一方通行の考えでズレる!:思考の落とし穴(7):「考え方」基礎講座

こんにちは。

売上と社員のやる気を一度に伸ばす事を支援する
ウィズスマイル降旗(ふるはた)です。

ビジネス、経営、事業など仕事を行う時に
考える際の基本に当たる内容、
ハマりやすい思考の落とし穴と
その回避方法をお伝えする第7回目です。

【今回の内容の動画】
(動画再生時間:15分11秒)

(BGMには、音楽素材MusMusの楽曲を使用しています)

因果関係から原因を導き出し、
解決策を講じているのに、
結果に変化が出ないことには
3つの理由がありました。

前回は1番目、
原因に手段を設定してしまうと、

2番目、
やっていないことをやれば
結果が変わると考えてしまう、

についてあなたと共有しました。

【前回の内容】
原因がズレている:思考の落とし穴(6):「考え方」基礎講座
内容の動画(下の画像をクリック:10分45秒)

今回は3番目の理由を
あなたと共有します。

今回の内容は、
「考え方」基礎講座、
思考の落とし穴の第2回「かたよる因果関係」
とも関係する内容です。

 

原因は何かと考える

前回、事例として
社員が定められたやり方を
やらないことについて
取り上げました。

その原因として、
社員が定められたやり方を
知らないことを挙げました。

前回は、この原因、因果関係が
正しいかどうかは、
触れませんでした。

3番目の理由は、
この因果関係、
原因の関係性に関連します。

私たちは因果関係を考える際、
この結果をもたらす原因は何か、
と考えるでしょう。

今回扱っている事例では、
社員が定められたやり方を
やらないのはなぜか、
と考えることでしょう。

その考え方を行うことで、
定められたやり方を
社員が知らないからだ、
との原因を導き出します。

知らないことが原因なので、
解消するために
社員に教えようとなり、

解決方法が社員教育
となるわけです。

 

社員はやり続けるか

ここで質問。

定められたやり方が
業務にあることを
社員が知ったとしたら、

社員は定められたやり方で
業務をやるようになるでしょうか?

そのやり方に沿って、
やり続ける様になるでしょうか?

いかがですか?

社員教育を行った直後から
しばらくの間は、
定められたやり方で
やることでしょう。

しかしですよ。

定められたやり方を
やらなくても、
それまでなんとか
なっていたわけです。

定められたやり方で
やらなければならない理由が
なにかあるでしょうか?

その理由が明確ではなく、
定められたやり方で
仕事が楽になるわけでもなければ、

定められたやり方を
元の様にやらずに済ます社員が
出てくるでしょう。

決められたやり方で行う
という強制力はどこにもありません。

やり方に沿ってやらなかったとしても
注意されるくらいです。

場合によると、
以前と同じように、
そのままで通ってしまうことも
少なくありません。

やり方に沿わなくても
できてしまうことが繰り返されると、

そのうちに以前同様、
やり方に沿わずに
勝手にやるようになるでしょう。

以前、やり方を決めたのに、
結局やらなくなってしまったのは、
このような経緯だったからでしょう。

社員は教わったからといって、
やり続けるとは限りません。

 

他に原因はある

社員が決められたやり方で
業務を行わない
という結果に対する原因が
ズレているから、

解決策が機能せず、
結果が変わらない状況が
生まれます。

あるいは、
今回の事例のように、
解決策を実施した直後は、
結果が改善するのですが、

すぐに元の状況に
戻ってしまいます。

社員が決められたやり方で
業務を行わない原因は、
社員が決められたことを
知らないからでしょうか?

本当にそのことが
主たる原因なのでしょうか?

先ほどの説明からも
お分かりように、
主たる原因ではない
と考えられます。

決められたやり方を
社員が知っていた方が
好ましいかもしれませんが、

知っていることと
実行することには
強い因果関係はありません。

決められたやり方で
実行しない原因は
他にあるということです。

 

逆から考える

他に強く影響する原因が
あるにも関わらず、

社員が知らないから
という原因に、
思考、考えが
落ち着く理由があります。

最初に示した思考経路、

決められたやり方で
社員がやらない原因は何か、

という一方向の考えを
行うだけだからです。

結果をもたらす原因は何?
との方向だけで考えるので、

出てきた回答、
社員がやり方を知らないから
が正しく見えてしまいます。

結果をもたらす原因は何?
との思考、考えで
導き出された要因について、
逆の思考を行う必要があります。

その原因を解消したら、
本当に結果が変わるのか、
を頭で検証することです。

先ほどの例では、
社員に決まったやり方を教え、
社員が決まったやり方を知れば、

決まったやり方で
社員は業務を行うだろうか、
と問うことです。

結果をもたらす原因は何?
という思考だけではなく、

逆の思考、
この原因が解消すると
結果が変わるのか?
を考えるということです。

 

過去を調べる

逆から考える時には、
原因と同じことを行なった場合の
今までの状況、経緯を
よく調べる、思い出すことです。

今回の事例では、
先ほど取り上げたように、

今までに社員教育を行うことで、
状況が変わったのか、

今までに社員が知ることで
その内容を社員が実施したのか、

ということを洗い出し、
調べることです。

過去の同じ様な施策に対する
結果がわかると、

この結果の原因は何か?
を考えることで導き出した原因が、

本当に原因になるのかどうか、
強く影響する原因かどうか、
がわかります。

 

繰り返し考える

過去にやったことがない事象が
原因として出てきた場合は
どうしたらよいでしょうか。

この原因が解消したら、
本当に結果は変わるのかを
じっくり考えることです。

決められたやり方を
社員が知れば、
それに沿ってやる様になる。

「本当にそうなるかな?」
「私に当てはめても
そうなると確信できるかな?」

とじっくり、何度も
繰り返し考えることです。

決められたやり方を知れば、
それに沿って業務をやる、
なんてことは、

容易に「そうだよね!」
とはならないと思います。

この場合には、
他に重要な原因があり、
それをまだ見つけ出していない、
ということです。

この両方向からの考え、

この結果をもたらす原因は何か?

とその逆、

この原因を解消すると
結果が変わるのか?

という思考を繰り返すと、
結果に強く影響する原因に
たどり着ける様になります。

 

両方向から考える

この両方向からの思考を
多くの場合、ほとんどやりません。

そもそも知らないからです。

この結果をもたらす原因は何?

この原因をもたらす原因は何?

と一方向からの思考を
繰り返します。

なぜを3回繰り返そうが、
5回繰り返そうが、

最初の原因でズレると、
最後までズレたままです。

その結果、
解決策を行なっても、
解決策がずれているので、
結果は何も変わりません。

今回の事例で言えば、
社員教育を行っても、
何も変わらずに、
直ぐに元に戻ってしまいます。

例えば、今回の事例、

決められたやり方で
社員が業務を行わない、

という結果に対する原因は、
社員がやり方を知らないからでなく、

決められたやり方で
業務をやらなくとも、
業務ができてしまうこと
が原因です。

言われてみれば、
当たり前だと思われるでしょう。

社員が決められたやり方を
知っているかどうかは、
実は重要ではありません。

もっとハッキリ言うと、
決められたやり方かどうか、
それを知らなくても、

決められたやり方に沿って、
社員が業務を行う様に
やり方を整備しておくことです。

業務のプロセスや承認経路、
業務を進める際に用いる仕組み、
例えば、書類の書式や
ワークフローの様なITの仕組みなどを
整備することです。

この様なことが
導き出されるのは、
両方向からの考え方を
行うからです。

この結果をもたらす原因は何?
を考えます。

原因が出てきたら、
その原因が解消したら
結果が変わるのかを

過去の類似事例や経緯、
頭で検証します。

原因から考える方向を
補う考え方として、

なにが影響して
この様な結果に
なるのだろうか?

と言う考え方も
効果があります。

いずれにせよ、
結果から原因を考え、
原因から結果を考える。

この両方向の考え方、
思考を行うことが、
適切な解決策を導き出す
根本、基本です。

 

まとめ

今回、7回にわたり、
考え、思考を行う時に、
陥りやすい落とし穴を明らかにし、
その対応策をあなたと共有しました。

第1回目は、
箇条書きの落とし穴と
その回避方法を明らかにしました。

箇条書きはキケン!:思考の落とし穴(1)【「考え方」基礎講座】
内容の動画(下の画像をクリック:11分4秒)

第2回目は
因果関係を十分に検証しないことで、
都合の良い偏った原因になること、
その回避方法を明らかにしました。

かたよる因果関係:思考の落とし穴(2)【「考え方」基礎講座】
内容の動画(下の画像をクリック:12分40秒)

第3回は、
結果に大きく影響する原因を
見逃してしまうことと
その回避方法を明らかにしました。

原因を見逃す理由:思考の落とし穴(3)【「考え方」基礎講座】
内容の動画(下の画像をクリック:9分54秒)

第4回は、
本当の原因をハズす理由と
そこから脱する方法を示しました。

本当の原因をハズす理由:思考の落とし穴(4)【「考え方」基礎講座】
内容の動画(下の画像をクリック:8分52秒)

第5回は、
「もっともだ」と受け入れやすい状況と
脱する方法を後悔しました。

「もっともだ」と迎合してまう:思考の落とし穴(5):「考え方」基礎講座
内容の動画(下の画像をクリック:10分45秒)

前回の第6回は、
因果関係を明らかにするときに、
そもそも導き出した原因が
ズレている点として、

原因として手段を導き出すこと、
やっていないことを原因に挙げること
その回避方法を明らかにしました。

原因がズレている:思考の落とし穴(6):「考え方」基礎講座/a>
内容の動画(下の画像をクリック:8分52秒)

そして今回、第7回として
因果関係は
両方向から考える必要があることを
明らかにしました。

 

水平思考だとかロジカルシンキングなど
思考方法も大切ですが、
7回にわたってあなたと共有した

思考、考えることの根本。

これが分かっていること、
活用できることが、

方法以前に考える、思考の
中身、質、量を高めることに
直接関係することです。

7回の基礎講座の中身を
ぜひ、あなたが行う
考えること、思考することに
活用してください。

今回でこの考える基礎講座のシリーズは
一旦終了です。

次回から別の内容で、
社長の講座をお届けします。

 

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