○○しないから!解決策が効果的に働かない原因(2):社長の経営講座

公開日:2021/10/20

更新日:2021/10/19


こんにちは。

売上と社員のやる気を一度に伸ばす事を支援する
ウィズスマイル降旗(ふるはた)です。

社長、経営者、後継者のあなたならば、
経営、事業、業務で発生している問題点や課題点は

「解決したい」、
「解消したい」

というふうに考えていることでしょう。

しかし実際にはなかなか改善、
解決への取り組みは進まないですし、
取り組んだとしてもなかなかうまく解決、
解消することが多くはないという状況に
直面していることだと思います。

それはなぜか?という点について、
ここ何回かに渡ってあなたと共有をしてきました。

今回はさらに重要なポイントについて
あなたと共有したいと思います。

前回までの復習:2つのポイント

問題点、課題点がなかなか解消できない。
あるいは、問題点、課題点の解消に
取り組むことがなかなかできない、
という点について、

前回、前々回とあなと
共有してきたわけですけれども

一点目は、

不具合なこと、好ましくないことが
生じているけれども、
それを場当たり的に解消することを
繰り返してしまっていて、

「これを本質的に解決しよう」
要は不具合なこと、困ったことが
生じないようにしよう
というふうになかなか行かない。

要は発生している問題点、課題を
問題、課題と認識していない
ということがある、
というのが一つ目でした。

二つ目は、問題、課題だと
認識したとしても、
その作業状況を
頭の中で理解しているが故に

頭の中で解決策を考えようとしてしまう、
という点にありました。

ですから、
実際に現場を見に行くということが重要だ
という点をあなたと共有したわけです。

今回は、その問題、課題が
発生している現場を
見に行ったとしてどうなのか?
という点をお話ししたいと思います。

見に行くけれど

実際に現場に行ってみるわけですけれども、
多くの場合は問題が発生する、
要は困ったこと、
不都合なこと、
好ましくないことが
発生をしていると、

こういった状況が「発生しています」
ということが報告されるわけですから、

そうするとその状況を
見に行くわけです。

多くの場合、その状況を見て

一つは
すぐにその状況を
解消しなければいけないので手を打つ
ということがあります。

それが、前回、前々回で取り上げた
倉庫の話で言えば、

作業者の数を増やすことで
滞留している仕事を早くはけさせるわけです。

これはこれで
直近に起きている状況を解消するということで
重要なことですけれども、

本来の問題を解決する、
解消することを考えた場合には、
これでは充分ではありません。

しかし多くの場合、
「現場を見に行く」と言うと
この困った状況、
好ましくない状況が
発生している状況を見に行く
というところで終わってしまってることは
多いわけです。

見に行ってやること

その困った状況、
好ましくない状況、
解消したい問題が
発生している状況、現場を
見に行くと言った時には

単に見るだけではなくて
「か・ん・さ・つ(観察)が必要だ」
ということです。

「か・ん・さ・つ(観察)」は、
行って、見て、答えが出る
というものではありません。

実際に、昆虫や動物の観察、
あるいは、植物の育成観察という様なものを
思い出してみてください。

「その植物を観察する。」
「昆虫や動物を観察する」と言った時に、

行って、見て、

「こうだね。」
「こういう花だね。」
「こういう植物だね。」
「こんな風に花がついてる。」
「葉っぱはこうだね。」

あるいは、
「昆虫はこんな色してるね。」
「こんな風に足が付いてるね。」

「以上終了」というのが観察でしょうか?

多分あなたは、
「それは観察じゃないよ」と
お答えになると思います。

観察というのは、
かなりの長い時間、
”そのものを集中して見る”ことが必要です。

ですから、植物で言えば、
その植物が実際、
どういう風になってるのかというのは、
例えば、朝から1日かけて見るとか、

昆虫にしても
パッと見てどうこうではなくて、

それを色々長い時間かけて
こうなってる、
あぁなっている、
この様に動く、
こんな動きをする
という風に見るから、

どういった植物なのか、
どういった昆虫なのか、
どういった動物なのか、
といったことが”わかる”
という側面があります。

ですから、行って、見て、わかったではなく、
行ったらそこから、
あるかなりの長い時間その状況を見続ける
ということが必要です。

これが多くの場合できません。

時間がもったいないと言って
やらないのです。

ですから解決策が出てきません。

その場でわかる
場当たり的な解決策の延長線上のことしか
出てこないわけです。

他の観点が見つかる

例えば、ここ二回に渡って取り上げている
倉庫の作業の場合で言えば、

行って、見て結局、
「頭数を入れればいいよね」
という話になると、

物量からこの時間から
この時間にはどうも滞留が発生しやすいから、

そのタイミングで
何人入れればいいよね。

この物量だったら一人、
この物量だったら二人出せばいいよね
ということで解決できたと
考えてしまうわけです。

しかし、実際に現場に行って、
長い時間、その作業の内容を見てみれば、
前回もちょっと話しましたが、
例えば、「作業の手順が不適切だよね。
好ましくないよね。
もっとこの様にすれば
上手くいくんじゃないのか」といったことも
出てくる可能性は高いです。

あるいは、時間帯ごと、
配送ルートごとに仕分けをしている
作業場所の配置の仕方を

実はこの様に変えたら
「もっと動きがスムーズに
 なるんじゃないのか」
といった様なことも

長い時間観察をしている、
見続けているからわかる
ということもあります。

ですから、行って、見て、わかる
というものではありません。

観察の2ポイント

観察というのは、

長い時間、いろいろ観続けて、
”こういう風にやってるんだ”、
“このケースではこうやって処理をして、
 こういう時はこうやっているんだ”
という状況を見て、
深く知ることが必要なわけです。

観察というのは、
そういう意味で一見無駄に見えますが、
それが実は作業だったり、
発生している問題の
本質をとらえる上では重要なことです。

もう一点、観察には特徴があります。

それは、長い時間見るということが必要だ
と言いましたが、
それは例えば、
一日の中で、朝の8時からお昼まで見るとか
朝の8時から一日ずっと見続ける
というような見方の意味での長い時間
というのも必要です。

月火水木金土日と一週間見続ける
ということも必要です。

あるいは、31日見るのは難しいとすれば、
月初の何日間、
月の中旬の何日間、
月末の何日間は
その場所へ行って見る
ということも必要なわけです。

これは状況が刻一刻と変わることによって、
そこで行われている状態も変わるからです。

そういった側面でも見続けることが必要だ
ということです。

観察というのは、
時間的に長い時間見るということと、

長い期間を見るというこの二つの観点が
重要なわけです。

成果・結果を出すには

ところが多くの場合、
長い時間見ることもしませんし、
長い期間見ることもほぼしません。

その中で解決策を講じようとするので、
実は的確な解決策を打つことができない
という状況になります。

”この部分だけ”しかできない。

今回の倉庫の作業で言えば、
頭数を増やすことしかできない
ということになってしまうわけです。

ですから成果、結果が
実は出にくくなっている
ということがあります。

私たちが問題や課題を解決するときに
重要なことは観察をすることです。

長い時間、その状況を見続ける。

そしてその中での変化を知り、
どういう風に手を打つかを考える
ということであり、

長い期間を見て、
その中でも「ここはこの様になってるから
こういう手を打ったほうがいい。
ここはこうだから
こうやった方が良い」
というような形で

解決策を講じていくこと考える

ということが必要だということです。

無料レポート