経営理念を売上に活かす。朝礼での唱和に代わる方法

公開日:2018/09/22

更新日:2018/09/23


こんにちは。

売上と社員のやる気を一度に伸ばす事を支援する
ウィズスマイル降旗(ふるはた)です。

朝礼で、会社の企業理念を唱和する。
企業理念を社員みんなで読み上げる。
この様な光景を目にすることがあります。

このことに関する批判は多いです。
過激な批判をしているページが、
たくさん検出されます。

例えば、

  • 朝礼で毎朝社訓を唱和してる会社はロクな会社じゃない【ブラック企業】
  • 従業員に浸透しないから理念教育を阻害している
  • 社訓を唱和する滑稽な会社
  • 社是・社訓は朝礼で唱和するだけでは意味がない。
  • 洗脳だ!

など、ボコボコに批判されています。

批判は多々あると思いますが、
2つの重要な点が置き去りになっています。

一つは、朝礼で経営理念を
唱和することに効果がない理由
この点を明らかにしておくと、
同じ轍を踏むことがなくなります。

二つ目は、経営理念の唱和によって
実現したかった状況を作り出す別の方法。

今まで批判だけで忘れられてきた2つの点、
唱和に効果がない理由
望む状態を実現する方法
を今回ご紹介します。

経営理念の唱和で実現したいこと

経営理念を毎日の朝礼で唱和することで、
経営陣が実現したいと考えている状態は、
どのようなことでしょうか。

少なくとも、
経営理念を単純に唱和させている
訳ではないはずですから。

実現したい状況は、

  • 経営理念を社員が理解する。
  • 経営理念の内容ににそった行動を社員がする。
  • 上記2点によって、経営理念が売上などの成果を生み出す

実施している会社では、
このように期待しているでしょう。

実際のところ、
朝礼で毎朝、経営理念を唱和すると、
少なからず実現に近づいているのか、
というと、現実は異なります。

経営理念を唱和しても売上は変わらない

経営理念を毎日の朝礼で唱和している
会社の経営者の方の口からでる言葉。

それは、、、

「毎朝、企業理念を唱和していても、
社員はちっとも中身を理解しない。」

「企業理念を唱和をしても、
(唱和をする以前と比べて)
売上は伸びない。」

「(企業理念の)中身を暗記して、
空で言える社員がたくさんいるのに、
実際には何も変わらない。」

このような事をおっしゃる経営者の方。
少なくありません。

やらせている経営者の多くの方が、
経営理念を唱和しても、
何も変わらないことを実感しています。

毎朝の朝礼で経営理念を唱和することに
批判的な方は、

「効果がない事が実感として分かっているなら、
社員からの受けも悪い事もあるし、
さっさと唱和を止めればいいのに」

との意見が出るでしょう。

経営者の方は、実感では、
効果が薄いことは分かっているのですが、

毎日の朝礼での唱和に代わり、
期待した効果をもたらす手段がわからないので、
止めるに止められない、
という場合もあります。

経営理念の唱和が売上に影響しない原因

なぜ、経営理念を朝礼で唱和しても、

  • 経営理念を社員が理解する
  • 経営理念の内容ににそった行動を社員がする
  • 上記2点によって、経営理念が売上などの成果を生み出す

ことが実現しないのでしょうか?

企業理念を暗記までしているのに、
なぜ社員の行動が変わらないのでしょうか?
なぜ売上に変化が生まれないのでしょうか?
なぜ効果をもたらす事がないのでしょうか?

企業理念を唱和する事になっているから、
みんなで唱和する。

その場にいるから唱和しているだけ。

毎日企業理念を唱和しているから、
覚えてしまった。
それを口にしているだけ。

朝礼でやることになっているから、
致し方なく唱えているだけだからです。

企業理念を唱和する事が、
惰性でおこなわれているからです。

当然。

唱和している企業理念の内容が、
社員の考えや行動に反映されることはありません。

経営理念の唱和は「門前の小僧」と同じ

門前の小僧、習わぬ経を覚え
ということわざがありますね。

毎日、和尚様が唱えるお経を聞くうちに、
教えていないお経を小僧が覚えて、
唱える様になるわけです。

しかし、小僧はお経の意味が分かりません。

唱えることはできても、
お説教をする事も、
仏事をおこなうこともできません。

小僧さんができることは、
暗記してしまったお経を、
そらんじる事だけです。

檀家の人達にとっては、
自分達が知らないお経をそらんじるので、
すごいなぁ〜とは言うでしょう。

でも、お説教をしてもらおうとは、
思わないですよね。

いや、、、最初はちょっと、
お説教したらどうなるか?
なんて、半分興味で思うでしょうね。

でもですよ、
お説教をさせても説教にならないでしょうから、
次からは絶対に頼まないでしょうね。

同じ様に、法事や葬儀などの仏事を、
この小僧さんに執り行ってもらおう、
とは思わないでしょう。

そらんじる事ができても、
何も生み出さない、
何も変わらない、
ということですね。

経営理念を唱和できても九九が使えないと同じ

あなたの小学校時代を、
思い出してくださいね。

かけ算の九九を覚えましたよね。
繰り返して言っているうちに、
リズムも手伝って覚えますよね。

これ、算数のかけ算で使う、
どうやって使うのか、
ということがわかっているから、

覚えた九九を、
計算で役立てることができます。

桁数の多いかけ算や、
割り算に活用することができます。

暗記しようとしている事が、
かけ算の九九で、
どうやって使うか判らなければ、

例え覚えてリズミカルに言えたとして、
どうでしょうか?

役には立たないでしょう。

この2点と同じことなので、
経営理念を唱和をすることには、
意味も効果も薄いということです。

唱和に代わり経営理念が売上に影響するポイント

経営理念の唱和によって実現したいこと。

それは、次の観点。

  • 経営理念を社員が理解する
  • 経営理念の内容ににそった行動を社員がする
  • 上記2点によって、経営理念が売上などの成果を生み出す

特に、3番目です。

経営理念が、最終的に売上増などの、
成果を生み出すことです。

今のある”企業理念”を行えば、
売上増などの成果に本当につながるのか。

この観点が明らかになっているから、
この後の議論に意味がある点はわかっています。

それはそうなのですが、
その観点での”経営理念”の中身については、
別の機会に譲ります。

それには、
経営理念を使う場所と使い方。
これがポイントになります。

経営者のあなたが求めているのは、
習わぬ経を唱える寺の小僧、
リズミカルに九九を唱えるだけの子供、
でしょうか?

違いますよね。

社員が、企業理念を用いて、
売上増加などの成果を生み出すためには、

企業理念の中身を、
どの場面でどうやって使うのか。
これが判っている事が重要です。

企業理念を使う場面と使い方を、
社員が判っているならば、
覚えている事は重要ではありません。
そらんじる事はどうでもよいことです。

企業理念を実際に使って、
売上増加を実現してくれれば良いことです。
社内に変化をもたらしてくれれば良いことです。

企業理念をどの場面でどう使うか?
さらに突っ込んで言うと、
企業理念の中身をどの場面でどの様に使うか?
ということです。

これを明らかにすることがポイントですよ。

売上に影響する経営理念を使う場所の見つけ方

どうやるとこのポイントを逃さないでしょう。
手順は次の通りです。

【手順1】
まず、経営者のあなた自身で、
企業理念の中身を、
どの場面でどの様に使うのか、
考えてくださいね。

【手順2】
企業理念の使い方、使う場所として、
あなたが考えた内容を書き出してください。
考えただけでは忘れてしまいます。
必ず書き出し低くださいね。

【手順3】
書き出した内容を元に、
あなたが考えた場面で、
企業理念の中身を役立てるために、
どうやれば良いのか?
やり方を考えてください。

【手順4】
手順3のやり方を、
社員がおこなう様にするには、
どうすれのかを考えてください。

【手順5】
どうやって社員に続けさせるか?
その方法を考えてください。

そして、実践です。
実践して、結果を見て、
やり方に修正を加えてくださいね。

まずは、手順1と手順2をやって、
書き出した内容を眺めてみてくださいね。

企業理念をどの場面でどう使うか。

企業理念を毎日唱和することが、
その中にあるでしょうか?

ないと思います。

まとめ:唱和に代わり経営理念を売上に活用する

手順1から手順5までを行うと、
気づきがあると思います。

どの場面でどのように使うか
を考えると、

どうやれば、
売上増なのどの成果と
経営理念を関係付けられるか、
見えてくると思います。

経営理念は、朝礼で唱和をしない限り、
日常、日の目を見ることはありません。

HPに記載されていたり、
オフィスの壁に張り出されている
かもしれませんが、
誰も気にも止めません。

どのような場面で経営理念を持ち出し、
どのように活用すると、
成果・結果に繋がるのでしょうか。

それには。

日々、経営理念を持ち出す
必要があります。

事あるごとに、経営理念を持ち出し、
経営理念を問いかける必要があります。

何かをやろう、
何かに取り組もう、
ということになったら、

それが経営理念に沿っているのか
経営理念に基づいているのか、
それをチェックし、確認することです。
参照:経営理念を事業の成果につなげる使い方

それを社員に任せようとして、
毎朝の朝礼で唱和させているので、
うまくいかなくなっているだけのこと。

戦略を検討するとき。
計画を立てるとき。
施策を考えるとき。

常に、経緯理念に沿っているのか、
経営理念に基づいているのか。

それを、関係する人を巻き込んで、
チェックし、確認します。

毎朝の朝礼で唱和して、
経営理念との整合性のチェックや確認を
社員の自主性に任せるのではなく、

実際の作業、業務プロセスとして、
組み込んでしまいます。

そうすれば、経営理念を唱和してもしなくても、
経営理念を成果につなげることになります。

社員が経営理念を意識するようになりますし、
実体験として、理念の意味を体感できます。

本来、経営理念お昭和で実現したかった世界が、
本当に実現するようになります。

あなたはどの場面で、どのように、
経営理念を活用するのか、
手順に沿って考えて見てください。

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