原因がズレている:思考の落とし穴(6):「考え方」基礎講座

こんにちは。

売上と社員のやる気を一度に伸ばす事を支援する
ウィズスマイル降旗(ふるはた)です。

ビジネス、経営、事業など仕事を行う時に
考える際の基本に当たる内容、
ハマりやすい思考の落とし穴と
その回避方法をお伝えする第6回目です。

【今回の内容の動画】
(動画再生時間:10分22秒)

(BGMには、音楽素材MusMusの楽曲を使用しています)

私たちは、最もらしい答え、
肩書き、権威に支えられた答え、
意見を示されると、

それを容易に受け入れてしまい、
不適切な原因を
手に入れて痛い目をみる、

ということを前回、
あなたと共有しました。

【前回の内容】
「もっともだ」と迎合してまう:思考の落とし穴(5):「考え方」基礎講座
内容の動画(下の画像をクリック:10分45秒)

この関係性、因果関係、
原因としての見解を
おかしいと感じた時、

その関係が適切なのかどうなのか。

実は変でおかしな関係性なのではないか。

最もらしい意見にすぎないのではないか。

意味のある因果関係なのか。

これらの点を確かめる方法について、
今回、あなたと共有をします。

 

因果関係だから

私たちは、結果を変える、
結果を改善する時に、
因果関係を考えます。

この結果をもたらしている原因は
一体何なのだろうかと
考えを巡らせるわけです。

そして、これが原因だ、
という事象、事柄を
導き出します。

この原因の事象、事柄を
取り除く方法、施策を考え、
実施して結果を変えよう、
改善しようとします。

しかし、結果は
たいして変わらないし、
改善も進みません。

因果関係を
明らかにしているのに、
なぜこの様なことに
なってしまうのでしょうか?

あなたはその理由が
お分かりになるでしょうか?

因果関係から原因を導き出し、
解決策を講じているのに、
結果に変化が出ないことには
3つの理由があります。

理由の1番目、2番目を
今回、あなたと共有します。

3番目の理由は、
次回に取り上げます。

 

原因と思ってズレている

原因の解決策を実施しているのに
結果が変わらない理由の1つ目は、

今現在、原因というより
別の事柄に着目しているからです。

例えば、
社員が定められたやり方に
沿った業務をおこなっていない
という状況があったとしましょう。

この結果に対する原因として
よく出てくる事柄が

「社員教育ができていない」
という原因です。

業務のやり方について
社員に教育を
今現在やっていないから
社員が実施しないのだ、
という理由です。

あなたはこの原因を
どの様に評価するでしょうか?

 

原因ではなく手段

答えから言うと、
結果に対する原因としては、
あまり役立たない内容です。

なぜならば、
原因としてあげている社員教育は、
原因と言うより手段だからです。

何が原因となって
結果を導き出しているのか、
を明らかにすることが
因果関係です。

教育をすることは、
社員に知らしめる、
社員に知識を与える、
社員に必要なことを教えるための
手段のひとつです。

原因ではなく、
解決策のひとつに過ぎません。

社員が定められたやり方を
やらない原因として
挙げるならば、

社員教育、社員研修の有無ではなく、
社員が定められたやり方を
知らないから、となるでしょう。

ただし、
この原因、因果関係が
正しいかどうかは、
今回は議論しません。

その点は次回に扱いますね。

1番目の理由は、
手段を原因として
挙げてしまう点です。

 

気持ちは楽になる

今回の例でいうと、
社員教育というのは
手段のひとつなので、

手段が原因として挙がると
そこから逃れることが
できなくなってしまいます。

この場合は、
社員を教育する
ということから
逃れられなくなります。

原因を取り除く解決策を
探しているので、
手段が原因として挙がると
気持ちが楽になるからです。

逃れられなくなることで、
社員教育より効果のある解決策が
まだ他にあるかもしれないのに、

最初に手段が
原因の衣を被って出たことで、
そこに固執し、
離れなくなってしまいます。

社員が定められたやり方を
やらない状況を変えるには、

社員教育しかない、
と思考が固定してしまいます。

より効果のあるかもしれない
社員教育以外の他の解決策に
たどり着くことがありません。

社員教育は手段なので、
たとえその機会を設け、
やり方を教えたとして、

研修の後、全ての社員が
教えた内容に沿って
ズーッとやり続ける、
なんてことをあなたは信じますか?

もし信じられるならば、
社員教育の機会を
多く設ければ良いでしょう。

しかし、実際には、
社員教育を繰り返しても、

必ずしも全社員が、
それ以降ズーッと
やり続けるとは限りません。

あなたにも経験があると思います。

この状況を打破しなければなりません。

手段ではなく、
原因を見付け出す必要があります。

 

 「やっていない」は原因か?

2つ目は、今現在、
やっていないこと、
できていないことを
原因として挙げてしまう点です。

それによって、
安易な解決手段を
選択してしまうことです。

1番目の理由、
手段を原因にしてしまうこと
とも関係します。

先ほどの例ですと、
社員が決められたやり方で
業務をやらない原因として、

決められたやり方を
社員が知らないことが原因だ
となったとしましょう。

知らないということは、
知れば良いわけです。

放って置いても
社員が知るわけではないので、

社員が知る機会、学ぶ機会として、
社員教育をおこなう
という解決策に辿り着きます。

今までも社員教育の機会を
多く設けてきた。

それによって状況が変わった、
というのならば、
社員教育による改善効果は
認められないわけではありません。

社員が定められたやり方を
知ることで、
結果が変わることは
理解できますし、期待できます。

しかし、今まで社員教育を
ほとんどやってこなかった場合、

社員教育をおこなうと
社員が知るので、
定められたやり方をおこなう、
という関係性は
定かではありません。

やっていないことをやれば
解決するという考え方は、
適切ではないということです。

今現在やっていないから、
やれば変わるはずというのは
解決策としてはわかりますが、
原因としては不適切なことは、
すぐにおわかり頂けるともいます。

その観点からも、
第一番目の理由である、
原因ではなく手段だということに
ばっちり当てはまるわけです。

 


因果関係から原因を導き出し、
解決策を講じているのに、
結果に変化が出ない
3つの理由のうち、

今回は1番目、
原因に手段を設定してしまう。

2番目、
やっていないことをやれば
結果が変わると考えてしまう。

についてあなたと
共有しました。

次回は3番目の理由を
あなたと共有します。

 

【前々回までの関連する内容】
箇条書きはキケン!:思考の落とし穴(1)【「考え方」基礎講座】
内容の動画(下の画像をクリック:11分4秒)

かたよる因果関係:思考の落とし穴(2)【「考え方」基礎講座】
内容の動画(下の画像をクリック:12分40秒)

原因を見逃す理由:思考の落とし穴(3)【「考え方」基礎講座】
内容の動画(下の画像をクリック:9分54秒)

本当の原因をハズす理由:思考の落とし穴(4)【「考え方」基礎講座】
内容の動画(下の画像をクリック:8分52秒)

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