後継者が事業を継がない理由

公開日:2015/03/16

更新日:2019/04/14


こんにちは。

売上と社員のやる気を一度に伸ばす事を支援する
ウィズスマイル降旗(ふるはた)です。

事業承継をしようとした時、
経営者の頭を悩ませる課題のひとつが、
後継者がいるのかどうか?ということです。

後継者がいなければ、
事業を承継することができません。

この時、頭を悩ませるのが、
後継者候補はいるが、
その後継者候補が、
事業承継をする気持ちになっていない、
という状況です。

息子がいる。
娘がいる。
娘婿がいる。
いとこや甥などの近い親族がいる。

彼らに事業を継ぐことを持ちかけても、
喰い付いてこないので、
後継者に据えることができない。

こんな状況です。

「なんで継いでくれないんだ。
息子なのに、娘婿なのに」なんて、
あなたは思うわけです。

正直に言うと、
「後を継いで社長になってくれ」、
と私は言われたことがあります。

変な話なんですけどね、
「社長を継ぐことが結婚の前提」
というのです。

TVの恋愛ドラマやサスペンスドラマの筋書き
みたいですけどね、
現実にこの手の話はあるんです。

「継いだらいいじゃん!
社長になれるじゃないか!」とか
「逆玉だよね!」と周りの知人は、
無責任に言うんです。

いろいろな意見はありましたが、
最終的に継ぐことは止めました。

だから、結婚話もご破算ね。(笑

その程度の愛情ですか、
とかって批判はちょっと置いておいて、、、

なぜ社長を継ぐことを辞めたのか。
そこにいくつかの理由があるんです。

一番大きな危惧は、
彼女の父親のやっている、
事業の先行きがちっともわからない、
ということでした。

地域密着だからとか、
ニッチな業種だからとか、
言い出せばいろいろ、
気になるところはあるでしょう。

もっとも気になったところは、
この会社での事業が、
どこを目指しているのかわからない、
ということでした。

事業としてやっている内容はわかりますよ。
必要性もわからないわけではありません。

でも、同業がいるわけです。
同じ様な事をはじめているとろこもあるわけ。

数十年の歴史があるから、
祖父の代からやっているから、
という理由だけでは、
続けられないと思ったからです。

その事業が、私がやりたい、
やってみたいということに関係しているなら、
継いだかもしれません。

現実には違うんですね。
全く違う。
社長になって経営ができるということだけが、
私の希望の一つに沿ったことでした。

今の状況でバンバン儲かっている、
ということなら、
まずは継いで、それから伸ばそう!
と考えることもできたでしょう。

実際は、そんなことではないわけです。

父親である社長が、
どんなことを考えて経営をしているのか?
が何度尋ねてもわからない。

この状況で、
今の仕事を辞めて社長を継げと言われても、
踏ん切りはつかなかったです。

自分のこれからを描くことができない。

社員に会社の将来を、
描いて説明することができない。

できることは、
「社長になりました。
会社を良くしましょう。よろしく」
ぐらいのことです。

こんな事言っても何の役にも立たないです。

社員にしてみれば、
気休めにしかなりません。

「覚悟すればなんとかなる」
とアドバイスをしてくださる方もいましたよ。

正直に言うと、
「覚悟しないとできない仕事に就ことが、
本当に経営にプラスなのだろうか?」
と思いました。

このブログでも何回か書きましたが、
「覚悟する」ということには、
悲壮感しかありませんから。

最初から、苦しい、辛いこと、
とわかっていることを、
やりたいわけでもないのに、
親族だからと継ぐことに魅力があるのでしょうか?

素朴な疑問をズーッと持っていました。

そこに加えて、
別の仕事に就いていた彼女の兄弟が、
父親の仕事を継ぐために今の仕事を辞めた、
と言っているんです。

そんなこんなで、
継ぐことはご破算になり、
彼女との縁も切れましたけどね。

私と同じような気持ちに、
後継者候補の方はなっていると思うのです。
(あっ、彼女とかって話は別ですよ。笑)

そこに加えて経営をする自信がない。

経営や事業運営が自身でできるか、
不安を抱えている。

だから、なおさら、
後継者候補だからと言われても、
継ぐ気持ちにはなりにくいのでしょう。

事業承継を後継者にするには、
今の事業が後継者にとって魅力的で、
将来に期待が持てるようにすることが、
必要だと思うんですよね。

事業の将来を描き、
今からそこに向かって必要なことは実行する。

これができるのは、今の経営者だけです。
他の人にはできません。

もうひとつは、
後継者が、経営、事業運営について、
自信をもつことです。

これには、後継者が、
経営、事業運営について学び、
その学びを実業で実践し、
結果を手にすることで、
自信につなげることができます。

後継者に学びと実践の機会を作りだすことも、
今の経営者、社長のあなたのチカラです。

事業の将来を描き、
そこに向かって変わること。

後継者が学び、
実行して自信をつけること。

どちらも、一朝一夕にはできません。
明日には出来上がるものでもありません。

時間が必要です。

だからこそ、早くにとりかかりましょう。

何をどうするかを知り、
実行に移す準備を始めましょう。

何をどうするのか?

この点を、詳しくお話しする機会を、
5月後半に予定しています。

もう少ししたら(4月になったら)、
メルマガ「社長の講座」で、
詳しい事をお伝えしますので、
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