「人が育たない」根本原因とは?

公開日:2019/07/10

更新日:2019/07/15


こんにちは。

売上と社員のやる気を一度に伸ばす事を支援する
ウィズスマイル降旗(ふるはた)です。

人材に関する問題・課題として、

一つは人不足、マンパワーが足りない、
二つ目はスキルのある人がいない、
三番目は人材が育たない、

を抱えている経営者の方は
少なくないでしょう。

前々回は人不足、マンパワー不足の
根本の原因は何か、
それを解決するには
どうしたら良いのかという点、
参照:「人材が足りない!」その原因とは

前回はスキルのある人がいないから
業務ができないという状況の根本原因、
それをどうやって解消するのかという点
参照:「スキルのある人」がいない原因

についてをそれぞれお伝えしました。

今回は、3番目の問題点、
人材が育たない点についてです。

(動画再生時間:8分17秒)

(BGMには、音楽素材MusMusの楽曲を使用しています)

 

人が育つわけがない

今、社員を育てようとして、
社内研修をするとか外部の研修を受けさせる
というようなことをやられていると思います。

ただし、今のやり方では、
残念ながら社員が育つ
ということはほぼありません。

その理由は、前回から続く
ある社長との以下の会話から明らかになります。

ご自身に当てはめながら、
話を聞いていただけると良いと思います。

まず最初に、
どのような社員に育って欲しい、
あるいは、どのような社員に育てたいと
社長は考えているのかについて、
質問をしました。

仕事ができる社員、
自分から学び成長する社員になって欲しい
と社長は考えていました。

よくある回答だと思います。

では、仕事ができることについて、
もう少し具体的に、
お話しいただくように
社長にお願いをしました。

具体的にとなると、
企画の能力、計画立案の能力が高くて、
それを業務で実行して、
成果を出せる社員とのことでした。

では例えば、
企画・計画の能力として、
どのようなスキルや経験が必要だ
と社長は考えていらっしゃるのかというと、

アイデアをだす力とか、
アイデアを整理する力、などなどと、
考えながらの回答してくださいました。

では、問題・課題を見つけるとか、
その原因を探る、
というのはどうなのでしょうか?

社長は少し考えるようにしながら、
それも必要だよねとの返事でした。

まだまだお尋ねしたいことは
山のようにありますが、
私からの質問にお答えになって、
どのように感じていらっしゃるのか、
社長に伺いました。

社長は苦笑しながら
「いや~答えられないものだねぇ」
と社長はおしゃっていました。

私からの質問に答えらないことは、
どういうことを意味しているのでしょう、
と社長にお尋ねをしました。

社長はしばらく考えた後、
「どのような事を教えて育てるのか、
はっきりしていないということでしょう?」
のように社長がお答えになりました。

教える内容がはっきりしていないと
育てようと取り組んだ時、
どうなると考えるでしょうか?

「教えようがないから、
当然、育つわけもないですし、
育てられるわけもないよね」と
その社長は答えられました。

では、どのような事を教えるのか、
学ばせるのかということがハッキリすれば、
企画・計画立案の能力が高く、
実行力があり、
成果を出せる社員が育つでしょうか?

理屈ではできる、なのですが、
実際のところは、
育った結果としての社員が持つ能力・スキルと、
教える詳細な内容との関係が
明確になっていることが前提です。

 

何が必要かわからない!?

例えば、計画立案の能力を
社員には身につけ欲しいとします。

「計画立案能力」だと、
漠然としていて、
なんとなく解るレベルです。

漠然としているので、
自社にとって過不足があるかどうか
わからない内容になってしまっています。

そのため表面的な一般論か、
あるいは関連する事を
なんでも薄く広く身につけさせよう!
となります。

この様な状況なので、
MBAを取らせるとか、
MBAのコースの講座を受講させます。
(流石にMBAは最近下火になりましたけれど。)

あるいは、
計画立案のセミナーがあると、
それを安易に受講させる
なんてことをして、

結果、何も変わらない状況を
作り出しています。

教える時間をどんなに割いても、
中身がずれていれば、
結果につながりにくいものです。

この様なことを繰り返しながら、
人が育たないと嘆いている状況です。

 

採用にも関連する重要なこと

人を育てるためには、
教える内容の検討を
十分行う必要があります。

これが実は容易なことではなく、
大変難しいです。

この教える内容がはっきりしないのは、
どんな問題により
引き起こされているでしょうか?

行き着く先は、
どんな事ができる社員が必要なのか?
この部分が詳しく、
かつハッキリしていない事があるからです。

先ほどこの社長から出てきた様な
仕事ができる社員
ではハッキリしていないからです。

どんな事ができる社員が必要なのか?
というのは、
その会社の標準的な社員の像と言えますし、
これは社員の採用にも深く関連します。

どんな事ができる人を採用するのか、
この点がハッキリしていると、
どんな人を採用するか、
当然ながらハッキリします。

ところが”仕事ができる人”となると、
採用時に評価する観点が、
面接者によってずれてしまいます。

そのため採用後しばらく経つと、
何故この人を採用したのかですとか、
採用したけれど想定外だとか、
もっとできると思ったのに、
の様なことが
ボロボロと出てきてしまいます。

人を育てるとなると、
研修の仕方とか中身について、
なんとかしようとする場合が
少なくありません。

もちろん、それはそれで大切ですが、
もっと大切な事が、
どんな社員が、
どんな事ができる社員が必要なのか?
という点です。

これがないと、
いろいろやっても人は育たないし、
育てることができません。

育った人のこと、
要はその会社の標準的な社員の像が
詳しくはっきりしている

このような会社は実は多くはありません

ただこの点をはっきりさせると
人の育成も採用も今までとは
ガラッと結果が変わってきます。

どんな社員に育てるのか。

どんなスキル能力を持った社員が
この会社には必要なのか

その点を真剣に考えてみてください。

あっそうかと気づくことが
少なくないと思います 。

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