仕事の質をボロボロにするOJT!?

公開日:2013/12/03

更新日:2020/07/01


こんにちは。

売上と社員のやる気を一度に伸ばす事を支援する
ウィズスマイル降旗(ふるはた)です。

社員を育成するときに、
OJT(オン ザ ジョブ トレーニング)
をやってはダメだ!ということをお伝えしました。

OJTをやるには前提が必要でしたね。
参照:
OJT研修は意味も効果もなし!?
OJTには研修効果なし!?

今まで通りのOJTをやると、
仕事の質を落とし、
社員の仕事への取り組み姿勢を、
悪い方へ悪い方へとドンドン導いていきます。

新入社員の育成の質が落ちる、
などという甘いお話ではないところが、とても危険です。

OJTを安易におこなうと、
将来に渡り、あなたの会社の仕事の質を悪くしていくだけ
です。

 

何を教えているのか?

OJTで教える際、
あなたの会社で「標準化された業務」があるでしょうか?

先生役を務める先輩や上司の知識・技能に、
差はないのでしょうか?

業務が標準化されておらず、
人によって、教える中身の差が大きい、
と言うのが現実の状況です。

さらに、教える側の先輩、上司は、
現業務に追われ忙しい状態。

この状況で、
OJTの対象となる社員に、
先輩・上司は、どの様な内容を教えるでしょうか?

正直に言いますね。

先輩、上司の大半は、
自分達が簡単で、
ラクに教えることができる内容を教えます。

本来の業務目的から考えたやり方、方法、順序を、
自分で整理して教える、
などと言うことは、、、ほとんどありません。

なぜなら、
OJTのための準備や仕事の整理のために、
仕事が忙しい中、時間を割くことはできないからです。

ここを、よ~っく考えてください!

上司や先輩は、

「教えている内容が適切かどうか?」

ではなく、

実務で支障がなく、かつ簡単に教えられること

をOJTの内容として教えます。

 

ドンドン低下します!

さらに、さらに、、、

職場の先輩や上司が、
例えば「5」レベルの知識・技能・スキルを
持っていたとしましょう。

彼らが、丸ごと「5」レベルの内容を、
OJTの対象者に伝え、教えることができるでしょうか?

これも、正直に言います。

・・・できません!!!

先輩、上司は、
従来のOJT、職場で仕事を教えられてきた方法

例えば、
「やって見せるから、それで覚えるんですよ!」

「私のやっている通りにマネしてください」

「言われたとおりのことをやってください」

のような教え方で教えます。

教わる側は、
頭を使って考えることもなく、
ひたすら覚え、そのままやってみるだけです。

その仕事の意味合いも、
その作業の位置づけも教えら得ることなく、
手順と作業内容を教え込まれます

「教える」事を教えられた経験は皆無ですから、
仕方がないと言えば仕方がありませんが、、、

その結果は、、、

先輩・上司は、自分が持つ、
「5」レベルの知識・技能・スキルを教えたつもりでしょうが、
OJTの対象者は、
「5」レベル以下の知識・技能・スキルを知ることになります。

もっとはっきり言うと、
手順と技術とテクニックだけを身につけます

その結果は、
考えることをしない作業者を量産
することになります。

 

ドンドンむしばんでいきます

そして月日が経ち、
今度はその社員がOJTの教え役として教育係になります。

今回の教え役の知識、技能、スキルは、
すでに前年の先輩が持っていた
「5」レベルを下回っています。

そのレベル以下の内容が、
さらにレベル以下の内容として、
次の世代に伝えられます。

しかも、
手順と技術とテクニックだけが、
伝わっていきます。

そのようにして、
仕事の質は毎年ドンドン低下します

やがて、作業はできても、
最低限の作業しかできない社員。

作業はできても、
仕事はちっともできない社員。

考えることをしない社員、
作業者になってしまった社員が、
あなたの会社に溢れることになります。

OJTをおこなうならば、

  • 現場での作業が標準化されている
  • 標準に沿った作業が現場で実施・維持されている
  • 教え役の先輩、上司の、会社人としての行動、仕事への取り組み姿勢が一定レベル以上であること(どちれも参照記事で触れましたね)
  • 上司、先輩が、伝え教える方法、やり方を知り、実際に必要なことを適切に教えることができる

ということが必要なのですね。

非難を恐れずに正直に言うと、、、

「OJTで社員教育をしよう!」
とすると、結局、社員が育つことはありません。

育成ができないことを、
「OJTをやった」という事実で、
カモフラージュしているだけなのですね。

では、どうしたらよいのでしょうか?

それは、次話にて。

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