 

この言葉もわからない!

この観点から考えると、
他にも使わない方が良い言葉が
思い浮かんでくるでしょう。

”キチンと”と、使い方は似ています。

”○○をホニャララとやる、
○○をホニャララとやりましょう”
と言うときのホニャララです。

その言葉は、”しっかり”です。

”○○をしっかりやろう”なんて使い方、
結構している事が多いのではないですか?

しっかりが使わない方が好ましい単語の理由は、
”キチンと”、”キチッと”、”ちゃんと”
の場合と同じです。

”しっかり”やった結果としての到達点が、
ちっとも判らないからです。

”しっかりやる”とあなたが言えば、
それを聴いた社員が、

今よりは力を入れてやるだろう
とあなたは思って使うのでしょう。

しかし、実際のところ、
社員の行動の実態は、
今までとは何も変わりません。

逆の立場で、
この”しっかり”と言う言葉を聴いてみるとわかります。

例えば”社員としっかり話をしてください”
と私があなたに言ったとしたらどうでしょうか?

あなたは社員と話をすることが
大事だと思うでしょう。

大事だとは思うでしょうが、
では、”しっかり話をする”ということが、
どの様な事を指しているのか
お分かりになるでしょうか?

”なんか大事だ”ぐらいの話だと思うだけで、
詳しくは良くわからないと思います。

その結果、
社員とは話をするでしょうが、
それだけのことです。

何をどうするのかわからないので、
今までと同じ様に、
ただ話す時間を少し長くしたとか、
より多くの社員と話す機会を設けた、
ぐらいのことをやって
満足してしまうと思います。

 

社員の行動が変わる

言ってはいけない言葉、
言わない方が好ましい言葉、
がんばれ、キチンと、きちっと、しっかり

の話をしてきましたが、
これらの言葉には、
ある特徴がああります。

その特徴とは、
何を求めているのか、
何を目指しているのかハッキリしない言葉だ
ということです。

社員に行動を求めているのに、
抽象的な表現で、
具体的な行動と
関係づけができない表現の言葉
ということができます。

話をする時には、
これらの言葉を使わずに、
具体的な内容を話した方が良いです。

それをするだけでも、
話を聞く社員がシラけるとか、
花ウィ聞く熱量が冷める、
ということはなくなります。

具体的な話をするので、
社員が行動をするということが、
当然の様に起きます。

あなたが伝えることが意味があり、
伝える中身が意味を持つようになり、

それが実施の社員の行動として
現れる機会が増える状態に
変わっていきます。

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