リーダーとして根本に必要なこと:社長の発想・考え方(5)

こんにちは。

売上と社員のやる気を一度に伸ばす事を支援する
ウィズスマイル降旗(ふるはた)です。

社長、経営者として
知っておいた方がプラスになる
根本の考え方、判断基準を

兵法書や戦略書、帝王学や
将としての心得などから紐解き、
マネジメントに活かすための第5回目です。

前回、情報、データの扱いについて
指揮官、リーダーの立場があったので、
今回から、リーダーについて触れます。

【今回の内容の動画】(動画再生時間:12分1秒)

(BGMには、音楽素材MusMusの楽曲を使用しています)

【前回までの内容】
戦略を学び活用する意味:社長の発想・考え方(1)
内容の動画(下の画像をクリック:10分08秒)

成果は上下で合わせ手に入る:社長の発想・考え方(2)
内容の動画(下の画像をクリック:9分02秒)

成果のために最初に決めること:社長の発想・考え方(3)
内容の動画(下の画像をクリック:9分17秒)

成果を得るための情報の扱い方:社長の発想・考え方(4)
内容の動画(下の画像をクリック:10分47秒)

「統帥綱領」とは

今回取り上げるのは、
「統帥綱領」からです。

まず、統帥綱領とは何か、です。

これは日本陸軍の将官と参謀のために
軍隊を指揮、統率するための
根本となる骨組みを記したものです。

作戦実行のための
実践的な指導書の位置付けです。

統帥綱領を読めば、日本軍の
作戦計画や戦法などの重要機密が
わかるものです。

そのため実際には、
機密性の高いものです。

これらの書は、
日本古来の伝統、
日清・日露戦の経験、
第一次大戦の教訓や
軍事書の粋を加えて
構成されたものとして、

日本人の体質に
最も適した兵書と言えるでしょう。

その観点では、
経営を行うトップ、
上位の役職者にとっても
活かすことができる内容が
少なくない、と言えます。

 

リーダーの価値

統帥綱領には、

「将師の責務は
あらゆる状況を制して、
戦勝を獲得するにあり。

いかに優秀なる将師も
敵に勝つ事ができないものは
将師としての価値なし。

故に将師に欠くべからざるものは、
将師たる責任感と
戦勝に対する信念なり」

と記されています。

「将師としての価値なし」とは
なかなか厳しい指摘です。

表現上の問題はあるとはいえ
ポイントは、

目的と目標を実現するには
将師の責任感と
実現に対する信念が必要であり、

いかに優秀で頭が良く、
体力に優れていても、

この二つの要素、
責任感と信念が欠けると、
将師たり得ないという事です。

裏返していうと、
責任感と信念が失われた瞬間、
将師の価値は消失する
ということです。

このことは、そのまま、
経営、事業における
役職者、リーダーに当てはまります。

 

リーダーは持っているか?

これは、経営に携わる者、
社長、経営者はもちろん、
役員、上位の役職者には、

経営、事業の目的と目標達成に、
責任と信念が必要だということです。

責任をどのように理解するか、
という点はありますが、
もう少し踏み込んでいうと、

経営・事業の目的と目標を
達成することに、
信念が必要だ
と読み取れば良いでしょう。

この信念の背景には、
信ずるに足るだけの
熱意、情熱が必要になることも、
お分かりいただけると思います。

今回取り上げた「統帥綱領」では、
目的と目標の達成に、
将師、リーダーは
責任と信念を持つべき
と指摘しています。

経営・事業に置き換えた時、
あなたの会社の役員、
上位の役職者は、

経営・事業の
目的と目標実現に、
責任と信念を
持っているでしょうか?

経営・事業に熱意と
情熱があるでしょうか?

いかがですか?

 

◯◯の中の人でした

お金儲けや会社を大きくすることに
熱意をもっている方は、
たくさん見てきました。

事業の内容、事業そのもの、
その事業をおこなう器としての経営に
熱意をもっている方には、
実際のところ
あまりお会いしたことはありません。

お金儲け、会社の拡大は
悪くはないですが、
行き詰まり、つまづき易いです。

会社の売上規模ばかりを追い求め、
M&Aを繰り返し、
数百億の収益から一転、
百億近い赤字に半年で下方修正した
会社の中の人だったことがあります。

会社の売上拡大を追うばかり、
不適切な販売、資本政策で
債務超過、上場廃止に追い込まれ、

多くの有能な社員が流出した
ある業界のトップ企業の中の人
だったことがあります。

他にも同じ様な状況を
いろいろ見てきました。

どれもこれも、
事業そのものに熱意を持ち、
実現に責任と信念をもっているわけ
ではありませんでした。

それっぽいことは言いますが、
結局マネーゲームを
していましたよ。

事業そのものの実現に
熱意、責任と
信念を持っているとは
全く見えませんでした。

ただ経営をし、
お金を儲け、
会社を大きくすることばかりでした。

その結果が、
数百億の収益が、
一年経たずに一転、
百億近い赤字に転落。

上場し伸びていたのに、
一転、上場廃止に追い込まれ、
多くの有能な社員が流出。

一代で築き上げた会社が
外部資本に乗っ取られ、
社長自らが退任です。

「たら」、「れば」が
好ましいとは思いませんが、

事業の中身を実現することに
真剣に取り組んでいたらならば、
さらなる発展を
していたかもしれません。

優秀な社員は
そのまま仕事に
励んでいたことでしょう。

そこでの思い違いが、
会社を滅ぼし、
社員とその家族の生活を破壊し、
お客様に多大な迷惑を
与えてしまいます。

私自身が「中の人」として、
それらを実際に見て、体験する機会に
遭遇したのでした。

 

都合よくなりません

経営に携わる者、
社長、経営者、上位の役職者、

これらの方が、
事業そのものの中身の実現に
熱意、責任と信念を持つことが、
実際のところは重要だと考えます。

では、日頃、会議などをやり、
仕事をしていれば、

上位の役職者は、
責任と信念と熱意を持つか、
というと、どうでしょうか?

あなたも既にお分かりの様に、
自分たちで自主的に
責任、信念、熱意を
持つ様にはなりません。

では、機会を設けて、
責任、信念、熱意を
持つことの重要性などを
伝える様にしたらどうでしょうか?

意識をしてくれるでしょうか。
重要だから自分から
責任を持とうとか、
熱意を持とうと考えるでしょうか?

残念ながら、
その様なことは起こりません。

責任や信念、熱意を持って、
日々の仕事、業務に
取り組む様にはなりません。、

あなたは既に、
このことも良くお分かりだと思います。

 

相手が変わる方法

事業に対する責任、信念、熱意、

事業をおこなう器としての
経営に対する責任、信念、熱意を

経営に携わる方、
上位の役職者に発揮してもらう。
意識し実際に行動してもらう。

そのためには、
意図的な方向づけが必要です。

ただしそれは、
先ほどお話しした様に、
伝える、話すことではありません。

なぜならば、信念や熱意が、
話すことを通じて
相手に起こることは
ほとんどあり得ないからです。

余程話が上手な人でなければ、
相手に信念や熱意を
持たせることはできなからです。

この点も
お分かりいただけると思います。

話を聞いて感動や感激はしても、
そこから信念や熱意に結びつき、
しかも継続して常に発揮できる、
行動に結びつく

などということを経験したことが
あなた自身ないでしょう。

あなたの周囲でも、
その様な話に
遭遇することはないでしょう。

では、どうすると、
意図的に方向付をすることが
できるのでしょうか?

それは、
本人に考えさせることです。

事業や経営について、
どの様な世界を作るのか、
なぜそれが必要なのか、
という事業の目的を

自分で、自分たちで考え、
導き出させることです。

自分で考え、
答えを導き出すので、

意識をする様になります。
実際の行動につながります。

事業の目的の実現に
信念や熱意を持てる様になります。

この点を外して、
責任だ、信念だ、
そこに価値があるとなっても、
どうしようもありません。

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