成果のために手元に●●を置き、常に見ること:社長の経営講座

こんにちは。

売上と社員のやる気を一度に伸ばす事を支援する
ウィズスマイル降旗(ふるはた)です。

今まで四回に渡り、目的、目標、計画、施策。

このそれぞれがどの様な関係性があり、
どの様な観点に注意し実施すると
経営や事業の成果、結果に
つながるのかという点を
あなたと共有しました。

今回はそのまとめです。

まだそれぞれの内容を
ご覧になっていない方は、
関連のURLを用意していますので、
そちらから事前にご覧になってください。


【第1回】
経営・事業における「目的」の重要な中身。これがズレているから成果につながらない:社長の経営講座
内容の動画(19分23秒)

【第2回】
成果につながらない重大な理由は「目標」のミス:社長の経営講座
内容の動画(19分31秒)

【第3回】
「計画」作りはミスばかり 当然、成果につながらない:社長の経営講座
内容の動画(22分28秒)

【第4回】
「施策の実施が成果にならない決定的2つの理由:社長の経営講座
内容の動画(20分1秒)


目的。目標。計画。施策。

これらをどの様に日頃の経営や
事業の業務の中で使うと
より経営、事業の成果、結果につながるのか。

この点についてあなたと共有したいと思います。

中期の視点で策定

目的。
目標。
計画。
施策。

それぞれが
どの様な関係性があるのか。

どの様な観点が重要になるのか。

今まで四回に渡り、お伝えしました。

一般的に、
今までよく行われている
経営あるいは事業における目的、
目標、計画、施策は、
どの様になっているのかということです。

多くの場合、目的、目標は
中期経営計画、
中期事業計画などを作る時に
考えられる場合が多いです。

今から三年後、
あるいは五年後の様な
長いスパンの中で

どの様な姿を実現し、
そのために毎年、
どの様な目標を辿るのか。

この様なことの検討が
行われています。

三年先、五年先の話ですから
大抵三年ぐらいのスパンで
検討を繰り返しています。

一回検討して、
三年ぐらい後に見直しをして、
更にその先の三年について
検討するようなことをやります。

多くの場合、
中期経営計画などを検討し、
例えば、三年後の姿を作ります。

社内で承認をされます。

それで一度、その部分は
終わりとなります。

年度ごとの検討

そして今度は年度計画が始まります。

けれどもこの時には、
中期経営計画を作った
初年度こそ目標を見て、

来年度、今年度は
この目標だから
その目標を達成するために
計画を作ろうとなります。

しかし翌年、
中期経営計画、中期事業計画の
目標の二年目を見ると、
すでに前年の成果から
外れています。

目標に到達していない。

初年度の目標も
達成できていない。

この様な場合が多いです。

その結果、中期計画の目標を
ほとんどふっ飛ばして、

前年の成果からその前年の成果に
10%増しぐらいの数字目標は
達成できるとか、

周囲の環境が
この様に変わっているから
この様なことを
新たにやった方が良い。

この様なことを突っ込んでくる形で、
その翌年、あるいは
その年の目標を作る
という場合が多いです。

そしてこの年度計画は
期の始まる期初まで、
あるいは年度の始まる前。

三月末ぐらいまでに
おおよそ固めて
社内で承認を得る訳です。

承認を得ると
それぞれ実施する
担当部門に落とし込まれ、
施策に展開され、
施策を実施することになります。

この様な形で進みます。

常に参照されるべき

しかしながら、重要な点が
完全に欠落をしています。

前回までにお話をしたように
「目的」があり、
その「目的」を達成するために
辿る段階として
「目標」が設定されます。

それぞれの年、
各段階の「目標」を実現するために
それぞれの「計画」が
できあがります。

「計画」の中身を
具体的に実施する内容として
「施策」ができます。

ということは、
「計画」を検証する段階では
常にその上位にある「目標」、「目的」が
参照されなければならない
ということです。

施策の結果を評価するためには、
「計画」は常に
参照されなければならない、
という関係にあります。

予実対比をする

現実はどうでしょうか?

施策を行い、その評価をする際、
多くの場合、計画の全体像は
ほとんど使われません。

毎月、四半期、半期ごとに
実施した内容がどの様なことで、
その実績がどうだったのか。

このことの検証は、
よく行われています。

経営会議、事業会議とか
マネジャー会議などで
検証されています。

その際に使われているのは
年度計画の中にある
数値目標の部分。

売上予算が幾らだとか
利益予算がいくら
というものがあり、
それが部門ごとに
分解されています。

多くの場合
エクセル表があります。

予算に対して
実績数字がどうだったのか。

この点を見る場合が多いです。

そしてその差異が
どうして生じているのか。

その差異を
どの様に挽回するのか。

この様な事を議論し、
会議が終わる場合が多いです。

評価・チェックされない

そうすると何が起きるでしょうか。

差が生じた時に
その差を埋めるために
新たな施策をやる様になります。

この施策が本来の計画、
あるいは目標、目的を
実現するために
プラスに働いているのかどうか。

この点を誰も検証していません。

もちろん数字目標を達成することは
重要な観点ですが、

何かをやる以上は
それが本来の計画のこの部分を
実現することに適している。
適合している。

更にはその上の「目標」、
あるいは「目的」を
実現するために適合している
ということは、
重要な要素になるはずです。

しかし多くの場合、
ほとんどその点は検証されません。

さらに言うと、
年の計画の中で
検証されない訳なので、
当然、中期計画の中で
検証すること。

要は「目的」、「目標」と
適合しているのかどうか。

このことの検証は
一切行われない訳です。

日の目を見ない

これがなぜ起きてしまうのでしょうか。

中期計画を作ったとします。

中期計画が社内承認されると
それでOKになります。

その後、その中期計画書が
どうなるかというと
誰かの机の奥深くや
ロッカーのどこかにしまわれ、
二度と見られることは
ほぼありません。

社長が時々、パラパラ見ることは
あるとは思います。

では役員、管理職、マネジャー、
あるいは一般社員が、
(中期計画)を気にして見るのか
となるとほぼ見ません。

見ない中で新たな施策を考え、
実施する訳です。

では同じ様なことが
「計画」になるとどうでしょうか?

年度計画は、
先程お話ししたように
期初、あるいは
年度の始まる前までに
おおよそ作られています。

その結果を社内で承認します。

承認された後どうなるでしょうか?

先程、毎月あるいは
四半期、半期で
検討する内容として挙げたように、

その(計画)中の
予算と実績の部分である
エクセル表だけが抜き出されます。

そして、
予算に対して
実績がどうだったのか。

だから差額が
どのくらい出ている。

これはまずいとか
まずくないとか、という議論を
する場合が多いです。

その予算数字等々を
作り出している
大元の計画の内容。

ここを見ることはほぼありません。

先ほど言ったように
社長なり役員が
ぱらぱら見ることは
あるとは思います。

では日々の中で。

毎日施策を考える時。

あるいはその施策の結果を
評価する時。

この様な日々の活動の中で、
管理職や社員たちが
その計画書を見て
「あっ、この部分は
 適合している」とか、

「この部分は
 うまくいったから
 続けた方が良い」とか、 

「あの部分が
 まだ足りてないから、
 こういう施策を
 次ぎ考えよう」
ということを
やっているでしょうか。

まずやりません。

ですから、
中期計画を作る、
年度の計画を作り、
「目的」、「目標」を
達成しようとしても

そこに結果として
つながるのかどうかよく分からない。

そのために、
何も変えることができない。

この様な状況になってしまう訳です。

再び、常に見るもの

すから、私たちが日頃
気を付けなければ
ならないことは何かといえば、

中期計画、
年度計画を作ったならば、
それを社長や役員の一部だけが
いつも手元に置いておくだけ、
それをよく見る
というだけではなく、

管理職や一般社員も
常に自分の横に置いて、
何かあったら
それを見返すことが必要です。

その様な予実対比、
計画に対して
どのくらいの実績なのかを
検証・検討する時には、
必ず誰もが「計画(書)」を見る。

検証する「計画」と
合ってるのか合ってないのか。

計画内容を実現することに
私たちは取組もうと
しているのかどうか。

この点の検証が必要です。

中期計画、年度計画を作ったのならば、
中期計画ならば「目的」、
「目標」が書かれ、
更にその中に
施策として書かれていること。

年度計画でいえば、
「目標」と「計画」が連動し、
更にその計画の中身として
記載されている書面。

これは一社員まで含め、
常に見られる状態に
しておく必要があります。

新年の抱負と似ている

常にそれを見ることを
習慣づける場が必要です。

しかし先程から申し上げているように
作った計画はどこかに保管され、
ほぼ見られることがなく、
その一部分である
予実管理表だけが抜き出され、
見られています。

したがって実際に取組んだ内容が
私たちが目指している世界を
実現することに役立っているのか
よく分からないです。

やっていることを
続けて良いのかどうかも
分からないですし、
今までやっていることを
変えることにもつながりません。

その結果、施策には
いつもいつも取組んでいるのに、
経営、事業における成果、結果に
つながっていると
なかなか感じられない。

よく分からない。

この様な状況が
繰り返されてしまうわけです。

この部分を打破しなければ、
どんなに良い計画、良い施策、
良い目的、良い目標を
作ってたとしても、
そこにたどり着くには程遠いです。

この点で分かり易い例として、
皆さんはお正月、
新しい年の始まり、お正月に
その年の計画を立てたり
今年はこの様な事を実現しよう

ということを
考える機会があるでしょう。

それでは、その内容を
常に気にしているかとなると、
ほぼそんなことはないと思います。

その点を避けるために、
書き出し、それを例えば
よく見るノートに貼り、
毎朝見るようにして、

「そうだ。今年はこれを
 実現しようと思ってるんだ」、

「今私がやろうとしていることは、
 この実現に
 つながるのだろうか」、

「これを実現するためには
 これをやらなければいけない。
 けれどもまだできていないから、
 今日から取組むように考えよう」

ということをやらない限りは、
最初に掲げた内容を
実現するところには
つながらないことは、
あなたは、よくお分かりに
なってると思います。

これはプライベートな話だけではなく、
企業においても同じです。

一回作り上げた「目的」、「目標」、
「計画」は、作った段階、
そしてそれを社内で
承認をしたら
終わりではありません。

それを常に自分たちが参照し、
日頃の経営、事業の業務を
行う時のべース、大元に
なるものとして
使わなければなりません。

その観点で使えているのかどうか。

この部分はよく検証を
する必要があります。

もし充分に使われていないのならば、
今すぐにでも
一般の一社員まで含め、

「こういう計画書を常に見なさい」
と言わなければいけないですし、

見られる状況に
しなければならないですし、

さらには会議等々で
例えば、施策の状況を確認するとか
新たにある施策のことを検討するとか
あるいは、
施策の実施評価を検討する時には、

必ず計画書を脇に置き、
それを参照して、
「本当にこの部分は
 その施策で実現できるのか」

あるいは、
「施策を実施したけれども
 どの部分が
 実現できる様になったのか」
ということは
検証しなければなりません。

この考え方が、「目的」、「目標」、
「計画」、「施策」を作り、実施する時には
とても重要になる
ベースになる考え方です。

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