事務処理でもルールを守らせる方法:社長の経営講座

公開日:2020/11/12

更新日:2020/11/16


こんにちは。

売上と社員のやる気を一度に伸ばす事を支援する
ウィズスマイル降旗(ふるはた)です。

会社には、業務上、
あるいはコンプライアンスの観点から、
守ること、満たすべきことがあります。

実際に身体を動かす様な作業の場合、
どの様な観点が必要なのか、
ルール、決まり事、標準が守られない理由:社長の経営講座
のなかであなたと共有しました。

その内容をご覧になった方から、
次の様な質問をいただきました。

=== 以下抜粋 =====

こんにちは。

毎回、日頃気づかない切り口で
説明くださり、
具体的な対応内容もあるので、
いつもとても参考になります。

ありがとうございます。

こちらこそ、
ありがとうございます。

「ルール、決まり事、標準が守られない理由:社長の経営講座」
の内容に関して質問があります。

倉庫の様な作業の場合、
そこでのルールや標準作業を
守る様にするためには、

手順だけでなく、
そこでの動作を定める必要がある、
という点はなるほどと思いました。

一方、事務作業などの場合、
動作と言われても
あまりピンときません。

何か参考になる内容が
ありますでしょうか?

=== 抜粋 終わり =====

という質問です。

というわけで、
今回は事務処理の様な場合、

そこでのルール、決まりごとを
どうすれば守られる様になるのか、
という点をあなたと共有します。

【今回の内容の動画】(動画再生時間:14分00秒)

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承認をお願いします!

あなたの会社にも
稟議書があると思います。

稟議を起案し、回覧する書類が
稟議書ですね。

では、稟議とは何か、です。

これは調べれば直ぐにわかります。

稟議とは、

契約や物品購入などの
所定の重要事項について、
主管者が案を作って関係者にまわし、
文書で決裁・承認を得ること

を指します。

さて、ある会社で
実際にあった話です。

稟議書があります。

起案日・申請日
起案者の所属
起案者
起案内容
承認欄(承認日、承認者)

この様な記入欄で構成されます。

総務などの管理部門が
区分様に決済番号などを
記入する欄を
この他にも設けています。

この会社では、
数十万円の購入や
外部委託契約の場合、

一般職が起案し、
その部門の課長、部長が承認し、
さらに本部長が承認、
そして取締役の最終決済が必要です。

取締役の決済が終了した
ある数十万円の購入稟議を
いくつか見る機会がありました。

起案内容の欄には、
「◯◯の購入をしたいので、
 承認をお願いします」
とだけ記載されていました。

そこに見積書が添付されているだけです。

これで、
役職者の承認を得て、
取締役の決済になっていました。

社長、経営者のあなたは
この様な稟議書を見て、
どの様に思うでしょうか?

 

読み取れません。

稟議というものは、
書面によって起案し、
それを承認、決済する仕掛けです。

書面を用いずに、
ワークフローの様な
ITシステムを使ったとしても

それは紙の書面で行うのか、
電子書面と電子決済を行うのか、
という手法の違いだけです。

文書を持って起案し、
承認、決済をするということは、

稟議の文面を読めば、
承認、決済に必要な情報が、
そこから読み取れるということです。

承認、決済の判断を
するだけの中身が、
稟議の文面の中にある、
ということです。

先ほどの購入に関する稟議の文書
「◯◯の購入をしたいので、
 承認をお願いします」の場合、

なぜそれが必要で、
どの様な経緯で
その購入をすることに至ったのか、

という内容が先ほどの文面から
読み取れるでしょうか?

難しいと言わざる終えません。

確認せずに承認!?

稟議をいきなり起案せずに、
事前に根回しをする、
ということはあるでしょう。

稟議書が来る前に、
承認、決済する人は
その内容を事前に聞かされていて、

「承認、決済が必要だから
 稟議書を起こして」ということで、
稟議がなされたかもしれません。

だから、稟議書がきた時点で、
承認、決済する人は、
「あぁ、あの話か」と
その時はわかったかもしれません。

しかし、それだけのことです。

根回しの段階で、
購入の理由は聞いていたとしても、
なぜその金額で、
そこからの購入に至ったのか、
ということまで
聞いていたとは限りません。

先ほどの稟議の文面で承認、
決済をしたということは、

先ほどの様な内容を
よくわからずに承認、
決済をした、ということです。

ある意味、
「私はろくに確認もせずに、
稟議書が回覧されて、
額面も大きくないし、

承認、決済権限があるので
それを行使しました」
という記録が残されるだけです。

なんとも無責任なことだ
と社長、経営者のあなたは
考えるのではないでしょうか?

書類保管の意味もない

文書、文面に起こすということは、
承認、決済後にその内容が
保管されるということです。

後々、承認、決済された
稟議の文面をみれば、

どの様なことが起案され、
なぜそれが必要で、
どの様な経緯でその内容に至り、

誰がどの様な理由をもとに
承認、決済をしたのか
検証ができるということです。

先ほどの様な
「◯◯の購入をしたいので、
 承認をお願いします」では、
検証をすることも
容易ではありません。

購入の稟議がなされ、
承認、決済され、
実際の購入がされただろう
ということがわかるだけだからです。

背景も理由も、
購入による効果もわかりません。

購入そのものの良否を
評価、判断することも難しい、
ということです。

保管する意味合いが
薄れてしまっています。

一度でも承認されると

稟議の中に記載されるべき事項が、
なぜ記載されないのか。

購入などを起案し、
承認、決済を受ける際に
必要となる事項、内容が、
なぜ抜け落ちてしまうのでしょうか?

あなたがすでに気づかれた様に、
稟議などの申請内容に記載する事項、
決まり事だろうことが、
暗黙の事柄になっているからです。

誰も稟議などの内容として
記載する事柄を
教えることをしないからです。

それに教えたとしても、
「稟議内容」と記載された欄があったとしても、
根回しなどをしていれば
詳しく書かなくてもわかるだろうと

「◯◯の購入をしたいので、
 承認をお願いします」
で済ませてしまうからです。

その様な内容稟議で
一度でも承認、
決済を受けてしまうと、

「これでいいんだ」と
それ以降、簡単な内容を記載して
済ませてしまうからです。

さらに。

承認、決済する役職者も、
稟議の意味合いを
わかっているわけではありません。

「◯◯の購入をしたいので、
 承認をお願いします」の様な内容でも
自分がわかれば承認、
決済をしてしまうからです。

守らせるには・・・

では、教えても難しいとなると、
どうやって稟議に必要な内容を
漏らさず書くという
ある意味 ルール、
決まり事が守られる様に
なるのでしょうか?

稟議内容を書き込む欄に、
記入する事項を
事前に設定しておくことです。

「稟議内容」の記入欄に
例えば、

1)承認、決済を申請する稟議事項
2)稟議事項が必要な理由、背景
3)稟議決裁によって得られる効果
4)相見積もりの状況と選択理由
5)相手に関する事項
6)稟議事項に関するリスク、デメリット、注意事項
7)その他報告しておく事項

と記載しておきます。

事項に対する内容がない場合は、
「該当事項なし」
と記載すると定め、
このことも記載しておくことです。

記載されていれば、
考えてでも、
その内容を記入しよう
とするでしょう。

対象事項がないからと、
項目を削除して、
書かずに済ませることも
できません。

承認、決済する側も、
該当する内容を読むことで、
稟議事項の内容を
詳しく知ることができます。

事前に根回しされていた事項でも、
内容を詳しく知ることができます。

その内容を持って承認、
決済をすることができます。

その記録が残るので、
後日、稟議内容の実施により、
どの様な状況になっているのかを
検証することもできます。

ルール、決まり事、標準が守られない理由:社長の経営講座
で取り上げた倉庫業務の様な場合は、

手順だけでなく、
誰もが行える様に動作も
定めておく必要がありました。

身体を使う作業ではなく、
事務処理の様な場合は、

処理内容を詳しく
事前に設定しておくことです。

事務処理をするときに、
処理内容がわかる様に、
書面などに記載して
設定しておくことです。

今回取り上げた稟議書の場合は、
よくある稟議書の雛形書式の様に

「稟議内容」の欄を、
フリーで書き込める様に
ただ大きく用意するのではなく、

どの様な内容を記入するのか、
記載した稟議書面を
用意することです。

書面などへの記載内容、
記載事項を設定し、
明示しておくこと。

これが手順に加えて必要になる、
作業における動作や操作に当たる内容です。

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