1年半で先輩を抜いた新入社員:人の採用と育成(20)

こんにちは。

売上と社員のやる気を一度に伸ばす事を支援する
ウィズスマイル降旗(ふるはた)です。

人の採用と育成に関するシリーズの
第20回目です。

前回までに、
社員を育てるためには、
どの様な観点で検討した社員研修を
行うことが必要なのか、

その時に、今までの様なOJT
(オン・ザ・ジョブ・トレーニング)は、
却って効果がなく害ばかりだ、

という点を
あなたと共有しました。

あなたと共有してきた考えてに基づき、
社員研修を行うと、
どの様な結果が実際に得られるのか、

今回は、実例をもとに
この点をあなたと共有します。

【今回の内容の動画】(動画再生時間:14分52秒)

こんにちは。
ウィズスマイル 降旗(フルハタ)です。

社員研修の効果がわかりやすい例として、
新入社員研修の実例を取り上げます。

 

集合研修からOJT

事例として取り上げる会社は、
ある業界に特化した
ITのパッケージの製造と
その導入のための開発、
業界の実務に関するコンサルティング
を事業として行っています。

毎年、5・6人から
重数人の新入社員を採用しています。

採用している新入社員の内訳は、
大学卒、大学院卒、
IT関連の専門学校卒の人たちです。

それまでは、本社に
新入社員を集め、

最初に、社長からの話、
会社全体の説明、
責任者から各事業の
具体的な内容の説明、
各部門の仕事の内容の説明、

人事的な手続きの時間、
社会人マナーの時間、
社内で使用するPCの設定と
使い方に関する時間が、
座学として設定されていました。

その中で、
経営陣との昼食会と
懇親の時間が
設けられていました。

さらに、研修の中身として、
ITの会社なので、
プログラミングに関する講義と
実技演習の時間が設けられました。

新入社員歓迎会として、
役職者が参加する歓迎会も設定され、
全部で約1週間が
新入社員の集合研修として
設定されていました。

その後は、部門、部署に配属され、
プログラミングについてさらに学ぶ、
テスト作業を実地で行う、

コンサルティングについて
個別に勉強する、

などを経て、
徐々にプロジェクトなどの
実務に組み込まれ、
実務経験を積む、
という育て方が行われました。

 

先輩社員を追い越す

新入社員研修の内容を
ガラリと変えた年には、
11名の新入社員がいました。

大学院卒2名、大学卒7名、
専門学校卒2名です。

その時の新入社員研修の中身の前に、
研修の結果がどうなったのか、
という点を先に説明します。

1年後には、
実際のプロジェクトに
戦力として配置され、

1年半後に、
前年までの新入社員研修を
受けた先輩を追い越し、

プロジェクトのサブリーダーとして
活動する新入社員が現れました。

実際の活動内容が、
プロジェクトにとって
とても有効に
機能していたからであり、

プロジェクトリーダーや
プロジェクトマネジャーからの
評価が高いだけでなく、

プロジェクトの
お客様からも信頼され、
高い評価を得たいたからでした。

他の新入社員の数人も、
お客様からの評価が高いだけでなく、

部門の役職者から
実際の働き方や対応について
高く評価されていました。

新入社員の多くが、
1年半程度の間に、

ここまで戦力になるとは
今までなかったことだと
その会社の多くの役職者が
驚くことになりました。

それまでの先輩社員を
追い抜いてしまうことが起きるとは、
その会社の役職者だけでなく、
社長も役員も、
予想すらしていないことが
実際におきました。

では、実際にどの様な内容を
新入社員研修として行ったのか、
その点について触れます。

 

受講後の姿

今まで行ってきた

社長からの話、
会社全体の説明、
責任者から各事業の
具体的な内容の説明、

人事的な手続きの時間、
社会人マナーの時間、
社内で使用するPCの設定と
使い方に関する時間は、

どうしても必要との意見があり、
この時間はそのまま設けました。

社長や役員との懇親の時間や昼食会、
役職者との歓迎会も
そのまま行いました。

それ以降に、
この年、新たなカリキュラムを
組み込みました。

新入社員研修を受けることで、
社会人、その会社の会社人として、

業務に対して自ら考えることができる、
その考えを公表することができる、
改善や改良の内容を自分で考えることができる、
実現のために取り組むことができる

という点を実現するため
の内容を組み込みました。

 

新カリキュラム

そのために。

学生気分を変えてもらうため、
社会人とは、働くとは、
その会社の会社人として、

ということは、
どういう意味合いなのか、
という点を学ぶ時間を設けました。

座学だけではなく、
この観点について、
個人での考えをまとめる、
グループで検討する、
それぞれをプレゼンする、

プレゼン内容に対して
新入社員個々人の意見を述べる、

という時間を設けました。

次に、ある課題に対して、
自分たちの考えを
議論しまとめる時間を設けました。

課題には、正解はありません。

例えば、
スペシャリストと
プロフェッショナルの違いを課題にして、
グループで検討し、答えを発表します。

さらに、論理思考に関する座学と、
自分たちで解決課題を設定して、
論理思考を活用して
解答を導き出します。

発表し、それに対して、
質疑応答や意見を述べる場を
設けました。

発表の時には、
役職者や役員などが
同席することも可能にしました。

この様な集合研修の
カリキュラムを新たに加えました。

 

1年後まで

それまでは、集合研修の後は、
配属部門でOJTを行っていました。

しかし、その年は、
自分の配属先とは
別の2つの部署に2週間ずつ配属。

役職者に就けて、
役職者のかばん持ちの様な期間を
新たに設けました。

外部の人と会う機会が
役職者は少なくないので、

そこで名刺交換を
一緒にさせてもらう、

結構生々しい話の席に
同席するなどで、

仕事の現場を体感する機会を
設けました。

その後に、
所属部門に配属され、
実際の仕事をする様になります。

しかし。

これで新入社員研修が終わり、
というわけではありません。

配属先で、
どの様に学び、
自ら育つのかを
上司、先輩と計画させます。

具体的に、
何にどの様に取り組み、
どの様に育つのか、
を計画させ、提出させます。

そして、秋口に、
個別に実施状況の報告、
計画実施の障害と
計画内容の修正を行いました。

さらに、翌年の2月頃に、
研修と配属先での育成計画の結果、
1年間に取り組んだ実務を踏まえ、

自分ができる内容、
それを元に、
これから取り組みたい仕事、
業務について、

新入社員がそれぞれ
自分でプレゼンする機会を
設けました。

プレゼン内容については、
役員がその内容を聴き、
コメントする機会を設けました。

4月の1週間から10日程度の
集合研修だけではなく、

部門に配属したのちも
育成のための
フォローアップを行いました。

1年間の実務の内容や成果を
新入社員自らの成長と
つなぎ合わせる様にしました。

配属先で、
育成の計画を作るとか、

その実施状況を
フォローアップするとか、

プレゼンの機会を
1年後に設けるなど、

今までよりは
新入社員研修として、
手間がかかっています。

4月の1週間、10日、
集合研修をやっておしまい、
ではないからです。

しかし。

その結果は、
最初にお伝えした様に、

それまでの先輩を
あっという間に
追い越す社員が現れました。

追い抜かないまでも、
1年でここまで自分でやるのか、
という社員を生み出しました。

役職者が想像していなかった様な、
自分から仕事に取り組み、
問題・課題の解決に取り組む
新入社員がそこにはいました。

 

関係なかった

この様なことをお伝えすると、
先輩社員を追い抜いた新入社員は、
11名のうちの2名の院卒の人で、
もともとできが良かったからだろう、
と考える方もいらっしゃるでしょう。

手間をかけて
新入社員研修をやっても、

うちには院卒の採用は難しから、
そんな風にはいかないんじゃないか、
とおっしゃる社長、
経営者の方もいらっしゃるでしょう。

このIT系の会社の
11名の新入社員の中で、

1年半後に先輩社員を追い抜いたのは、
院卒でも大卒でもありません。

IT系の専門学校卒の社員です。

彼以外にも高い評価を得た
数人の新入社員は、
やはり院卒ではなく、
専門学校卒の方と大卒の方です。

こんな言い方は
失礼かもしれませんが、

大卒であっても、
著名な私立大学卒、
というわけではありません。

どんな大学卒かとか、
院卒だ、大卒だ、
というのはあまり関係ありません。

 

さて。

あたなは、手間をかけて
最初に社員を育てること
労力を割くのでしょうか?

それとも、
今まで通りの社員研修を行い、
社員が育たない、
できる社員がいない、
と嘆き続けるのでしょうか?

どちらを
あなたは選びますか?

答えは明らかだと思います。

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