本当の原因をハズす理由:思考の落とし穴(4):「考え方」基礎講座

こんにちは。

売上と社員のやる気を一度に伸ばす事を支援する
ウィズスマイル降旗(ふるはた)です。

ビジネス、経営、事業など
仕事を行う時に考える際の
基本に当たる内容、
ハマりやすい思考の落とし穴と
その回避方法をお伝えする第4回目です。

【今回の内容の動画】
(動画再生時間:8分52秒)

(BGMには、音楽素材MusMusの楽曲を使用しています)

【前回までの関連する内容】
箇条書きはキケン!:思考の落とし穴(1)【「考え方」基礎講座】
内容の動画(下の画像をクリック:11分4秒)

かたよる因果関係:思考の落とし穴(2)【「考え方」基礎講座】
内容の動画(下の画像をクリック:12分40秒)

原因を見逃す理由:思考の落とし穴(3)【「考え方」基礎講座】
内容の動画(下の画像をクリック:9分54秒)


思考の落とし穴とその回避方法、
ポイントを知らないと、

ロジカルシンキングなどの
どんな思考方法を用いても、
どんなに時間と労力を割いても、

適切な答えを
導き出すことができません。

思考する、考える際に
よく出てくる因果関係について、
前々回から取り上げています。

因果関係を考える時に
結果と原因を1対1で考えることで
原因を見逃す可能性があることを
前回あなたと共有しました。

因果関係を考える際にもう一点、
注意することがあるので、
今回はその点をあなたと共有します。

 

重要度がわからない

結果についてよく考え、
複数の原因を見つけ出すことが
できたとしましょう。

1対1の因果関係から抜け出し、
複数 対 複数、多対多の関係性を
見付け出すことができました。

論理思考の方法や、
QC7つ道具の中にも、
結果に対して
複数の原因を見つけ出す、
図解方法があります。

これらを用いることで、
結果に対して、
複数の原因を見付け出すことが
できるようになるでしょう。

では、複数 対 複数の
関係を見つけ出し、
結果に対する複数の原因を
見つけることができたとして、

これによって、
適切な施策をおこなうことに
つながるのか、というと、

残念ながら、
そういうわけにはいきません。

なぜでしょうか?

複数の原因を明らかにして
関係性がわかったとしても、

結果に対して
どの原因の影響が大きいのか、
この点がわからないからです。

一つの事象に対して、
原因が2つ、3つとあった時、

大きく影響を及ぼす原因に対する
解決策を講じることで、

結果を大きく変えること、
大きく改善することが
可能になります。

しかし、影響度合いを
明らかにする方法が
どこにもないからです。

結果に対して
どの原因の影響が強いのか、
それを見付け出す術、方法が
実際のところありません。

そのため、
複数の原因があったとしても、

どの原因の重要度が高いのか
わからないので、

解決策を直ぐに考えつく事柄、
取り掛かり易い事柄、
今までにも良く
取り上げられた事柄を
影響のある要因として選びます。

その要因に対する
解決策を考え出し実施しても
成果が出ずに苦しむことを
繰り返しています。

 

客観的に目星をつける

結果に対する複数の要因の
影響度合いの目星を
つけることです。

目星をつけた上で
じっくりと考えることです。

そして何が本当に重要なのかを
見極める必要がある
ということです。

影響度の目星をつける際には、
客観的におこなう必要があります。

関係性を眺めて、
この結果に対しては
この要因の影響が強そうだ、
ということではありません。

それをやるならば
今までと同じ様に、

解決策を直ぐに考えつく事柄、
取り掛かり易い事柄、
今までにも良く
取り上げられた事柄
を選ぶ状況と何も変わりません。

客観的にということは、
もう少し噛み砕いて言うと

手順に沿って、
機械的に作業をおこなうことで
重要度合いの目星がつく
ということです。

 

制約理論 思考プロセス

複数の関係性の中から、
原因の影響度合いの高いこと
を見つけ出す方法、
目星をつける方法は、

以前話題になった
「制約理論」の思考プロセスが
役立ちます。

「TOC 制約理論」に関しては、
エリアフ・ゴールドラットの

「ザ・ゴール The Goal」という
以下の黄色い表紙の書籍が
話題となりました。

多くの方がこの本を
手にとったことと思います。

制約理論の思考方法は、
この本に続く赤い表紙の本として
出版されました。

思考方法の詳しい内容は
この本の中でも
実のところあまり詳しくは
公開されていません。

内容が難しく書かれた
本だったこともあり、
この赤本を読み終えた方は
多くはないでしょう。

私の周りでも、
読み始めたけれど
途中で挫折したという方が
少なくありませんでした。

しかも、読み終えたからと言って、
制約理論の思考プロセスがわかる、
身につく、すぐ使えるというもの
でもありませんでした。

制約理論の
思考プロセスについて
いくつかの手法を用いると、

客観的、機械的に、
どの要素がどの位の
影響度があるのか、
目星をつけることができます。

制約理論の思考プロセス
についての詳しい説明は、

使い方、やり方を含めて
説明が必要になるので
別の機会に譲ります。

いずれにせよ、
重要度合いの目星をつけた上で、
その要因について
さらに考えると、

原因としての
複数の要因のうち、

どの要因が根本原因なのか、
どちらの原因の方が
結果に対する影響度合いが強いのか、

ということを
明らかにすることができます。

 

のめり込まないこと

因果関係を明らかにする。

原因を見つけ出し、
この原因を解消する施策を
考え出すためには
重要なことです。

この因果県警の視点、
観点を外してしまうと、

原因を見付け出すこと、
結果を改善することに
つながらなくなってしまいます。

しかし、自分が見つけ出した
因果関係に
のめり込まないことです。

因果関係を見つけ出したら、
他の人の意見を聴く、
別の視点を取り入れる、

何らかの方法を用いて
重要度を明らかにする
などなどで、

充分に考える、
客観的に考えることです。

因果関係という
最もらしい思考に潜む
落とし穴がこの点なので、
そこに簡単に
落ちないことです。

解決策を実施しても、
何も変わらない、
改善しない状況を
避けるために重要なことです。

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